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【映画】バイオハザード4/アフターライフ [映画評]

少しマトリクス的な映像を楽しめる映画です。


バイオハザードIV アフターライフ [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2015/12/25
  • メディア: Blu-ray



バイオハザード3から1年後。
複製されたアリスたちは、残されたアンブレラ社の施設を襲っていました。ここでメインビランである議長の仲間も見殺しにする冷たさがアピールされます。議長とオリジナルアリスは飛行機の中で格闘をしますが、アンチウィルス薬により力を奪われ、飛行機は墜落します。
その後、助かったアリスは生存者を探す旅に出ます。アルカディアには汚染がなく、食料もシェルターもあるという放送が流れています。
3で生存者の一部をアルカディアに送ったのですが、アリスはその場所を見つけられません。
そうこうしているうちに、ハリウッドで刑務所跡に立て籠る生存者数名を発見します。
そこでアルカディアは貨物船であることを知ります。
アルカディアにたどり着くまでにはゾンビの群れをかき分ける必要があります。
アリスたちはゾンビと戦いつつ、排水溝を伝ってアルカディアに乗り込むことに成功します。
しかし、そこには乗員がだれもいません。
実は、このアルカディアはアンブレラ社による生存者をおびき寄せる罠でした。
議長はそこで人体実験を繰り返していたのです。
船内で、アリスと議長の最後の戦いが始まる……というストーリーです。
今回の映像は、スローモーションが多用され、バレットタイムのような映像もあります。
マトリクスⅠ~Ⅲがが1999~2003です。
本作は2010ですから、マトリクスに影響されたのかもしれません。個人的にはこの映像は好きですが、動きとしてはキアヌリーブス演じるネオや、ヒューゴ・ウィ―イング演じるエージェントスミスの方がインパクトがありますね。体のそり具合といい。
構成としては手堅い作りです。冒頭でメインビランを明示して、最後にビランを倒して終わる。
メインビランが脱出する場面も、冒頭の戦闘を伏線をして利用しています。
捻りや人間描写が足りない気がしますが、気軽に楽しめるエンタメとしてはよいと思います。
バイオハザードシリーズの象徴ともいえるゾンビ犬もラスト近くで登場です。
あと、ゾンビになった中島美嘉が前作と同じく出演し、今回はがっつり暴れます。
製作費はシリーズ最高の60百万ドルを費やし、興行収入も3億ドルとシリーズ最高を大幅に更新しました。興行的に大成功です。

マトリクス的な映像を楽しみたいひとのために!
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第4期ヒューリック杯女流順位戦展望【中盤戦】 [将棋]

※◎○▲は開幕前の予想です。

[A級]◎福間香奈 ○加藤桃子 ▲伊藤沙恵
 https://www.shogi.or.jp/match/hakurei/4/a.html

折り返し点まできて、福間女流五冠が5連勝と首位です。1敗は伊藤女流四段だけなので、場合によっては最終戦を待たずに挑戦者が決定する可能性もあります。
残留争いは熾烈です。1勝3人、2勝3人と混戦です。順位の悪い塚田女流二段は、次戦が伊藤女流四段、その次が加藤女流四段戦なので正念場です。

[B級]◎鈴木環那 ○香川愛生 ▲中井広恵 
https://www.shogi.or.jp/match/hakurei/4/b.html

全勝はなしで、1敗1名、2敗5名とこれまた大混戦です。最後は順位が物をいいそうなので、2敗ですが中井女流六段と鈴木女流三段が少し有利かもしれません。1敗の和田あき女流二段も上位陣との対戦が終わっているが強みですが、順位が悪いため1敗するだけで昇級圏外になります。負けられない戦いが続きます。
残留争いでは0勝5敗の中村女流四段はさすがに苦しいか。順位2位なので、1負差になれば残留のチャンスがでてくるのですが。
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【書評】井上靖『天平の甍』 [書評]

昭和32年発表の、芸術選奨文部大臣賞です。


天平の甍(新潮文庫)

天平の甍(新潮文庫)

  • 作者: 井上 靖
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/02/07
  • メディア: Kindle版



第10回遣唐使で派遣された4人の若い留学僧たちが、鑑真を日本に招きいれるまでを描いた歴小説です。
小説なので、実在の人物と架空の人物が混じっています。実在の人物についても、その人物の行跡はほとんど知られていないので、ストーリーのほとんどが作者の想像です。
主人公は普照です。彼が4人の中間地点に位置します。
鑑真招聘にもっとも力を入れるのが栄叡。
留学僧という立場を放棄し、唐土を放浪して世の中をもっと知る道を選ぶのが戒融。
唐人と結婚し、家庭を築いたのが玄朗。
この4人以外に、架空の人物ですが、過去の遣唐使船で来唐し、貴重な経典を日本に持ち帰るためにひたすら写経に没頭する業行が登場します。
歴史小説ではありますが、歴史的な事実より、日本を遠く離れた土地で暮らす4人の若者たちの生きざまを、長い時間軸で写し取って行くことに主眼がおかれています。

これはあくま自分の捉え方ですが、著者は業行に普通の人々が健気に生き続ける姿を投影し、シンパシーを送っているように感じます。
業行はひたすら写経をするだけで、仏教における真理を理解することも、教義の深淵を除くこともできませんでした。
そして、自らが写し取った写経とともに帰国の途につき、難破し、自らの命とともに生涯をかけてなしえた仕事の成果を失います。
残ったのは、偶然にも南方に置き去りされた2箱分の写経のみです。
普照は帰国後に、この業行の姿を思い浮かべます。
これが著者なりの人生観なのかなと感じました。

井上靖の歴史小説を読みたいひとのために!
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