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【書評】原ゆたか『かいけつゾロリのきょうふのサッカー』 [書評]

大人気シリーズの第14作です。


かいけつゾロリのきょうふのサッカー	(14) (かいけつゾロリシリーズ 	ポプラ社の新・小さな童話)

かいけつゾロリのきょうふのサッカー (14) (かいけつゾロリシリーズ ポプラ社の新・小さな童話)

  • 作者: 原 ゆたか
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 1993/12/01
  • メディア: 単行本



流行りものをぶっこんでくることの多いゾロリシリーズですが、今回はサッカーとトイレのはなこさんです。
出版年(1993年)はJリーグ元年ですから、外せないところでしょうか。
ゾロリたちはミサンガをしていますし、鹿島アントラーズの某選手をリスペクト?したキャラも登場です。
今回のストーリーはいたずらバージョンです。
ゾロリがサッカー少年にいたずらを仕掛けますが、見事に逆襲されてしまいます。
お約束の展開ですが、今回はコネタを多く詰め込んだイメージです。

ゾロリファンのために!
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【公募情報】第15回創元SF短編賞(短編・1/9〆) [公募情報]

デビューに繋がる日本で唯一のSF短編賞ではないかと思います。

〔主催者HP〕
http://www.tsogen.co.jp/award/sfss/15th/#awardKitei

直近2回の応募総数が550編→496編→487編なので、応募数は概ね500弱で安定しているのかなと思います。やや漸減傾向は気にかかりますが。
募集要項は毎年同じで、制限枚数40×40で10~25枚で、募集内容は広義のSFです。
文字数だけ考えると原稿用紙100枚以内と考えてしまいますが、40字だと改行時の空白が多くなるので、自分的には原稿用紙80~90枚の感覚です。
この辺りはフォーマットに合わせて書いていくと、間違いがないと思います。
応募締切は令和6年1月9日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:短編小説
テーマ :広義のSF
 賞  :規定の印税
制限枚数:40字×40行で10~25枚
応募締切:令和6年1月9日
応募方法:主催者HP、郵送
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第50期岡田美術館杯女流名人戦挑戦者決定プレーオフ(里見香奈女流四冠VS内山あや女流初段) [将棋]

内山あや女流初段がタイトル初挑戦を目指します。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/

内山女流初段はイギリス・ベルファスト出生です。海外出生の棋士としては佐々木勇気八段がいて、スイス・ジュネーブ生まれです。
内山女流初段は所属は関東で、師匠は北島忠雄門下です。
女流aemaTVトーナメントでもチーム渡部に抜擢されたこともあり、若手成長株と目されていると思います。
白玲戦こそまだC級ですが、C級内のレーティング的には頭一つ抜けた存在で、近いうちにB級に昇級し、A級も伺うようになると思います。
さあ内山女流初段は、リーグ戦でも破った里見女流四冠を再び下して、初のタイトル戦の大舞台に立てることはできたでしょうか!

〔棋譜〕
※携帯中継のみのためなし。

ということで、将棋です。
先手は内山女流初段。後手里見女流四冠の向かい飛車に対して、端玉銀冠の対抗形となります。
里見女流四冠は高美濃から5六銀の好位置を確保すると、中飛車に振りなおして、中飛車の理想形を築くことに成功します。
そこから6筋、さらには銀冠の急所である銀の頭を攻めていきます。
さらに角をバッサリ切り倒して割うちの銀が決まると、駒割りは五分でも玉形と駒効率が段違いです。
内山女流初段は馬を作って自陣に引き付けて粘ろうとしますが、後手玉の嫌味がないのが辛いところです。
里見女流四冠は先手玉を確実に追い詰め、100手まで貫録を見せつけての快勝。女流名人挑戦権獲得を決めました。

女流名人戦5番勝負は1月14日神奈川県箱根町「岡田美術館」で開幕します!
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最近の日常【令和5年11月第5週】 [日常]

〔電車が1分遅れた話〕
自分はあまり時刻表を見ないので、電車が遅れたかどうかすら分からない。
ですが、この前乗った電車で「○○駅に1分遅れの到着です」とアナウンスされて驚いた。
1分でもちゃんとお客様に報告するのですね、さすがは日本。
で、次の駅では「遅れを取り戻して、時刻通りの到着です」と時刻通りになったことをこれまた報告。
わずか1分なのに。
いやあ、このマメさは日本ですね。

〔スパムメールが大量に届く話〕
自分のメインメルアドはインターネットの黎明期から使っているアドレスなので、スパムメールが大量に届く。
普通のメールがスパムメールに埋もれています。
最初はスパムメール報告をしたり対応していたけど、次々と届くので、いまは諦めています。
まともメールを探し出すみたいな。
サブメールがyahooですが、こちらは比較的容赦なく迷惑メールに放り込んでくれるので楽です。
なかなか優秀さんです。あくまで自分の持っているメールアドレス間の比較ではありますが。
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【書評】七河迦南『アルバトロスは羽ばたかない』 [書評]

第18回鮎川哲也賞受賞作『七つの海を照らす星』の続編です。


アルバトロスは羽ばたかない (創元推理文庫)

アルバトロスは羽ばたかない (創元推理文庫)

  • 作者: 七河 迦南
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2017/11/30
  • メディア: 文庫



舞台は前作と同じく田舎にある児童養護施設です。そこで少女が屋上から墜落する事故が発生します。
これが自殺なのか事故なのか、それとも殺人なのか。
警察の捜査に納得できない主人公は、自ら真相を明らかにするために動きます。
これも前作と同じく短編連絡ですが、途中途中で少女の事件を追う話が挟まれています。
構成としては
少女の事件を追う → 過去の事件をおもいだす(短編) → 少女の事件を追う → 過去の事件を思い出す(短編) → ……
というループです。
今回の短編ですが、『夏の少年たち』など、ちょっと苦しいかな、と思う部分があります。
『それは光より速く』は、児童養護施設に親が「子供を出せ」と怒鳴り込んでくる話ですが、主人公の対応は社会人としてちょっとありえない。
けど、謎解きを読むと、なるほどなと思いました。設定はともかくとして、ミステリとしては一番面白かったです。
それで肝心の少女の事件ですが、セリフの微妙な違和感が伏線となっているのですが、こ手の手法はよくあるだけにいろいろな工夫をされているのですが、結果としてゴチャゴチャしている気がします。
個人的にはスッキリ系が好みなので。

清新なミステリを楽しみたいひとのために!
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【SS】齊藤想『魂雄』 [自作ショートショート]

2022年超ショートショートに応募した作品です。
テーマは選択制ですが、「そうめん」を選びました。

―――――

 『魂雄』 齊藤 想

 父がおいしそうにそうめんをすすっているとき、おれは名前の秘密に気づくべきだった。
 そもそも、うちの父は遊び心が過ぎる。
 苗字は多辺田だが、長姉の名前は華麗だ。
「多辺田華麗」を英語読みにすると「かれいたべた」つまり「カレー食べた」だ。
もちろんカレーは父の好物だ。
 次姉は須子。正式には「もちこ」と読むが、「須子」は「すし」とも読める。
そこから英語読みをすれば「すしたべた」だ。もちろん寿司も父の好物だ。
 そして、おれの名前は「魂雄」で「こんゆう」と読む。
 父はそうめんをすすりながら、自画自賛する。
「いやあ、姉2人のときは後で妻に怒られてなあ。だから息子にはかっこいい名前を付けようと思って、考えに考え抜いて”魂雄”にしたんだ。どうだ、イカすだろう」
 しかし、よくよく考えると、「魂」は英語で「ソウル」。「雄」は英語で「メン」だ。繋げて英語読みすると「ソウルメンたべた」。
 つまり「そうめん食べた」ではないか。父の好物中の好物は、何を隠そうそうめんなのだ。
 そう父を問い詰めると、そうめんをすすっている途中の父は激しくむせた。

―――――

この作品を題材として、創作に役立つミニ知識をメルマガで公開しています。
無料ですので、ぜひとも登録を!

【サイトーマガジン】
https://www.arasuji.com/mailmagazine/saitomagazine/
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最近の金融・投資【令和5年11月第5週】 [金融・投資]

〔先週の株式市場〕
自分の持株は2日プラスで2日マイナス。トータルでは少しマイナスだが、誤差範囲。
変動の激しい日々が続いていたので、ここまで値動きが少ない週は珍しい。
ちょっと安心した気分。
こんな小幅な値動きで年を越してほしいが、たぶん、これからも激しい波が襲ってくるんだろうなあ。
そんな予感。

〔配当が入り始めた話〕
12月に配当が入る会社が多いが、11月も少し入る。
とはいえ基本的には株主優待目当ての単位株案件が多いので、配当も数百円とか数千円とかがチョボチョボと。
チリも積もればという話はありますが、額を見るとあまりにチリすぎる気も。
まあ、元々が株主優待目的(クオカードとか)なので、入るだけで満足です。はい。

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【映画】アンダーワールド4/覚醒 [映画評]

吸血鬼族と狼族との戦いに、人類も参戦するシリーズ第4弾です。


アンダーワールド 覚醒 4K ULTRA HD & ブルーレイセット[4K ULTRA HD + Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2021/11/24
  • メディア: Blu-ray



前作のプチ成功のためか、製作費も35百万ドルから70百万ドルと倍増です。
物語は現代です。
人類は吸血鬼族と狼族を危険な存在とみなし、駆逐を開始します。
追い込まれた狼族は絶滅寸前、吸血鬼族は地下に潜ってほそぼそと生活します。
唯一の吸血鬼族と狼族とのハイブリッド、マイケルですが人類に襲われてセリーンと一緒に捕まります。
バイオ企業で被検体にされます。
企業の表向きの目的は、感染者へのワクチンを製造すること。しかし、彼らの正体は狼族で、真の目的は被検体を利用して銀弾への抵抗力をつけ、さらに能力をアップするワクチンを開発することでした。
というのがざっくりとしたストーリーです。
物語のキーパーソンはバイオ企業によって生み出された少女です。
その少女の父親はマイケルで、ハイブリッドの特性を引き継ぎ、この少女を利用して企業はワクチン製造計画を進めていました。しかもこの少女は非常に強く、かつ回復力が異常に速いという特性を持ちます。
この少女を巡る争いが続くのですが、治療のために少女を吸血鬼族の隠れ家に持ち込みます。
ここまで導いたのは、吸血鬼族のリーダーの息子です。彼が支援者の役割を演じます。
しかし、このことが原因で、狼族に襲われて大量の死者を出します。
少女は奪われますが、セリーンはリーダーに「なぜ渡したのか」と詰め寄ります。
うーん、これはどうだろう。セリーンは少女のために吸血鬼族が戦い、全滅もやむなしというか当然と考えている様子。
セリーンはリーダーに責められますが、助けてくれたリーダーの息子だけ生き返らせると、敵との対決に向かいます。
ひとりだけか……とか思うのは自分だけなのかな。リーダーとしても自分の息子だけ助かるのはバツが悪いような。
こんなご都合的な展開が、なんとなくB級感がにじみ出てしまったり。
ここから主人公たちの反撃のターンになり、それぞれ激闘になります。ラスト20分間はたんまりとアクションを堪能できます。
一番の強敵は、ワクチンにより強化されたリーダーの息子ですが、狼族の企業を倒し、回復力の強さを逆手に取られた作戦に、最後は倒されます。
これがプチ・どんでん返しという感じでしょうか。
少女の奪回に成功しますが、マイケルはすでに連れ去れたあとでした。
去り行くヘリコプターを見送り、いかにも 次作へと続くといった終わり方です。
主役を演じるケイト・ベッキンセイルのアクションは第1作と比べるとかなり向上していると思います。
ポーズが随分と自然になったように感じます。
本作は前作の倍の製作費をつぎ込んだからか、興行収入は1億6000万ドルのヒットになりました。

アンダーワールドファンのために!
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【映画】アンダーワールド3/ビギンズ [映画評]

アンダーワールド1で主要キャラだったルシアンの若き日を描きます。


アンダーワールド ビギンズ [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

アンダーワールド ビギンズ [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2017/06/07
  • メディア: Blu-ray



映画の冒頭で、軽く狼族(ライカン)と吸血鬼(バンパイア)との関係が描かれます。
吸血鬼族は狼族を奴隷にして、豊かな生活を送っていました。
ルシアンは狼族で初めて自由自在に狼から人間に戻れるタイプです。
そのためルシアンは奴隷でありながら特別扱いされ、鍛冶屋として生活しています。
吸血鬼族の君主はアンダーワールド1で長老として登場したビクターです。
ビクターの娘はソーニャで、勇敢な戦士でした。
ところが、ソーニャは異種族であるルシアンが恋に落ちてしまいます。
ルシアンは戦いに出たソーニャを助けるために掟を破ってしまい、むち打ちの刑を受けます。
ルシアンは奴隷の立場から脱出するために、戦いを決意します。
とまあ、こんなストーリーです。
物語の中盤で、ルシアンが立ち上がるシーンがあります。
そこから二人の密かな恋物語から、現在の境遇からの脱出劇へとシフトチェンジします。
二人に同情的な人物の助けを借りてルシアンは仲間を連れて脱出します。
しかしソーニャは秘密の関係がばれて軟禁されます。このあたりがミッドポイントでしょうか。
逃走していた主人公が、今度は反撃に出ます。
ソーニャはビクターに捕らわれて処刑されしまいますが、ひとり残されたルシアンは危機一髪のところを、仲間に救われて、ラスボスであるビクターとの一騎打ちを制してます。
が、実はビクターは逃げていて、鉄の棺桶にて長い眠りにつくところで映画は終わります。
助からないとアンダーワールド1に繋がりませんからね。
全体的にひねりが少ない気がしますが、定番通りの堅いストーリー展開かなと思います。
最初に世界観を提示し、次に恋愛と物語の方向性が示され、後半は逃亡から反撃です。
本来は何回か作戦を失敗させるところですが、仲間を助けきれない、ソーニャの脱出失敗など、本人以外の部分での失敗という点では緊迫感にかけるかもしれません。また、中盤のソーニャがルシアンに「明日処刑される」と告げるタイリミットのシーンも、取ってつけたような唐突感があるかもしれません。
吸血鬼という設定ですが、吸血鬼らしいシーンは陽の光を浴びると燃えるところと、血を吸うことで記憶を読み取るシーンぐらいです。
吸血鬼一族は科学者集団らしい設定で、科学を一切持たない狼族との対比を際立たせています。
もっともこの吸血鬼が科学的な武器を使うところは、アンダーワールドの世界観ぐらいでしょうか。
ちなみに、いままでの主人公であるセリーン(ケイト・ベッキンセイル)は一瞬しかでてきません。
製作費35百万ドルで興行収入91百万ドルは成功だと思います。

アンダーワールドの世界観を広げる前日譚を知りたいひとのために!
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第1回達人戦立川立飛杯(準決勝~決勝) [将棋]

予想通りの羽生世代祭りです。

〔日本将棋連盟達人戦〕
https://www.shogi.or.jp/match/tatsujin/index.html

過去には同じコンセプトの「富士通杯達人戦」が行われていました。
そのときの出場条件は40歳以上であり、当時は羽生世代はタイトルを保持していたので、タイトルフォルダーが優勝という少しコンセプトとのずれがありました。
今回は50歳以上となり、ベテラン棋士に活躍の場を与えて、ファンたちを楽しませるという達人戦のコンセプトにぴったりだと思います。
さすがに羽生世代は強いです。
準決勝以上は全員羽生世代となりました。まるで同窓会です。さて準決勝ですが……

[準決勝]
 森内俊之九段 ●―○ 羽生善治九段 
 丸山忠久九段 ○―● 佐藤康光九段

となり、決勝は羽生九段と丸山九段となりました。50代以上のレーティング1位と2位なので、結果からすれば順当ですがかなりの激戦でした。
特に森内羽生戦は、評価値こそ離れているものの、1手間違えたら大逆転という局面が続き、30秒の秒読みなのでハラハラドキドキの終盤戦でした。
そして、いよいよ決勝戦です。

[決勝]
 羽生善治九段 ○―● 丸山忠久九段

丸山九段得意の一手損角換わりから千日手模様となりますが、羽生九段が果敢にも打開します。
羽生九段優勢の終盤から丸山九段の馬を見捨てて桂馬を跳ねる勝負手が炸裂し、一時期は互角まで戻ります。
最終盤は詰むや詰まざるやをギリギリでしのいだ羽生九段が優勝。
秒読みでも正確なしのぎが目を見張りました。さすがは達人です。
初代達人は羽生九段となりました。
今期は主催者HPがなかったので、来期はHPができればいいなと思います。

羽生善治達人、おめてでとうございます。
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