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【映画】オーシャンズ13 [映画評]

仕掛けがさらにパワーアップした娯楽作品です。


オーシャンズ13 [Blu-ray]

オーシャンズ13 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2010/04/21
  • メディア: Blu-ray



今回も豪華キャストです。
主役を張るジョージクルーニーを始めとして、シリーズには欠かせないブラッドピット、マットデイモン。
そして今回の敵役であるカジノ王にはなんとアル・パチーノです。
アルバチーノはゴットファーザーのイメージが強くて、最初は気が付きませんでした。
自らのアピールすることなくあらゆる役になり切れるのは、名優の証拠だと思います。
さてストーリーですが、仲間のルーベンがアルパチーノ演じるバンクにだまされ、建設中のカジノホテルの経営権を場われてしまいます。
ショックで入院するルーベン。ルーベンのために、バンクを破滅させるべき、オーシャンたちが反撃に出ます。
オーシャンはコミカルでユーモアテイストのシリーズなので、当然のことながらトラブル続きです。
鉄壁のセキュリティシステム、グレコを破るためにシールドマシーンでトンネルを掘り、地震を起こす計画を立てます。
しかし、途中でシールドマシンが壊れ、新しいマシンを購入するための資金が不足します。
そこでお金を借りるのが、第1作で金を奪い取り、第2作で返却したカジノ王ベテディクトです。
ベネディクトはライバルの登場を苦々しく思っているので、資金の倍返し+バンクが大切にしているダイヤを盗むことを条件に承諾します。
ここから細かい作戦があちこちに飛びまわります。
ホテルの格付けをする極秘審査員に嫌がらせをして評価を下げさせたり、バンクの右腕の女性を媚薬で口説いたり、ダイスやシャッフルマシーンに仕掛けをしたふりをして交換させ、本当に仕掛けをしたシャッフルマシーンを導入させたり、いろいろと。
このあたり、仕掛けが多すぎて少しややこしいかも。
最後はグレコをダウンさせた隙にオーシャンたちは大儲けをして、地震で混乱するすきに他の客と一緒にホテルを出ます。
ほら話は大きいほど面白いといいますが、本作も荒唐無稽な大仕掛けが楽しめる作品です。
ですが、敵であるバンクがいいように翻弄されて終わってしまうので、もっと強敵にしても良かった気がします。
アルパチーノほどの大物俳優を使うわりにはもったいないような。
製作費1億ドル興行収入3億1千万ドルと、前作より少しダウンです。

軽快なケイパー映画を楽しみたいひとのために!
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【映画】オーシャンズ12 [映画評]

豪華キャストがさらにパワーアップして楽しめます。


オーシャンズ12 [Blu-ray]

オーシャンズ12 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2010/04/21
  • メディア: Blu-ray



とにかく俳優陣がすごいです。
主役のオーシャンを演じるのはジョージ・クルーニー。
わきを固めるのは前作から引き続いて登場のブラッドピット、マットデイモン、ジュリアロバーツに、本作では刑事役のキャサリンセタジョーンズ、さらにちょい役としてブルースウィルスまで登場です。
さてさてストーリーですが、前作でカジノから大金を盗み取ったオーシャンズですが、カジノからの反撃にあい、2週間で耳をそろえて返すよう脅迫されます。
まずはマツイからの指示で小さな盗みをしますが、肝心の品がすでにナイトフォックスを名乗る怪盗によって奪われていました。
ナイトフォックスは師匠のルマークが、一番の泥棒はオーシャンだと言っていたことを気にかけ、オーシャンとの泥棒勝負をしかけます。
カジノにオーシャンたちの情報流したのも、マツイに指示をしたのも、すべてナイトフォックスの仕業でした。
泥棒を追う敏腕刑事、それにオーシャンとナイトフォックスの泥棒対決が始まります。
というのがざっくりストーリーです。
昔を思わせる雰囲気の音楽といい、ハプニングだらけの泥棒計画といい、軽快に楽しめる映画だと思います。
最初のマツイからの依頼は隣の建物の高さが足りないことが判明し、奇想天外な方法で解決します。
次に泥棒勝負ですが、最初の計画は綿密に立てられていたのに、刑事に阻止されて一味のほとんどが捕まります。
残ったメンバーで急遽計画を練り直します。
その計画のキモがテスにジュリアロバーツのふりをさせる(※ジュリアロバーツがジュリアロバーツの演技をする!)ことですが、たまたま旧知のブルースウィルスがいたことで、てんやわんやになります。
成功……と見せかけて、最後にバレて残りのメンバーも捕まります。
こうした失敗の連続と、ハプニングを機転で切り抜けようとするのが見所です。
ユーモアも盛り込まれており、あきらかに無理な機転には笑ってしまいます。
評論家の評価はあまり高くありません。
ちょっと込み入りすぎの人間関係と、最後のオチがいままでの伏線を無視しているところが評価を落とした原因かと思われます。
確かにその通りなのですが、そうした厳密性を要求される映画ではないので、ぼくは素直に楽しめました。
製作費1億1千万ドルに対して興行収入3億6千万ドルと大作に恥じない成績を収めました。

軽快なケイパー映画(韻を踏んでみました)を楽しみたいひとのために!
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【映画】オーシャンズ11 [映画評]

豪華俳優陣が楽しめるケイパー映画です。


オーシャンズ11 [Blu-ray]

オーシャンズ11 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2010/04/21
  • メディア: Blu-ray



主役はジョージ・クルーニー演じる泥棒ダニー・オーシャン。
彼が出所し、即座にカジノの金庫を破り1億6千万ドルを盗む計画を立てます。
この仕事のために集めた仲間は11人。
それで映画のタイトルがオーシャンズ11です。
とにかく俳優陣が豪華です。
主役のジョージクルーニー。仲間にブラッドピット、マットデイモン、さらにクルーニーの元妻がジュリアロバーツです。
この豪華俳優陣だけでも楽しめます。
ケイパー映画のキモは、どう犯罪を成功させるかです。
薄氷の上を何枚も渡るような作戦で、現実的かどうかはさておき、それなりに楽しめます。
金庫の金をどう持ち出すのかが最大の難関で、ここで犯人たちは二重の罠を仕掛けます。
ここがどんでん返しになります。
タイムリミットの設定や、途中のトラブルが若干甘いかなあという気もしますが、すっきり楽しめる映画だと思います。
製作費8500万ドルに対して、興行収入4億5000万ドルの大ヒット作です。
死人がでないので、安心して楽しめます。

家族で楽しめるケイパー映画をみたいひとのために!
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【映画】禁じられた遊び [映画評]

中田秀夫監督による「エンタメ+ホラー」の融合作です。

〔公式サイト〕
https://kinjirareta-asobi.jp/

〔原作〕

禁じられた遊び (本のサナギ賞受賞作) 禁じられた遊びシリーズ (ディスカヴァー文庫)

禁じられた遊び (本のサナギ賞受賞作) 禁じられた遊びシリーズ (ディスカヴァー文庫)

  • 作者: 清水カルマ
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2019/06/14
  • メディア: Kindle版



原作はシリーズ10万部を突破した人気ホラー、清水カルマの同名小説です。
主人公は重岡大毅演じる会社員の伊原直人です。郊外の一軒家で家族と幸せに過ごしていました。
ある日、息子の春翔が庭でトカゲの尻尾を見付けます。直人は「尻尾を埋めてお祈りをすればトカゲが復活するよ」と小さなウソをつきます。
その後、交通事故で妻の美雪が死亡し、息子の春翔も重症となります。
春翔は一命をとりとめますが、春翔は父直人の小さなウソを信じ、美雪の指を埋めて呪文を唱えることで母親を復活させようとします。
これが1本目の軸です。
もう1本の軸が、橋本環奈演じる直人の元同僚の倉沢比呂子です。
倉沢は既婚者である伊原に淡い恋心を抱いていましたが、いまは退社してフリーのカメラマンになっています。
その彼女の元に、次々と奇怪な現象が起き始めます。
という感じの映画です。
映像技法は詳しくないのですが、映画の前半で、俳優を画面の中央からずらしたり、不安定な構図を多用するのが上手いと思います。
一見すると普通のシーンに見えて、なんとなく不安を覚えてしまいます。
そうした普通に見えるシーンに様々な伏線が仕組まれており、これらがラストが近づくにつれて次々と回収されていく構成の妙があります。ああ、あの不思議な不安感はここに繋がるのかと、何度も感心しました。
途中でお笑い芸人長谷川忍(シソンヌ)演じる大門謙信という胡散臭い霊能力者が登場します。
もう登場するだけで笑ってしまうのですが、この笑いと、シリアスな場面との落差が自分的にはツボです。Tシャツのゴロを見ただけでうさん臭さが倍増するのですが、プログラムを読むと狙っていたようです。さすがです。
エンタメ映画に、3の法則があるそうです。
失敗・失敗・成功の流れですが、この3の法則を踏まえつつ(完全に当てはまっているわけではありませんが)、ラストでさらにもう一段階捻りを加えて、さらに捻るという最後まで観客を安心させない、飽きさせない工夫が見事です。
また謎解きの要素もあります。
当初は違和感を覚えていても、後で秘密が解き明かされることで、真の意味が分かる仕組みです。
裏の主人公である美雪を演じたファーストサマーウイカの演技が絶賛されています。
春翔を演じた正垣湊都の演技も見事で、調べたらもうテレビドラマに多数でているベテラン子役(変な言い方かもしれませんが)なのですね。
多数起用されるだけはあると、納得です。
復活の呪文「エロイムエッサイム」ですが、実は歴史のある言葉で漫画『悪魔くん』、実写映画『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪奇伝・魔笛エロイムエッサイム』など、様々なメディアの作品で使われているだけでなく、そもそもの初出は中世ヨーロッパの魔術書だそうです。
というのを、プログラムのコラムで知りました(笑)
細かいところまで目配りの効いた映画だと思います。

「エンタメ+ホラー」の快作を楽しみたいひとのために!
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【映画】インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 [映画評]

六十代のハリソンフォードの全力アクションに満足です。


インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 [Blu-ray]

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: パラマウント
  • 発売日: 2016/07/22
  • メディア: Blu-ray



前作から19年ぶりの復活で、登場人物も19歳年齢を重ねています。
映画はソ連軍潜入部隊がアメリカ軍基地に侵入するところから始まります。
インディはソ連軍に拘束されており、ロズウェル事件でアメリカ軍が手に入れたミイラを倉庫から探すよう要求します。
インディは仲間だと思っていたマクヘイルに裏切られつつ、ミイラは奪われますが脱出に成功します。
ところが脱出した先が核実験の対象となっている実験用の街で、危ないところを冷蔵庫に隠れて逃れます。
そこから謎の少年(実は息子)が母親(1作目のヒロイン)から助けを求められていると相談され、ペルーに飛びます。
クリスタルスカルですが、実は宇宙人の頭蓋骨でした。インディはこの頭蓋骨を元ある場所に戻そうとします。
ところがこの頭蓋骨には不思議な力があることから、ソ連が狙い続けています。
そこで追いつ追われつのストーリーが続きます。
インディ・ジョーンズシリーズの特徴である荒唐無稽なストーリーと、コミカルなユーモアは健在です。
水陸両用車で崖の上から川につっこみ、そこから滝に落ちまくるところは、まさにインディ・ジョーンズといった感じがします。最後の遺跡に入り込み、そこで様々な仕掛けが発動するところも1~3作目を髣髴とさせます。
満足ポイントも多いですが、気になる部分も散見されます。
ソ連軍の指揮を執る大佐はケイト・ブランシェットが演じていますが、最後までしっくりこない感じです。また、インディは考古学者なのに政府の手先になっているのも違和感がありますし、ラストの空飛ぶ円盤はやりすぎ感があります。
本作は否定的な評価が多いようですが、インディ・ジョーンズシリーズらしい中盤はとても楽しめました。
アカデミー賞にはノミネートされていませんが、サターン賞には6部門ノミネート、1部門受賞しています。
総製作費は4作目で跳ね上がり1億85百万ドルにもなりましたが、興行成績も7億86百万ドルとシリーズ最高となりました。
ハリソンフォードとインディジョーンズのブランド力だと思います。

還暦を超えたハリソンフォードのアクションを楽しみたいひとのために!
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【映画】インディ・ジョーンズ/最後の聖戦 [映画評]

父親役のショーンコネリーとの掛け合いが絶品です。


インディ・ジョーンズ 最後の聖戦 [Blu-ray]

インディ・ジョーンズ 最後の聖戦 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: パラマウント
  • 発売日: 2016/07/22
  • メディア: Blu-ray



前作の評価がいまいちだったので当初の予定通り3部作として終了させることとなりました(その後、19年後に復活)。
ストーリーは少年時代のインディのエピソードから始まります。
少年時代のインディーを演じるのはリバーフェニックスです。
盗掘された十字架を博物館に寄贈するために盗むのですが、結局は奪い返されます。それを大人になったインディが取り戻すところまでがプロローグです。
同じ小道具を使うことでシーンの切り替えをスムーズに見せるテクニックが使われています。
同じテクニックは火事のシーンでも見られます。
それから博物館の大口支援者であるドノバンから、キリストの血を受けた聖杯の捜索を依頼されます。
聖杯はインディの父が専門であると断りますが、すでに父には依頼済みで、父が行方不明になったと聞いてドノバンの依頼を引き受けます。
少年時代のシーンでアクションはありますが、ここから20分ぐらいはのんびりとした展開が続きます。
映画は30分を過ぎたところからアクションが続くようになります。
捜索を開始するインディですが、何者かに襲われます。彼らは聖杯の秘密を守る騎士団で、秘密を暴こうとするインディを襲います。
なんとか脱出しますが、聖杯はナチスも追っています。
しかもヒロイン役の女性が実はナチスの協力者で、父の研究成果が詰まった手帳をあっさり奪われます。
父と一緒に捕まったインディたちはナチスから脱出しますが、神殿で捕まり、インディは聖杯を取りに行くよう強制されます。
というのがザックリストーリーです。
前作と比べると残虐なシーンは大幅に減っています。前作の批判が堪えたのかもしれません。
父であるコネリーがボケ役(前作のウィリーの立場)で、インディに協力しつつも逆に次々と危機を招いてしまいます。
シリーズの特徴であるユーモアも満載で、ライターを落として火事になるシーン、回る壁のシーン、飛行機で尾翼を撃ち抜いてしまうシーンなど、ボケつつインディたちが危機に陥るのがポイント高いです。
最後は神の言葉に従って運命を切り開くのですが、谷間に足を踏み出すシーンは非常に印象深いです。
ラストシーンは、裏切ったヒロインが聖杯を最後まで求めようとして命を落とすのに対して、インディは聖杯を諦めて父の両手をがっしり握ります。
ヒロインが誤った選択して、インディが正しい選択をした。分かりやすいテーマの提示のしかただと思います。
三部作で一番ファミリー向けだと思います。
製作費48百万ドルと前作から20百万ドルもアップしましたが、興行収入も3億3千万ドルから4億7千万ドルと大幅アップした大成功作となりました。
アカデミー賞3部門ノミネートで1部門受賞です。
名優ショーンコネリーが「生涯一番好きな役」と述べたほどの映画です。

スティーブンスピルバーグの傑作映画を堪能したいひとのために!
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【映画】インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説 [映画評]

アクションととユーモア満載で、個人的にはインディ・ジョーンズシリーズのNo1です。


インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説 [Blu-ray]

インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: パラマウント
  • 発売日: 2016/07/22
  • メディア: Blu-ray



公開は1984年。
インディは上海ギャングとの取引で騙されて命からがら脱出しますが、そこで成り行きから都会の歌手ウィリーと一緒に逃亡することになります。
墜落寸前の飛行機からゴムボートで脱出し、インドの山奥の村にたどり着きます。
そこで長老から「神の使いだ」とされて、邪教集団に奪われた「秘石」の奪還を依頼されます。村は「秘石」だけでなく子どもたちも連れ去られています。
インディたちは邪教集団がいる宮殿へと向かいます。
マハラジャは子供で、邪教のかけらもありませんが、実は秘密の地下通路があり、そこで邪教の儀式や連れ去れた子供たちへの奴隷労働が行われていました。
というのがザックリとしたストーリーです。
いやあ、これは面白いです。
上海ギャングからの逃亡シーンが約30分。この間で何度もインディーが危機に陥ります。
そこで脱出して村にたどり着き、主人公の目的が明確になります。
この繋がりのスムーズさが、観客を物語に引き込みます。
主要キャラは3人ですが、3人の立ち位置が明確で役割が分かれているのもよいです。
主人公のインディに、助手の子供ショートがツッコミ役、歌手のウィリーがボケ役です。都会から突如として秘境に連れてこられて、戸惑い怒り狂うところがユーモアのツボです。
料理のシーンでは様々なゲテモノがでてきて、ウィリーが「あっさりしたスープが欲しい」というと、目玉のスープが出てくるところは笑えます。
荒唐無稽な物語ながら、脚本もよく考えられています。
ショートがつかまり奴隷労働をさせられますが、そこから脱出します。その様子を見ていたほかの子供たちが応援し、ここで子供たちが希望を持ちます。
インディーが子供たちを助けるのですが、ここでショートのシーンが活きてきて、足枷を外された子供たちが力強く大人たちを踏みつぶして逃げていきます。
希望の力です。
文句ばかりの歌手ウィリーも、いろいろとユーモア的な試練を乗り越え、最後になると自分の意思で困難に立ち向かう成長を見せます。
もちろんラストは大団円です。
とにかく次から次へとトラブルとユーモアが続き、最後まで飽きさせません。
ただ、その描写が「インドへの偏見を助長する」と批判を巻き起こしたようです。難しい問題ですね。できるだけ表現は自由にとは思いますが。
製作費28百万ドルに対して興行収入3億3千万ドルのヒット作ですが、成績としては前作を下回っています。

インディジョーンズの世界を堪能したいひとのために!
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【映画】インディ・ジョーンズ/レイダース 失われたアーク [映画評]

映画史に残るランドマーク、これぞザ・エンタメです。


インディ・ジョーンズ レイダース 失われたアーク《聖櫃》 [Blu-ray]

インディ・ジョーンズ レイダース 失われたアーク《聖櫃》 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
  • 発売日: 2013/12/20
  • メディア: Blu-ray



公開は1981年。
考古学者かつトレジャーハンターであるインディ・ジョーンズが、ナチスと不思議な力を持つアークを奪い合います。
とにかくストーリーが直線的で、分かりやすいです。敵味方も最初から明確です。
映画は南米でジョーンズがトレジャーハントをしているシーンから始まります。
もちろピンチと脱出の連続で、助かったと思ったらまたピンチ。
このシーンでインディ・ジョーンズの世界観を見せつつ、さらにライバルでありインディが見つけた宝を奪う悪徳考古学者も登場と、ストーリーの方向性も示します。
次のシーンは大学です。そこで上層部からの依頼という形で主人公の冒険の目的を明示されます。
目的はアークですが、アークがナチスに奪われて悪用されたら良くないことが起こることが示唆されます。
失敗したら悪いことが起こると示すもの、エンタメとしてポイントが高いと思います。これぞザ・エンタメです。
使命感を持ったインディは、冒険にでかけます。ネパールに行き、カイロに飛び、謎を解いてアークを獲得したと思ったらまた奪われて、奪回したと思ったらさらに奪われる。
一本調子にならないように、ユーモアや軽いラブシーンも挟み込みます。
ときおり無理なシーンもありますが、そこは勢いで押しきります。エンタメを知り尽くした監督ならではの映画です。
さすがはジョージルーカスとスティーブンスピルバーグです。
製作費18百万ドルに対して、興行収入3億8千万ドルの大ヒットです。
アカデミー賞9部門ノミネート5部門受賞の栄誉を成し遂げ、1999年にはアメリカ国立フィルム登録簿にも登録され、歴史的作品となりました。

インディ・ジョーンズシリーズのスタートを体験したいひとのために!
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【映画】時計仕掛けのオレンジ [映画評]

1971年作スタンリーキューブリック監督の傑作です。


時計じかけのオレンジ [Blu-ray]

時計じかけのオレンジ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2010/04/21
  • メディア: Blu-ray



舞台は当時(1971)からみて近未来です。
映画は主人公であるアレックスの回想という形式で進みます。
主人公たちは4人で不良仲間を作り、ドラック入りの飲料を飲み、夜になると暴力とセックスに明け暮れます。
仲間割れをしますが、アレックスは暴力で仲間を従えます。しかし、結局は裏切られてアレックスだけ警察につかまります。
そこでアレックスは、特殊な治療を受けることを条件に、刑期が短縮されます。
それは「暴力」と「セックス」を連想すると吐き気を催すというものです。その”治療”のBGMに「第九」が使われたことから、アレックスが好きだった「第九」を聞くと吐き気を催すようになります。
こうして出所しますが、家には新しい家族がいて部屋はなく、街をうろつくとかつて暴力をふるった貧しい老人たちに囲まれて袋叩きに会い、警察が助けてくれたと思ったらその警察は元不良仲間でこれも以前の恨みから暴力を受けます。
ボロボロになって逃げこんだ家は、これもかつて侵入して作家である主人には暴力をふるい、妻を輪姦したことがある家でした。
作家は政府の”治療”に反対しており、その道具としてアレックスを使おうとします。
アレックスは三階に閉じ込められた上に「第九」を大音量で聞かされます。アレックスは耐えきれなくなって飛び降り自殺をします。
しかし辛うじて助かります。
政府の非難の声が高まる中、政府はアレックスを再びもとに戻すことで世論を味方にしようとします。
最後にアレックスは邪悪な顔を取り戻します。
これは勧善懲悪が二重になった構成になっています。前半で暴力とセックスにあけくれたアレックスは、後半で報いを受けます。
政府の治療は「人間性」を人工的にゆがめるもので、これも後半で報いを受けます。
テーマとしては、人間の判断を人工的に奪うことの可否です。
自由奔放だったアレックスが自由を奪われることでまともになり、再び自由を取りもどすことで元に戻るという皮肉を描いています。
何が正しいのか、それを突き付ける作品だと思います。
製作費220万ドルに対して、アメリカだけで2600万ドルも稼いだ大ヒット作というだけでなく、ヒューゴー賞などを受賞し、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞にも多数ノミネートされています。

2020年アメリカ国立フィルム登録簿に保存された歴史的作品を鑑賞したいひとのために!

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【映画】プライベート・ライアン [映画評]

冒頭のノルマンディ上陸作戦のシーンが絶品です。


プライベート・ライアン [Blu-ray]

プライベート・ライアン [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: パラマウント
  • 発売日: 2019/04/24
  • メディア: Blu-ray



1998年公開。アカデミー賞11部門ノミネート、5部門受賞の金字塔を打ち立てました。
主人公はミラー大尉で、演じるのはトム・ハンクスです。
映画はノルマンディ上陸作戦から始まります。
ドイツ軍が待ち構えているビーチに突撃するアメリカ兵。ミラー大尉率いる中隊も大きな犠牲を出しながら、なんとか突破口を開き、橋頭保を作ることに成功します。
そのあとでミラー大尉に下された指令は、ライアン二等兵を本国に帰還させるために敵中突破を図ること。
ライアンは4兄弟でしたが、兄3人がほぼ同時期に戦死したため、末弟のジェームスライアンが本国送還することになりました。
ただし、ライアン二等兵は空てい部隊で、戦場にばらまかれたため所在不明です。
ミラー大尉の中隊は少数精鋭で敵中を捜索に歩きますが、隊員は1人を救うために多数犠牲になるこの指令に納得できず、不協和音が巻き起こります。
そして、ぽつぽつと仲間が戦死します。
なんとかライアン二等兵を発見しますが、そこは激戦地で、戦略上も重要地点でした。
ライアン二等兵は戦略拠点である橋の確保のため、仲間と残ると主張します。
そしてミラー大尉たちも寡兵と貧弱な武器で、ドイツ軍に立ち向かうことになります。
というのがザックリとしたストーリーです。
とにかく戦闘シーンがリアルで、圧巻でした。
肉が飛び散るスプラッター的な表現も多く、苦手なひとは苦手かもしれせんが、臨場感が半端ないです。
テーマとしては戦争になるかと思いますが、リアルな戦場を映すことで、逆説的に命の大切さを訴えたかったのかなと思います。
極限状態における人間性もリアルかと思います。
アバムという兵士がいます。気弱でまじめな性格なのですが、味方からの弾の補給を求める声にこたえることができず、仲間を見殺しにしてしまいます。
形勢が逆転して彼らを捕虜にしますが、味方を見逃したことを知っている敵兵士を選んで撃ち殺します。いままで捕虜殺害に反対していたのにも関わらずです。人間を考える上で、象徴的なシーンだと思います。
脚本も巧みです。
隊員たちがミラー大尉の出身地について賭けをしているとこと、ミラー大尉の手の震え、といった細部についても、伏線としてきっちり回収されています。
製作費7000万ドルに対して興行成績4億8千万ドルのヒット作です。

映画史に残る戦争映画を堪能したいひとのために!
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