【映画】S.W.A.T. [映画評]
テレビドラマのスピンオフ、痛快アクション映画です。
主人公はSWATの隊員です。
ロスで銀行強盗事件が発生し、主人公と相棒は現場に出ますが、相棒が命令を無視して独断で突入し、犯人に向けて発砲。事件は解決しますが、人質も負傷させてしまいます。
管理職の上司は激怒し、2人をSWATから追放、相棒は警察を止めてしまいます。
しかしSWATのリーダーとして復帰した巡査部長が、自分でチームを作る中で、主人公にも白羽の矢がたちます。
管理職はもちろん反対しますが、新しいチームは実力で、SWATとしての立場を確立します。
ここまでが大体1時間で物語の中間地点です。いわば挫折からの復活、サクセスストーリーです。
後半がメインです。
国際指名手配犯が護送中にテレビに向かい「俺を助けたら1億ドル出す」と宣言したことから、護送中に次々と不逞な輩が襲い掛かります。
SWATにも出動命令がでます。
そうした中でSWATは裏をかいて深夜にひっそりと出発しますが、ここで隊員の1人が裏切り、さらに主人公の元相棒が逃走を手助けすることで、ここからは知能戦になります。
相棒は次々とSWATの裏をかいて逃亡を目指しますが、小型ジェット機が橋に向かっていることに気が付いたチームが間一髪逃走を阻止します。
そして、最期は主人公と相棒との腕力での一騎打ちです。
これで映画は幕を閉じます。
単純明快でとても面白い映画でした。ザ・エンタメという感じでしょうか。
キャラが極端に単純化されており、管理職は嫌味ばかりの悪い人間、新しいリーダーはとにかく仲間思いで大切にする、主人公は正義感溢れる有能な隊員、国際指名手配犯は極悪人、相棒は有能だが能力の使い方が違う。
裏もなにもない、ストレートなキャラ設定です。
ですが、本作はエンタメで人生を語る映画ではないので、ぼくはこれで良いと思います。
後半の知恵比べも楽しめました。橋に飛行機という発想も面白いです。
製作費80百万ドルに対して、興行収入1億12百万ドルなので赤字でしょう。残念。
主役はコリン・ファレルですが、相棒役にジェレミー・レナーが出演です。ミッション・インポッシブルシリーズでも、イーサン・ハントの仲間として何度かでています。
単純明快なアクション映画を楽しみたいひとのために!
主人公はSWATの隊員です。
ロスで銀行強盗事件が発生し、主人公と相棒は現場に出ますが、相棒が命令を無視して独断で突入し、犯人に向けて発砲。事件は解決しますが、人質も負傷させてしまいます。
管理職の上司は激怒し、2人をSWATから追放、相棒は警察を止めてしまいます。
しかしSWATのリーダーとして復帰した巡査部長が、自分でチームを作る中で、主人公にも白羽の矢がたちます。
管理職はもちろん反対しますが、新しいチームは実力で、SWATとしての立場を確立します。
ここまでが大体1時間で物語の中間地点です。いわば挫折からの復活、サクセスストーリーです。
後半がメインです。
国際指名手配犯が護送中にテレビに向かい「俺を助けたら1億ドル出す」と宣言したことから、護送中に次々と不逞な輩が襲い掛かります。
SWATにも出動命令がでます。
そうした中でSWATは裏をかいて深夜にひっそりと出発しますが、ここで隊員の1人が裏切り、さらに主人公の元相棒が逃走を手助けすることで、ここからは知能戦になります。
相棒は次々とSWATの裏をかいて逃亡を目指しますが、小型ジェット機が橋に向かっていることに気が付いたチームが間一髪逃走を阻止します。
そして、最期は主人公と相棒との腕力での一騎打ちです。
これで映画は幕を閉じます。
単純明快でとても面白い映画でした。ザ・エンタメという感じでしょうか。
キャラが極端に単純化されており、管理職は嫌味ばかりの悪い人間、新しいリーダーはとにかく仲間思いで大切にする、主人公は正義感溢れる有能な隊員、国際指名手配犯は極悪人、相棒は有能だが能力の使い方が違う。
裏もなにもない、ストレートなキャラ設定です。
ですが、本作はエンタメで人生を語る映画ではないので、ぼくはこれで良いと思います。
後半の知恵比べも楽しめました。橋に飛行機という発想も面白いです。
製作費80百万ドルに対して、興行収入1億12百万ドルなので赤字でしょう。残念。
主役はコリン・ファレルですが、相棒役にジェレミー・レナーが出演です。ミッション・インポッシブルシリーズでも、イーサン・ハントの仲間として何度かでています。
単純明快なアクション映画を楽しみたいひとのために!
【映画】ゴーストバスターズ/アフターライフ [映画評]
1980年代に一世を風靡したゴーストバスターズ4作目です。
音楽はいつもの通りで、あのマシュマロマンも登場します。
ですが、基本的にはホラーでシリアスです。
さて、ストーリーですが、母兄娘のダメダメ家族がいます。母親が破産してアパートを追い出されたので、亡祖父が残した農場のボロ家に引っ越します。
この家に引っ越さないとストーリーが始まらないのですが、ここまでの運び方が、なかなか上手です。それぞれのキャラも活かされています。
母親は科学アレルギーで、娘は科学オタク。兄はなんだかナヨナヨしています。
その娘が中心となり家の秘密を探っていくと、祖父はゴーストバスターズだったことが判明します。
そして、街を襲うゴースト騒動。
娘と超自然マニアの友達、兄が片思いをしているバイト先の先輩がチームとなり、ゴーストを退治しようと決意します。
とまあ、これがざっくりとしたストーリーです。
基本構成はグーニーズです。
兄はすごくナヨナヨしていますが、ゴースト騒動を通して徐々にたくましく成長していきます。
最初はバラバラだった4人も、試練を乗り越えていくうちに結束を高めていきます。
おまけに、母親は娘のこれまた科学バカだけど無気力な教師に口説かれ、さらに母親と亡祖父との和解、さらにはオリジナルメンバーの再登場ととにかく要素を詰め込んでいます。
でも、ストーリーとして破綻はしていません。
あまりに要素を詰め込みすぎて、何がメインなのかあやふやになっている感はありますが、水準以上の面白さだと思います。
制作費75百万ドルで、興行収入2億4百万ドルなので黒字かなと思います。
名作ゴーストバスターズのファンのために!
ゴーストバスターズ/アフターライフ ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2022/05/25
- メディア: Blu-ray
音楽はいつもの通りで、あのマシュマロマンも登場します。
ですが、基本的にはホラーでシリアスです。
さて、ストーリーですが、母兄娘のダメダメ家族がいます。母親が破産してアパートを追い出されたので、亡祖父が残した農場のボロ家に引っ越します。
この家に引っ越さないとストーリーが始まらないのですが、ここまでの運び方が、なかなか上手です。それぞれのキャラも活かされています。
母親は科学アレルギーで、娘は科学オタク。兄はなんだかナヨナヨしています。
その娘が中心となり家の秘密を探っていくと、祖父はゴーストバスターズだったことが判明します。
そして、街を襲うゴースト騒動。
娘と超自然マニアの友達、兄が片思いをしているバイト先の先輩がチームとなり、ゴーストを退治しようと決意します。
とまあ、これがざっくりとしたストーリーです。
基本構成はグーニーズです。
兄はすごくナヨナヨしていますが、ゴースト騒動を通して徐々にたくましく成長していきます。
最初はバラバラだった4人も、試練を乗り越えていくうちに結束を高めていきます。
おまけに、母親は娘のこれまた科学バカだけど無気力な教師に口説かれ、さらに母親と亡祖父との和解、さらにはオリジナルメンバーの再登場ととにかく要素を詰め込んでいます。
でも、ストーリーとして破綻はしていません。
あまりに要素を詰め込みすぎて、何がメインなのかあやふやになっている感はありますが、水準以上の面白さだと思います。
制作費75百万ドルで、興行収入2億4百万ドルなので黒字かなと思います。
名作ゴーストバスターズのファンのために!
【映画】ゴーストバスターズ/answer the call [映画評]
1980年代に大ヒットしたゴーストバスターズのリブートです。
主人公は大学講師で終身雇用の審査の直前でした。
ところが昔のオカルト仲間と出版した本がバレ、さらにゴースト事件に巻き込まれた顛末がyoutubeにUPされたことで、研究者失格とみなされて失職します。
そして、昔の仲間とゴースト退治の会社を興します。
キャラは違いますが、基本的な流れは元祖と同じです。3人でスタートしてうち1名が兵器開発担当であることも、途中でひとり加わることも同じです。
ただメンバー全員が女性であることと、受付が男性と性別がひっくり返っているのが違います。
また、受付の男性がかなりおバカキャラであることや、兵器開発担当のキャラが尖っているのも元祖との相違点です。
映画には元祖を髣髴とさせる場面が多数でてきます。
不動産屋が最初に案内した場所はゴーストバスターズの基地と同じですし、ゴーストバスターズのマスコットキャラも同じです。基本的な兵器も同じですし、マシュマロマンも登場です。
また、オリジナルメンバーもチョイ役で出演します。
ストーリー展開も概ね元祖の焼き直しで、ゴーストバスターズたちはただのお騒がせメンバーと思われて隔離されますが、ニューヨークの危機に再び呼び出されるのも同じです。
ここまでなぞられると、ちょっと微妙かも。
ラストでゴーストバスターズの車に乗せてある核兵器(!)を冥界の出入口になっている渦の中で爆発さえて陽子反転を起こして……はかなり無理がある上に意味不明だし、ラストで主人公がアビーを救うために渦に飛び込むシーンは、もう一段のピンチを演出する必要性は分かりますが、どう考えても無理があります。復帰するスピードが女性二人が引き上げるレベルではありません。
カメオ出演したアーニーハドソンの評
「あれは、(『ゴーストバスターズ』の)続編でも拡大版でもなかった。なんとなく、別のユニバースに属していた。わかるかな? 僕らと似ているけど、僕らではない僕らだった」
という意見に自分も同感です。
で、ラストでいかにも第二段があるようなフリがされますが、残念ながら次作も再びリブートです。
製作費1億44百万ドルを費やして、興行収入が2億29百万ドルではやむを得ないかもしれません。
けど、それなりにユーモアがあって、エンタメとして十分に楽しめる映画だと思います。
ゴーストバスターズファンのために!
ゴーストバスターズ [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2017/07/05
- メディア: Blu-ray
主人公は大学講師で終身雇用の審査の直前でした。
ところが昔のオカルト仲間と出版した本がバレ、さらにゴースト事件に巻き込まれた顛末がyoutubeにUPされたことで、研究者失格とみなされて失職します。
そして、昔の仲間とゴースト退治の会社を興します。
キャラは違いますが、基本的な流れは元祖と同じです。3人でスタートしてうち1名が兵器開発担当であることも、途中でひとり加わることも同じです。
ただメンバー全員が女性であることと、受付が男性と性別がひっくり返っているのが違います。
また、受付の男性がかなりおバカキャラであることや、兵器開発担当のキャラが尖っているのも元祖との相違点です。
映画には元祖を髣髴とさせる場面が多数でてきます。
不動産屋が最初に案内した場所はゴーストバスターズの基地と同じですし、ゴーストバスターズのマスコットキャラも同じです。基本的な兵器も同じですし、マシュマロマンも登場です。
また、オリジナルメンバーもチョイ役で出演します。
ストーリー展開も概ね元祖の焼き直しで、ゴーストバスターズたちはただのお騒がせメンバーと思われて隔離されますが、ニューヨークの危機に再び呼び出されるのも同じです。
ここまでなぞられると、ちょっと微妙かも。
ラストでゴーストバスターズの車に乗せてある核兵器(!)を冥界の出入口になっている渦の中で爆発さえて陽子反転を起こして……はかなり無理がある上に意味不明だし、ラストで主人公がアビーを救うために渦に飛び込むシーンは、もう一段のピンチを演出する必要性は分かりますが、どう考えても無理があります。復帰するスピードが女性二人が引き上げるレベルではありません。
カメオ出演したアーニーハドソンの評
「あれは、(『ゴーストバスターズ』の)続編でも拡大版でもなかった。なんとなく、別のユニバースに属していた。わかるかな? 僕らと似ているけど、僕らではない僕らだった」
という意見に自分も同感です。
で、ラストでいかにも第二段があるようなフリがされますが、残念ながら次作も再びリブートです。
製作費1億44百万ドルを費やして、興行収入が2億29百万ドルではやむを得ないかもしれません。
けど、それなりにユーモアがあって、エンタメとして十分に楽しめる映画だと思います。
ゴーストバスターズファンのために!
【映画】ゴーストバスターズ2 [映画評]
大ヒットしたゴーストバスターズの続編です。
前作から5年。
ゴーストバスターズは詐欺師扱いをされて、ピーターは怪しい番組に出演、レイモンドとゼドモンドはゴーストバスターズ姿でのパーティーの余興をして、イゴンのみが大学に復帰していました。
彼らは裁判所の命令で、ゴースト退治を禁止されています。
前作であれだけゴーストたちが大暴れをしているのに、なぜ詐欺師扱いになっているのかはよくわかりませんが。
ゴーストがいなくなったので、詐欺扱いになったのかもしれません。
ピーターとディナは別れており、ディナは別の男性との間にできた子供を育てるシングルマザーになっていました。
今回の主敵はヴィーゴ大公の亡霊です。彼は絵に潜んでいましたが、ニューヨークの地下に人間の悪意がスライム化したものがたまっており、そのスライムの力で復活を遂げようとします。
そのためには幼児が必要で、狙われたのがディナの赤ちゃんでした。
そして、一時期は監禁されていたゴーストバスターズですが、ニューヨークの危機にゴーストバスターズが呼ばれ、ヴィーゴとの戦いに挑みます。
後半の流れは前作と同じです。
受付嬢もいますし、あの気弱な会計士もいて、今度は弁護士もさせられてアタフタします。
コメディ要素は健在で、会話で楽しませるシーンが多く、どこかロジャー・ムーアの007を連想します。
ハチャメチャな展開も相変わらずですが、やはり前作と比べてしまうとパワーが落ちてしまうのはやむを得ないかもしれません。
善のスライムの力で自由の女神を動かすのですが、さすがに無理があると思いつつ、ゴーストバスターズだからと納得してしまう自分がいたりして。
興行収入は前作には及ばないにしても、2億15百万ドルの大ヒットです。
大ヒットシリーズの続編を楽しみたいひとのために!
ゴーストバスターズ2 [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2015/12/25
- メディア: Blu-ray
前作から5年。
ゴーストバスターズは詐欺師扱いをされて、ピーターは怪しい番組に出演、レイモンドとゼドモンドはゴーストバスターズ姿でのパーティーの余興をして、イゴンのみが大学に復帰していました。
彼らは裁判所の命令で、ゴースト退治を禁止されています。
前作であれだけゴーストたちが大暴れをしているのに、なぜ詐欺師扱いになっているのかはよくわかりませんが。
ゴーストがいなくなったので、詐欺扱いになったのかもしれません。
ピーターとディナは別れており、ディナは別の男性との間にできた子供を育てるシングルマザーになっていました。
今回の主敵はヴィーゴ大公の亡霊です。彼は絵に潜んでいましたが、ニューヨークの地下に人間の悪意がスライム化したものがたまっており、そのスライムの力で復活を遂げようとします。
そのためには幼児が必要で、狙われたのがディナの赤ちゃんでした。
そして、一時期は監禁されていたゴーストバスターズですが、ニューヨークの危機にゴーストバスターズが呼ばれ、ヴィーゴとの戦いに挑みます。
後半の流れは前作と同じです。
受付嬢もいますし、あの気弱な会計士もいて、今度は弁護士もさせられてアタフタします。
コメディ要素は健在で、会話で楽しませるシーンが多く、どこかロジャー・ムーアの007を連想します。
ハチャメチャな展開も相変わらずですが、やはり前作と比べてしまうとパワーが落ちてしまうのはやむを得ないかもしれません。
善のスライムの力で自由の女神を動かすのですが、さすがに無理があると思いつつ、ゴーストバスターズだからと納得してしまう自分がいたりして。
興行収入は前作には及ばないにしても、2億15百万ドルの大ヒットです。
大ヒットシリーズの続編を楽しみたいひとのために!
【映画】ゴーストバスターズ [映画評]
1984年公開の社会現象にもなった大ヒットSFコメディです。
舞台はゴーストが大量発生したNYです。
超常現象を研究しすぎて大学を首になった教授たちが、ゴーストを捕まえる機械を開発し、「ゴーストバスターズ」という会社を設立します。
初めての客は冷蔵庫に神殿が現れると訴えてきたディナです。ところが主人公は女性に目がなく、完全に怪しまれて最初の依頼は失敗します。
走り始めたゴーストバスターズたちは、とにかくメチャクチャです。
ゴーストを捕まえるビームを発射するのですが、そのビームが壁やシャンデリアをブチこわし、ホテルをメチャクチャにします。
人気がでるとともに、彼らを危険視する役人に嫌がらせをされたりします。
その役人によってゴースト確保装置の電源を切られ、ゴーストが町中に溢れるとともに、破壊神ゴーザが復活します。
そしてディナはゴーザの家来に体を乗っ取られてしまいます。
役人によって牢屋に放り込まれたゴーストバスターズたちですが、町中が混乱するにおよび、牢屋から呼び出され、ゴーストバスターズたちはゴーザとの戦いに向かいます。
という感じの映画です。
印象的なテーマソングに、ゴーストが捕まった姿を描いたマスコットマーク。ハチャメチャな展開。そしてラストの巨大マシュマロマン。
全体的に陽気で、とにかく面白い映画です。
科学的考察や構成をうんぬんする映画ではありませんが、ラストでキーとなるキャラたちはしっかりと前半から登場させるなど、ハチャメチャながらも必要となる箇所には伏線を張っています。
キャラたちは次々とどん底に突き落とされますが、それでも希望を失わず、なんだかんだと前向きな姿勢を貫いてくれるところが、この映画の良いところです。
古き良きアメリカ映画、という感じでしょうか。
無敵のゴーザが、変身して弱くなってしまうのが、ちょっとアレですが。
本作は旋風を巻き起こしたともいえるほど社会に浸透し、製作費25~30百万ドルで興行収入3億ドルを稼ぎ出しました。
世界的大ヒットを楽しみたいひとのために!
ゴーストバスターズ コレクターズ・エディション [AmazonDVDコレクション]
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2015/12/25
- メディア: DVD
舞台はゴーストが大量発生したNYです。
超常現象を研究しすぎて大学を首になった教授たちが、ゴーストを捕まえる機械を開発し、「ゴーストバスターズ」という会社を設立します。
初めての客は冷蔵庫に神殿が現れると訴えてきたディナです。ところが主人公は女性に目がなく、完全に怪しまれて最初の依頼は失敗します。
走り始めたゴーストバスターズたちは、とにかくメチャクチャです。
ゴーストを捕まえるビームを発射するのですが、そのビームが壁やシャンデリアをブチこわし、ホテルをメチャクチャにします。
人気がでるとともに、彼らを危険視する役人に嫌がらせをされたりします。
その役人によってゴースト確保装置の電源を切られ、ゴーストが町中に溢れるとともに、破壊神ゴーザが復活します。
そしてディナはゴーザの家来に体を乗っ取られてしまいます。
役人によって牢屋に放り込まれたゴーストバスターズたちですが、町中が混乱するにおよび、牢屋から呼び出され、ゴーストバスターズたちはゴーザとの戦いに向かいます。
という感じの映画です。
印象的なテーマソングに、ゴーストが捕まった姿を描いたマスコットマーク。ハチャメチャな展開。そしてラストの巨大マシュマロマン。
全体的に陽気で、とにかく面白い映画です。
科学的考察や構成をうんぬんする映画ではありませんが、ラストでキーとなるキャラたちはしっかりと前半から登場させるなど、ハチャメチャながらも必要となる箇所には伏線を張っています。
キャラたちは次々とどん底に突き落とされますが、それでも希望を失わず、なんだかんだと前向きな姿勢を貫いてくれるところが、この映画の良いところです。
古き良きアメリカ映画、という感じでしょうか。
無敵のゴーザが、変身して弱くなってしまうのが、ちょっとアレですが。
本作は旋風を巻き起こしたともいえるほど社会に浸透し、製作費25~30百万ドルで興行収入3億ドルを稼ぎ出しました。
世界的大ヒットを楽しみたいひとのために!
【映画】チョコレート [映画評]
原題は『Monstater's Ball』で、死刑執行前に看守たちが行う宴会を指します。
主人公は白人看守で、黒人に対する差別意識を持っています。
父も強烈な黒人差別主義者ですが、主人公の息子はそのような気持ちを持っていません。
当然ながら主人公と子供の関係はうまくいかず、子供も看守をしていましたが、黒人死刑囚の執行前に失態を見せ、それを主人公になじられた結果、自殺してしまいます。
黒人死刑囚の妻を演じるのがハルベリーです。
彼女の子供は過食症で肥満体。母は貧困の上に情緒不安定で、これも母子の関係が上手くいってません。
子供は車に引かれてしまいます。
そのとき、たまたま主人公が通りかかり、母子を病院に連れていきます。
子供は死んでしまいますが、ここから主人公と母との交流が始まります。
お互いに子供を亡くしたばかりという共通点もあり、急速に恋人へと関係を深めていきます。
主人公の黒人に対する偏見は消えていきましたが、父親はそのままです。
結果として父親は主人公の恋人を傷つけ、父親は息子に施設へと送られてしまいます。
ラストは主人公が恋人と一緒にチョコレートを食べて終わります。
テーマは人種差別になります。主人公は克服しますが、父親はそのままで施設に送り込まれます。
主人公の問題点として、人種差別だけでなく、親子関係をうまく構築できないこともあります。
しかし、この点については息子は自殺し、父親は施設送りなので、最後まで解決できずに終わります。
まるで厄介払いです。
日本人的にはどうかなと思ってしまいますが、米国では人種差別は絶対悪なので、頑固な父親に対する罰という感覚なのかもしれません。
本映画で、ハルベリーはアカデミー賞主演女優賞を受賞しました。非白人として初受賞だそうです。
ハルベリーは本当にきれいです。
製作費4百万ドルと低予算ながら、興行収入45百万ドルと10倍以上も稼いでくれました。
ハルベリーの熱演を堪能したいひとのために!
主人公は白人看守で、黒人に対する差別意識を持っています。
父も強烈な黒人差別主義者ですが、主人公の息子はそのような気持ちを持っていません。
当然ながら主人公と子供の関係はうまくいかず、子供も看守をしていましたが、黒人死刑囚の執行前に失態を見せ、それを主人公になじられた結果、自殺してしまいます。
黒人死刑囚の妻を演じるのがハルベリーです。
彼女の子供は過食症で肥満体。母は貧困の上に情緒不安定で、これも母子の関係が上手くいってません。
子供は車に引かれてしまいます。
そのとき、たまたま主人公が通りかかり、母子を病院に連れていきます。
子供は死んでしまいますが、ここから主人公と母との交流が始まります。
お互いに子供を亡くしたばかりという共通点もあり、急速に恋人へと関係を深めていきます。
主人公の黒人に対する偏見は消えていきましたが、父親はそのままです。
結果として父親は主人公の恋人を傷つけ、父親は息子に施設へと送られてしまいます。
ラストは主人公が恋人と一緒にチョコレートを食べて終わります。
テーマは人種差別になります。主人公は克服しますが、父親はそのままで施設に送り込まれます。
主人公の問題点として、人種差別だけでなく、親子関係をうまく構築できないこともあります。
しかし、この点については息子は自殺し、父親は施設送りなので、最後まで解決できずに終わります。
まるで厄介払いです。
日本人的にはどうかなと思ってしまいますが、米国では人種差別は絶対悪なので、頑固な父親に対する罰という感覚なのかもしれません。
本映画で、ハルベリーはアカデミー賞主演女優賞を受賞しました。非白人として初受賞だそうです。
ハルベリーは本当にきれいです。
製作費4百万ドルと低予算ながら、興行収入45百万ドルと10倍以上も稼いでくれました。
ハルベリーの熱演を堪能したいひとのために!
【映画】ハットンガーデン・ジョブ [映画評]
実際の事件を題材とした老人たちのケイパー映画です。
素材となった事件とは、ハットンガーデン貸金庫強盗事件です。
被害総額280億円の英国史上最大の強盗事件です。
この事件ですが、すでに3回映画化されています。
ハットンガーデンジョブはそのうち2回目で、3回目はキングオブシーヴスで、こちらの主演はマイケルケインです。
では、本作です。
基本的には主人公である首謀者の視線で進みます。
彼がベテラン犯罪者たちを集めて、現場を仕切るのはブライアンンに任せ、淡々と事件を進めていきます。
見事に盗みに成功しますが、ちょっとしたミスで仲間たちは逮捕され、逃げ切れたのは主人公1人です。
さて、映画の描き方ですが、基本的にはユーモアタッチです。仲間も老人ばかりでいささか頼りなく、いい加減。
けど、キングオブシーヴスのように仲間割れや途中脱落もないので、安心して見ていられます。
元刑事やオランダのマフィアも出てきますが、ちょっとしたアクセント程度で、物語に大きくからむことはありません。ラストで少し緊迫シーンがあるぐらいでしょうか。このシーンを入れたかったから、元刑事とマフィアを絡ませたのかもしれません。
凄く盛り上がるわけでも、非常に緊迫するわけでもありませんが、普通に面白い映画だと思います。
ハットンガーデン貸金庫強奪事件を知りたいひとのために!
素材となった事件とは、ハットンガーデン貸金庫強盗事件です。
被害総額280億円の英国史上最大の強盗事件です。
この事件ですが、すでに3回映画化されています。
ハットンガーデンジョブはそのうち2回目で、3回目はキングオブシーヴスで、こちらの主演はマイケルケインです。
では、本作です。
基本的には主人公である首謀者の視線で進みます。
彼がベテラン犯罪者たちを集めて、現場を仕切るのはブライアンンに任せ、淡々と事件を進めていきます。
見事に盗みに成功しますが、ちょっとしたミスで仲間たちは逮捕され、逃げ切れたのは主人公1人です。
さて、映画の描き方ですが、基本的にはユーモアタッチです。仲間も老人ばかりでいささか頼りなく、いい加減。
けど、キングオブシーヴスのように仲間割れや途中脱落もないので、安心して見ていられます。
元刑事やオランダのマフィアも出てきますが、ちょっとしたアクセント程度で、物語に大きくからむことはありません。ラストで少し緊迫シーンがあるぐらいでしょうか。このシーンを入れたかったから、元刑事とマフィアを絡ませたのかもしれません。
凄く盛り上がるわけでも、非常に緊迫するわけでもありませんが、普通に面白い映画だと思います。
ハットンガーデン貸金庫強奪事件を知りたいひとのために!
【映画】アメリカン・サイコ [映画評]
社会的地位が高いにのも関わらず殺人が止められない男を描くサスペンスです。
主役を演じるのはクリスチャン・ベールです。
彼は父が経営する投資会社で、27歳にも関わらず秘書付きの個室を与えられています。
仕事はする様子はなく、同僚たちとスーツ、名刺、レストラン、女性等のどうでもいい話をして、表面的なことで張り合っています。
主人公は極端に自意識が高く、自分よりセンスのよい名刺を持っているだけで劣等感に苛まれ、その劣等感を浮浪者を殺害することで憂さを晴らします。
そうした中で、ポールアレンという男が現れます。
彼は主人公よりセンスの良い名刺を持っており、主人公が予約を取れない高級レストランの予約を取れ、さらに主人公よりよい部屋に住んでいます。
劣等感に苛まれた主人公は、ポールアレンを殺害します。
すると、主人公の元にウィレム・デフォー演じる探偵がやってきます。
彼はアレンの家族からポールの捜索依頼をされていたのです。
主人公は探偵に追い詰められていると思い込み、殺人への欲求が止まらなくなり、ラストには娼婦たちを次々と血にそめ、警察も、たまたま近くにした清掃人まで殺害します。
そして顧問弁護士に罪を告白しますが、顧問弁護士は主人公を別人と思い込んでおり、冗談だと思って聞き流します。
という感じの映画です。
とにかくクリスチャン・ベールが偏執狂の主人公を熱演しています。
登場人物がことごとく薄っぺらく、さらに90年代の音楽について熱く語りますが、人生は行き当たりばったりで何も考えていません。
探偵と話しているだけで、主人公は手元が震え、会話も支離滅裂になるという貧弱さです。
これらは当時の社会現象であるヤッピーを揶揄しているのですが、いまでもブランド品などの所持品や居住地ににこだわる人間、他人と比べたがる人間がたくさんいますので、いま見ても考えさせられる映画だと思います。
ラストに備えて冒頭で伏線が引かれていますが、ちょっと分かりにくいかもしれません。探偵がロンドンであったアレンはだれ? とか思ってしまいます。
製作費7百万ドルで興行収入34百万ドルですから成功作です。
若きクリスチャンベールの熱演を見たいひとのために!
アメリカン・サイコ ―デジタル・レストア・バージョン― [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2011/06/24
- メディア: Blu-ray
主役を演じるのはクリスチャン・ベールです。
彼は父が経営する投資会社で、27歳にも関わらず秘書付きの個室を与えられています。
仕事はする様子はなく、同僚たちとスーツ、名刺、レストラン、女性等のどうでもいい話をして、表面的なことで張り合っています。
主人公は極端に自意識が高く、自分よりセンスのよい名刺を持っているだけで劣等感に苛まれ、その劣等感を浮浪者を殺害することで憂さを晴らします。
そうした中で、ポールアレンという男が現れます。
彼は主人公よりセンスの良い名刺を持っており、主人公が予約を取れない高級レストランの予約を取れ、さらに主人公よりよい部屋に住んでいます。
劣等感に苛まれた主人公は、ポールアレンを殺害します。
すると、主人公の元にウィレム・デフォー演じる探偵がやってきます。
彼はアレンの家族からポールの捜索依頼をされていたのです。
主人公は探偵に追い詰められていると思い込み、殺人への欲求が止まらなくなり、ラストには娼婦たちを次々と血にそめ、警察も、たまたま近くにした清掃人まで殺害します。
そして顧問弁護士に罪を告白しますが、顧問弁護士は主人公を別人と思い込んでおり、冗談だと思って聞き流します。
という感じの映画です。
とにかくクリスチャン・ベールが偏執狂の主人公を熱演しています。
登場人物がことごとく薄っぺらく、さらに90年代の音楽について熱く語りますが、人生は行き当たりばったりで何も考えていません。
探偵と話しているだけで、主人公は手元が震え、会話も支離滅裂になるという貧弱さです。
これらは当時の社会現象であるヤッピーを揶揄しているのですが、いまでもブランド品などの所持品や居住地ににこだわる人間、他人と比べたがる人間がたくさんいますので、いま見ても考えさせられる映画だと思います。
ラストに備えて冒頭で伏線が引かれていますが、ちょっと分かりにくいかもしれません。探偵がロンドンであったアレンはだれ? とか思ってしまいます。
製作費7百万ドルで興行収入34百万ドルですから成功作です。
若きクリスチャンベールの熱演を見たいひとのために!
【映画】アーノルドシュワルツネッガーのSF超人ヘラクレス [映画評]
ある意味、伝説となりうるアーノルド・シュワルツネッガーのデビュー作です。
シュワルツネッガーが演じるのはヘラクレスです。
父であるゼウスに反抗し、地上に落とされます。
ゼウスがたどり着いたのはニューヨーク。そこで様々なドタバタが発生するというコメディです。
いやあ、とにかく酷い。
B級以下のC級です。
そこがまた、マニア心をくすぐります。
まず、シュワルツネッガーの演技がとにかくひどい。アクションもアクションの体をなしていないし、セリフも棒読みです。
1970年公開で当時22~23歳。現役ボディビルダーだった時代ですが、それでもひどい。
また脇役もひどい。
途中で大学のスポーツ部に殴り込みをかけるのですが、このスポーツ部の動きがあまりにへっぽこです。とても最優秀選手たちにはみえません。走り幅跳びは小学生レベルです。しかも場所はただの広場です。
せめて、踏み切り板と砂場があるとことで飛んで欲しいものです。
途中でヒグマと戦うのですが、このヒグマもひどい。なんかデパートのイベントででてくるレベルの代物です。
音楽もお金がなかったためか、どんなシーンも同じ音楽ですし、おまけに字幕にも脱字があります。
(「レッドはを折られた」※骨が抜けている。とか、冥界の界が抜けていたり)
このあまりの酷さに笑ってしまいました。
たまにはこんな映画もいいものです。
伝説のデビュー作で笑いたいひとのために!
シュワルツネッガーが演じるのはヘラクレスです。
父であるゼウスに反抗し、地上に落とされます。
ゼウスがたどり着いたのはニューヨーク。そこで様々なドタバタが発生するというコメディです。
いやあ、とにかく酷い。
B級以下のC級です。
そこがまた、マニア心をくすぐります。
まず、シュワルツネッガーの演技がとにかくひどい。アクションもアクションの体をなしていないし、セリフも棒読みです。
1970年公開で当時22~23歳。現役ボディビルダーだった時代ですが、それでもひどい。
また脇役もひどい。
途中で大学のスポーツ部に殴り込みをかけるのですが、このスポーツ部の動きがあまりにへっぽこです。とても最優秀選手たちにはみえません。走り幅跳びは小学生レベルです。しかも場所はただの広場です。
せめて、踏み切り板と砂場があるとことで飛んで欲しいものです。
途中でヒグマと戦うのですが、このヒグマもひどい。なんかデパートのイベントででてくるレベルの代物です。
音楽もお金がなかったためか、どんなシーンも同じ音楽ですし、おまけに字幕にも脱字があります。
(「レッドはを折られた」※骨が抜けている。とか、冥界の界が抜けていたり)
このあまりの酷さに笑ってしまいました。
たまにはこんな映画もいいものです。
伝説のデビュー作で笑いたいひとのために!
【映画】スティルウォーター [映画評]
展開もラストもとても重いサスペンスです。
主演はマットデイモン。中年体型のうえにひげと帽子で最初は分かりませんでした。
いままでの出演作とのイメージがまったく違います。
主人公のビルは、スティルウオーターに住む石油採掘の作業員ですが、失業中です。
妻はなく、母との二人暮らしです。敬虔なキリスト教徒ですが、過去には刑務所暮らしもしています。
娘のアリソンはレズです。フランス・マルセイユに留学中でしたが、痴情のもつれから恋人かつ同居人のリナを殺害した罪に問われ、刑務所に入れられています。
娘と主人公は仲が悪いです。
主人公はフランスに移住し、娘との面会を繰り返しているうちに、娘から弁護士あての手紙を渡されます。
その手紙には、真犯人はアキームだと記されています。
主人公は弁護士に手紙を渡すものの、軽くあしらわれたので、自ら事件を調べることを決意します。
たまたまホテルで隣になったシングルマザー母子の協力を得ますが、アキームが住む場所は治安が悪く、逆に暴行されてしまいます。
父が勝手な行動を起こしたことにアリソンは激怒し、以降は面会謝絶となります。
主人公は解体工として仕事を続けつつ、母子との交流も深め、ほぼ家族同様となります。
ところが、子と一緒にサッカー観戦に行った先で、アキームを見付けます。主人公は子と一緒であるのにも関わらず、アキームを監禁します。そのアキームは、娘に殺害を依頼されたと告白します。
主人公は元警官にDNA鑑定を依頼します。
元警官は主人公がアキームを監禁していることに気が付き、母にそれとなく気づかせるように耳打ちします。
警察がアパートに踏み込みますが、母はアキームを逃がしていたので、ことなきをえます。もちろん母は激怒し、主人公は追い出されます。
元警官が持ち込んだDNAサンプルが決め手となり、娘は釈放されます。
そして二人でスティルウォーターに戻るのですが、二人ともすでに多くのものを失っていました。
という映画です。
いやあ、重いですね。
主人公は改心していますが、ときおり、地がでて暴走します。この暴走が、周りを巻き込み、母子との平穏な生活を崩してしまいます。
娘も父を嘘つき呼ばわりしますが、結局のところ自分もウソをついており、さらにそのウソが父を崩し、平穏な生活を破壊します。娘の心情も揺れ動き、自殺騒動を起こしたり、イスラムの教えに帰依して心の平穏を取り戻そうとします。
二人は故郷に帰り、一見すると元のさやに戻ったように見えます。
しかし、そのさやは単なる抜け殻です。
全てを取り戻したように見えて、全てを失ってしまう。それだけに考えさせられる映画かと思います。
構成としては設定が多くて状況を理解するまで時間がかかりましたが、空港のちょっとしたシーンや、地下室などこまかい伏線がラストに繋がる良質な映画かと思います。
製作費20百万ドルに対して、興行収入も20百万ドルなので赤字です。残念。ただ見る価値のある映画だと思います。
心に重く残るサスペンス映画を見たいひとのために!
主演はマットデイモン。中年体型のうえにひげと帽子で最初は分かりませんでした。
いままでの出演作とのイメージがまったく違います。
主人公のビルは、スティルウオーターに住む石油採掘の作業員ですが、失業中です。
妻はなく、母との二人暮らしです。敬虔なキリスト教徒ですが、過去には刑務所暮らしもしています。
娘のアリソンはレズです。フランス・マルセイユに留学中でしたが、痴情のもつれから恋人かつ同居人のリナを殺害した罪に問われ、刑務所に入れられています。
娘と主人公は仲が悪いです。
主人公はフランスに移住し、娘との面会を繰り返しているうちに、娘から弁護士あての手紙を渡されます。
その手紙には、真犯人はアキームだと記されています。
主人公は弁護士に手紙を渡すものの、軽くあしらわれたので、自ら事件を調べることを決意します。
たまたまホテルで隣になったシングルマザー母子の協力を得ますが、アキームが住む場所は治安が悪く、逆に暴行されてしまいます。
父が勝手な行動を起こしたことにアリソンは激怒し、以降は面会謝絶となります。
主人公は解体工として仕事を続けつつ、母子との交流も深め、ほぼ家族同様となります。
ところが、子と一緒にサッカー観戦に行った先で、アキームを見付けます。主人公は子と一緒であるのにも関わらず、アキームを監禁します。そのアキームは、娘に殺害を依頼されたと告白します。
主人公は元警官にDNA鑑定を依頼します。
元警官は主人公がアキームを監禁していることに気が付き、母にそれとなく気づかせるように耳打ちします。
警察がアパートに踏み込みますが、母はアキームを逃がしていたので、ことなきをえます。もちろん母は激怒し、主人公は追い出されます。
元警官が持ち込んだDNAサンプルが決め手となり、娘は釈放されます。
そして二人でスティルウォーターに戻るのですが、二人ともすでに多くのものを失っていました。
という映画です。
いやあ、重いですね。
主人公は改心していますが、ときおり、地がでて暴走します。この暴走が、周りを巻き込み、母子との平穏な生活を崩してしまいます。
娘も父を嘘つき呼ばわりしますが、結局のところ自分もウソをついており、さらにそのウソが父を崩し、平穏な生活を破壊します。娘の心情も揺れ動き、自殺騒動を起こしたり、イスラムの教えに帰依して心の平穏を取り戻そうとします。
二人は故郷に帰り、一見すると元のさやに戻ったように見えます。
しかし、そのさやは単なる抜け殻です。
全てを取り戻したように見えて、全てを失ってしまう。それだけに考えさせられる映画かと思います。
構成としては設定が多くて状況を理解するまで時間がかかりましたが、空港のちょっとしたシーンや、地下室などこまかい伏線がラストに繋がる良質な映画かと思います。
製作費20百万ドルに対して、興行収入も20百万ドルなので赤字です。残念。ただ見る価値のある映画だと思います。
心に重く残るサスペンス映画を見たいひとのために!