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【映画】ダンケルク [映画評]

ノーラン監督が、第二次世界大戦におけるダンケルク撤退戦を美しい映像で描きます。


ダンケルク [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2018/06/13
  • メディア: Blu-ray



ダンケルクとは、第二次世界大戦初期に快進撃を続けるドイツ軍にフランス本土にいたイギリス軍が押され、ダンケルクから決死の撤退をした戦いのことを指します。
本作に、ストーリーというストーリーはありません。
おおむね3つの視点から、同時並行的にダンケルクを描きます。
死地になったダンケルクから奪取するために、利用できるものは何でも利用しようとする兵士。
燃料が無くなるまで空中戦を戦いつづけるスピットファイヤの搭乗員。
ダンケルクにいる同胞を救うために英本土から戦場へと向かう民間船。
この3つの視点が行ったり来たしながら、映画は進んでいきます。
クリストファーノーラン監督というと、「メメント」「ダークナイト3部作」のように練りこまれた脚本が印象的です。
ですが、本作については、ただ淡々と戦場を描きたかっただけのように感じます。
「なんとかして生き残りたい」というのも人間なら、「命の危険もいとわず命を救いに行く」のも人間です。
「仲間を救うために、死ぬことが分かっていても戦い続ける」のも人間なら、あえて死地に残ろうとするのも人間です。
このあたり、ダークナイト・ライジングとテーマが重なる部分があるのかもしれません。
空を飛ぶスピっとファイヤあの映像は印象的です。
多くの批評家から映像・演出・音楽・音響効果などが絶賛されたそうですが、その評価も納得です。

美しい戦争映画を鑑賞したいひとのために!
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【書評】ジャン・ガブリエル・コース『色の力~消費行動から性的欲求まで、人を動かす色の使い方~』 [書評]

色にかんするウンチクがたくさんです。


色の力 消費行動から性的欲求まで、人を動かす色の使い方

色の力 消費行動から性的欲求まで、人を動かす色の使い方

  • 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
  • 発売日: 2016/05/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



冒頭で知能テストの話がでてきます。
2つのグループの違いは、受験番号の色だけ。
しかしその色の違いが大きく、赤い受験番号の生徒は多く回答したものの間違いが多い。黒い受験番号の生徒は回答数こそ赤に及ばないものの正答率が高い。
こうした話が、断片的に次々とでてきます。
自分が興味深いと思った話は、アメフトのロッカールームの話です。
ハワイ大学の元コーチが、相手チームのロッカールームをピンク色に染めたら闘志がなえてホームチームが勝てるようになるのではないかと考えた。
ところがすぐに苦情が入り、運営より「ビジターとホームで同じ色にすること」という規制が追加されたとのこと。
ピカソの話も面白いでです。
”青の時代”は、実はろうそくの灯を頼りに描いていたので、結果的に作品が青っぽくなっただけという説があるようです。
あと黒いユニフォームは審判に反則を取られやすいとか、レスリングでは赤いタイツの勝率が高いとか、色にまつわる不思議な話をたくさん読むことができます。
記述が断片的とい面はありますが、なかなか興味深い本でした。

色についていろいろと知りたいひとのために!
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