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第3期ヒューリック杯白玲戦第4局(里見香奈白玲VS西山朋佳女流三冠) [将棋]

里見白玲の1勝2敗で迎えた第4局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/

白玲戦創設の会見で、ヒューリックの西浦三郎会長は「本当の意味の実力が出てくるのではないかと、順位戦という形をとらさせていただいた。女流棋士にはもっと強くなってほしい」と発言しています。
同主旨の発言は別の場でもなされており、これは本心だと思います。
白玲戦が誕生したとき、ベテラン女流棋士が「中位にはなりたい」と発言していましたが、結果は見事に沈没しました。
上を目指す女流棋士には励みになり、現状維持を望む女流棋士は落ちていく。順位戦はそういう厳しい面もありますが、順位戦効果か女流棋界の底上げは確実になされていると思います。
奨励会1級から女流棋界入りした今井絢女流初段ですが、数年前なら無双していたと思いますが、そのような状態にはなっていません。
全体的にレベルアップしている中で、二人は女流最高峰の戦いを見せてくれるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/kifu/3/hakurei202309300101.html

ということで、将棋です。
西山女流三冠はいつもの振り飛車で、先手の里見白玲はこれまたよく採用する二手損居飛車を採用します。
二手使って居飛車に戻すなら最初から居飛車でもと思いますが、やはり振り飛車党の感覚として振り直すほうがしっくりくるのかもしれません。
採用するのはほぼ里見白玲のみなので、オリジナル戦法と言えるかもしれません。
中盤の難所を乗り越えて、先に抜け出したのは里見白玲です。
美濃崩しの6二銀と打ったあたりは快勝譜になるかと思いましたが、AIによるとここは角が正着のようです。
5一歩と受けられた後、5三角と金を取りながら成り返るときに、7一に利きがあるということなのでしょう。
ただ、まだまだ里見白玲にチャンスのある局面でしたが、77手目に6九香と自重した手で流れがおかしくなります。
里見白玲は後手の攻めがひと段落した瞬間を狙って5四桂と打ちますが、普通にむしり取られて、龍の利きがそれた瞬間にラッシュを食らいます。
終盤力でひっくり返した西山女流三冠が勝利し、これで3勝1敗と白玲復帰まであと1勝としました。

第5局は10月14日(土)、京都府京都市「ザ・ゲートホテル京都高瀬川」で行われます!
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第71期王座戦第3局(永瀬拓矢王座VS藤井聡太七冠) [将棋]

永瀬王座の1勝1敗で迎えた第3局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/


王座戦の永世称号は特殊で、「永世王座」ではなく「名誉王座」です。
資格取得も厳しく、連続5期もしくは通算10期です。
いまのところ資格取得者は、中原誠と羽生善治だけです。
永瀬王座は連続4期であり、今回は連続5期による名誉王座資格をかけた番勝負となります。
これまで、斎藤慎太郎八段、久保利明九段、木村一基九段、豊島将之九段を番勝負で下して王座を獲得、死守してきました。
5期目にして最強の挑戦者を迎えることになりますが、永瀬王座は防衛に向けた大きな1勝を挙げることはできたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/kifu/71/ouza202309270101.html

ということで、将棋です。
後手番永瀬王座の戦型選択に注目が集まりましたが、角換わりは受けずに雁木に構えて、なんと袖飛車を採用します。
後手番ながら端歩を突き越していますし、研究している形には見えませんが、途中まではほとんど時間を使っていないので用意していた手順のひとつなのかもしれません。
ぱっと見は力戦形です。
中盤の難所になりお互いに時間をどんどん使いますが、永瀬王座が歩の裏に放った香車が厳しく、後手ペースになります。
永瀬王座勝勢の終盤で、藤井竜王名人は飛車を打ち下ろして王手をします。
第一感は金底の歩ですが、永瀬王座は残り時間の4分を使い切るまで考えます。そして、4一飛と捻った受けで対応します。
しかし、この瞬間に6五角と純粋な金の両取りがかかります。
一瞬の逆転劇でした。
要の金を取られて先手玉は寄らず、後手玉は歩の攻めで間に合わされては万策尽きました。
81手まで永瀬王座が投了し、これで藤井竜王名人が2勝1敗、8冠独占にリーチがかかりました。

運命の第4局は10月11日(水)、京都府京都市「ウェスティン都ホテル京都」で行われます!
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第31期倉敷藤花戦挑戦者決定戦(西山朋佳女流三冠VS加藤結季愛女流初段) [将棋]

加藤女流初段が初タイトル戦を目指します。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/kurashikitouka/

加藤女流初段が挑戦者決定戦まで勝ち進むのは2度目です。
初めての決勝は同じく倉敷藤花戦で、4年前のことです。伊藤沙恵に敗れて惜しくもタイトル初挑戦はなりませんでした。
加藤女流初段は千葉の名門、石田門下になります。同門に佐々木勇気八段、高見泰地七段など5人もいますが、女流棋士は加藤女流初段が初になります。
そして、昨年、後輩の鎌田美礼女流2級が女流棋士入りしました。
決勝の相手は女流2強の一角である西山女流三冠です。初対戦になるかなと思います。
さあ加藤女流初段は、後輩に素晴らしい戦いを見せることができるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/kurashikitouka/kifu/31/kurashikitouka202309270101.html

ということで、将棋です。
後手西山女流三冠のゴキゲン中飛車に対して、加藤女流初段は金銀を盛り上げる玉頭位取りを採用します。
このまま玉頭方面で戦いが始まれば、上手いです。
後手が向い飛車に振りなおしたのをみて、先手加藤女流初段は中央でガツンと銀をぶつけて戦いが始まります。
中盤の捩じりあいになりますが、62手目に西山女流三冠が飛車をただで捨てるという大技を披露します。
さてこの毒まんじゅうを取るかどうかですが、加藤女流初段は11分の考慮で取り切れませんでした。
しかし、結果的には同銀で飛車を取れば互角だったようです。
以降は飛車の侵入に成功した後手が良くなります。横攻めになる先手が築いた玉頭の厚みが活きてきません。
このまま104手まで後手西山女流三冠が快勝し、西山女流三冠が2期連続で挑戦権を獲得しました。

倉敷藤花第1局は、11月7日、岡山県倉敷市「倉敷由加温泉ホテル山桃花」で行われます!

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ABEMAトーナメント2023【決勝:T永瀬VST稲葉】 [将棋]

いよいよ決勝戦です。

〔番組HP〕
https://abema.tv/video/title/288-37

自分の大会開催前の事前予想は本命:T永瀬、対抗:T稲葉、T広瀬です。
ほぼ予想通りということは、それだけT永瀬とT稲葉のチーム力が抜けていたということだと思います。
さて決勝ですが、T稲葉はいきなりのリーダー登場で、この強敵をT永瀬の本田六段が返り討ちにします。
これでT永瀬は勢いに乗ります。
第4局のリーダー対決も制して、最終的には5連勝。まさかのスイープで優勝を果たしました。
T永瀬優勝おめでとうございます!

【チーム永瀬】   【チーム稲葉】
☗本田 奎  ○ - ● 稲葉 陽 ☖
☖永瀬 拓矢 ○ - ● 服部慎一郎☗
☗増田 康宏 ○ - ● 出口 若武☖
☖永瀬 拓矢 ○ - ● 稲葉 陽 ☗
☗本田 奎  ○ - ● 出口 若武☖

個人賞は以下の通りです。
最多勝     永瀬 拓矢 13-3 0.813 優勝    T永瀬
最高勝率賞   羽生 善治 6-0 1.000 二回戦敗退 T羽生
最多対局賞   永瀬 拓矢 13-3 0.813 優勝    T永瀬
敢闘賞     澤田 真吾 6-4 0.600 準決勝敗退 T聡太
予選最高成績賞 藤井 聡太 5-0 1.000 E1位   T聡太

また来年も楽しみです! 
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ABEMAトーナメント2023【準決勝:T藤井VST稲葉】 [将棋]

ABEMAトーナメント2023【準決勝:T藤井VST稲葉】

優勝候補同士の準決勝ですまで勝ち上がってきました。

〔番組HP〕
https://abema.tv/video/title/288-37

両チームとも優勝候補です。
チーム藤井、チーム稲葉ともにリーダーがフィッシャー適性が高く、安定感抜群です。
メンバーはややチーム稲葉が上回りますが、総合力は互角と見ます。
さて、勝負ですが、チーム藤井がいきなり4連勝です。
リーダー対決も藤井竜王名人が制し、もはやストレート決着も見えてきたところで稲葉リーダーが踏ん張ります。
敗退の危機にリーダー自ら立ち上がると、齊藤四段戦は敗勢になりながらも粘って千日手に持ち込み、指しなおし局で制勝。さらに連投で澤田七段も撃破します。
流れを止めるべき藤井竜王名人が出陣しますが、ここで出口六段が藤井竜王名人を破る金星を挙げます。
この勢いのまま澤田七段も撃破し、最終戦は服部六段と齊藤四段となります。
こうなると、新四段には荷が重かったのかもしれません。終始優勢にすすめた服部六段が慎重に着地を決めて、これで0-4から大逆転でチーム稲葉が決勝に進みました。
来週はいよいよ決勝戦です!

 【チーム藤井】   【チーム稲葉】
☗澤田 真吾 ○ - ● 服部慎一郎☖
☖藤井 聡太 ○ - ● 稲葉 陽 ☗
☗齊藤 裕也 ○ - ● 出口 若武☖
☖藤井 聡太 ○ - ● 服部慎一郎☗
☖齊藤 裕也 ● - ○ 稲葉 陽 ☗ 千日手
☖澤田 真吾 ● - ○ 稲葉 陽 ☗
☗藤井 聡太 ● - ○ 出口 若武☖
☖澤田 真吾 ● - ○ 出口 若武☗
☖齊藤 裕也 ● - ○ 服部慎一郎☗
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第3期ヒューリック杯白玲戦第3局(里見香奈白玲VS西山朋佳女流三冠) [将棋]

里見白玲の1勝1敗で迎えた第3局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/

ヒューリックは都心部を中心とする不動産会社ですが、毎年順調に営業利益を伸ばしています。
2018年には755億だった利益が2022年には1261億まで伸びました。
棋界最高峰の竜王戦を主催しているのは読売新聞ですが、wikiによると読売新聞グループ全体で営業利益は55億だそうです。
その差は圧倒的です。
ヒューリックは企業として様々な社会貢献活動を行っており、タイトル戦の主催だけでなく、パラバトミントン連盟への支援、がん遺児や小児がん患者とその家族への支援、夏祭りの開催、お神輿の寄贈など多岐に渡っています。
項目を見ただけで、社会貢献に積極的な姿勢が見られます。
これからも主催を続けていただけるよう、日本将棋連盟として努力してほしいと思います。

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/kifu/3/hakurei202309160101.html

ということで、将棋です。
先手は西山女流三冠。いつものように相振り飛車となりますが、定跡が整備されていないだけに、毎回、力戦形のようになります。
本局はお互いに居玉のまま小競り合いが始まりますが、28手目の後手5五歩が少し変調だったようです。
先手の横の飛車筋が通ったので、すっと伸ばした歩が効果的でした。
お互いに居玉ですが、本格的な殴り合いになると、後手玉の守備駒が金2枚に対して、先手玉は金銀4枚に囲まれています。
以降は武骨に西山女流三冠が攻めて、61手、持ち時間も1時間44分を残す快勝です。

第4局は9月30日(土)、 奈良県奈良市「ふふ奈良・瑜伽山園地 茶室:䕪庵」で行われます!
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第71期王座戦第2局(永瀬拓矢王座VS藤井聡太竜王名人) [将棋]

永瀬王座の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/

ABEMAの王座戦の動画を見ると、永瀬王座の藤井愛が溢れています。
https://www.youtube.com/watch?v=EuBzlo46uA0&feature=youtu.be
初体面は炎の七番勝負ですが、そこからVSをするようになったようです。
永瀬王座というと努力のひとですが、自分の努力は一番ではない、藤井七冠が上だと明言しつつも「二番ではある」と断言するのも永瀬調です。
「人間では藤井さんには勝てない。人間を超えた存在にならないと」というのは、デビュー当時の藤井四段を評した高野秀行六段の「性能の良いマシンが参戦すると聞き、フェラーリやベンツを想像していたら、ジェット機が来たという感じ」に並ぶ名言になるかもしれません。
9分という長さも絶妙です。
この動画を見て王座戦を観戦すると、また、興味がわくかもしれません。

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/kifu/71/ouza202309120101.html

ということで、将棋です。
第1局で藤井竜王名人の先手番をブレイクした永瀬王座。この先手番をキープすれば防衛に大きく近づきます。
この大事な一番で選んだ戦型は、角換わりです。研究が最も活きやすい戦型ですし、藤井竜王名人が受けて立つ可能性の高い戦型でもあります。
角換わりとというと後手番がいかに工夫するかですが、本局の藤井竜王名人の作戦は意表の右玉でした。
藤井竜王名人が右玉を選択するのは非常に珍しいです。お互いに手の内を知り尽くした両者なので、永瀬王座の研究を警戒したのかもしれません。
待機戦術か、と思わせて仕掛けたのは意表の右玉側からでした。
本局の藤井竜王名人はアグレッシブかつ予想がつきません。さすがの永瀬王座も研究範囲外だったのか、ここから考慮時間が目立ちます。
藤井竜王名人も研究範囲外であることは、考慮時間が物語っています。
お互いの力が試されるガチンコ勝負です。
永瀬王座は先手番らしく、玉側の桂馬を交換して、先に角を盤上に放って局面を動かしていきます。
ただ、結果的には藤井竜王名人の反撃で桂損となり、角の活用にも苦労したので期待した効果は得られませんした。
その後、一瞬だけ永瀬王座にもチャンスがあったようですですが、優勢になった藤井竜王名人は先手陣に駒を配置して、堅い先手玉の攻略より入玉を目指します。
これは永瀬流の負けない将棋です。
永瀬王座も投了せず、点数が足りないまでも相入玉を目指して前進します。
最後は永瀬王座が少しでも点数を増やそうと駒を取りに行ったところで藤井竜王名人が即詰みに討って取りました。
214手の熱戦でした。

1勝1敗で迎える第3局は、9月27日(水)に愛知県名古屋市「名古屋マリオットアソシアホテル」で開催されます!
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ABEMAトーナメント2023【準決勝:T永瀬VST天彦】 [将棋]

優勝候補が準決勝まで勝ち上がってきました。

〔番組HP〕
https://abema.tv/video/title/288-37

チーム永瀬のメンバーは強力です。
永瀬王座に増田七段の二枚看板だけでも協力なのに、若手本田七段もいて隙が無いです。
チーム永瀬はいきなり怒涛の3連勝を決めます。
第4戦の増田戸辺戦も増田七段勝勢で最終盤まで押し切られますが、勝負強い戸部七段が最後にしかけた罠に増田七段がひっかかり、先手玉を頓死に討ち取ります。
佐藤天彦九段も本田七段相手に劣勢を中盤でひっくり返して2勝目を上げるも、健闘はここまで。
最後は戸部七段が永瀬王座に討ち取られて5-2でチーム永瀬の勝利となりました。
永瀬王座は3連勝でフィッシャーでも強さを見せつけています。
来週はもうひとつの準決勝、T藤井とT稲葉の戦いです!

【チーム永瀬】   【チーム天彦】
☖増田 康宏 ○ - ● 三枚堂達也☗
☗本田 奎  ○ - ● 戸辺 誠 ☖
☖永瀬 拓矢 ○ - ● 佐藤 天彦☗
☗増田 康宏 ● - ○ 戸辺 誠 ☖
☖永瀬 拓矢 ○ - ● 三枚堂達也☗
☗本田 奎  ● - ○ 佐藤 天彦☖
☖永瀬 拓矢 ○ - ● 戸辺 誠 ☗
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第45期霧島酒造杯女流王将戦挑戦者決定戦(香川愛生女流四段VS渡部愛女流三段) [将棋]

久しぶりの4強以外同士での挑戦者決定戦です。

〔中継サイト〕
https://www.igoshogi.net/shogi/Loushou_info/

第44期女流王将は西山朋佳です。
里見香奈女流五冠は小高左季子女流初段に、加藤桃子女流四段は渡部愛女流三段に、伊藤沙恵女流四段は加藤桃子女流四段に敗れています。
渡部愛女流三段が加藤桃子女流四段を破った星が光ります。
二人ともタイトル挑戦のチャンスだと思っているはずです。
お互いに名前に”愛”がある”愛”のある対決です。ちなみに読み方は香川女流四団が”まなお”で渡部女流三段が”まな”なので、”まな”対決でもあります。
さあ、どちらの”愛””まな”が勝利したでしょうか!

〔棋譜〕
https://www.youtube.com/watch?v=g8u0rQaydwU

ということで将棋です。
本局は囲碁将棋チャンネル公式Youtubeが無料公開しています。
居飛車党の渡部女流三段が居飛車穴熊に構えると、後手香川女流四段は四間飛車に美濃囲いで対抗します。
中盤から先手が一方的に攻める展開となり、後手が勝つには先手の攻めを切らすしかありません。
先手好調ですが、1手で逆転するのが将棋です。
素直に6二銀と打ち込めば優勢だったようですが、7二銀と慎重に控えたことで、後手に5一金の交わす受けを与えてしまいました。
その後も渡部女流三段は後手玉に嫌味を続けますが、完全に切れ模様になります。
けど、なかなか投了はしません。
評価値が1:99のまま指し続け、嫌味も付けられくなった136手で渡部女流三段の投了となりました。
第38期王将戦以来のタイトル挑戦です。

タイトル戦はおそらく10月だと思いますが、いまから楽しみです!
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第3期ヒューリック杯白玲戦第2局(里見香奈白玲VS西山朋佳女流三冠) [将棋]

里見白玲の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/

いま女流タイトルは里見白玲と西山女流三冠で分け合っています。

・白玲   里見香奈
・清麗   里見香奈
・マイナビ 西山朋佳
・女流王座 里見香奈
・女流名人 西山朋佳
・女流王位 里見香奈
・女流王将 西山朋佳
・倉敷藤花 里見香奈

タイトル数のさることながら、序列1位と2位の白玲と清麗を里見香奈が保持しているのが大きく、二強時代ではありますが、里見時代とも言えそうです。
今年度の里見白玲は勝率7割近いとはいえ、取りこぼしが目立ちます。それでも女流王位、清麗と防衛を果たしているところは強さを感じます。
さあ今年度防衛戦第3弾となる白玲戦ですが、第1局に続いて連勝といけたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/kifu/3/hakurei202309090101.html

ということで将棋です。
先手は里見白玲です。西山女流三冠の向い飛車に、里見白玲は愛用している中飛車にしてから居飛車に振りなおす独特の作戦を採用します。
普通に考えると手損ですが、2筋逆襲を狙えるので、感覚としては向い飛車なのかもしれません。
盤面右側で戦いが始まりますが、玉の堅さは後手が上回っているので、先手は前線に繰り出した金で上手く抑え込まないと悪くなりそうです。
実戦的に先手勝ちにくいのかなと思ってみていました。
盤面も後手有利で進んでいたと思いますが、里見白玲は端を絡めて局面を複雑化し、いつしか逆転します。
お互いに持ち時間を使い切り、西山女流三冠は116手目から1分将棋。里見白玲は123手目から1分将棋です。
攻めと受けの両方を考えなくてはならない局面なので、もう指運勝負です。
最後の最後は中段に抜け出した里見玉を西山女流三冠が打ち取り、154手までの熱戦に終止符が打たれました。
これで1勝1敗のタイです。

白玲戦第3局は、9月16日(土)に石川県金沢市「ホテル日航金沢」で行われます!
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