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第93期ヒューリック杯棋聖戦第4局(藤井棋聖VS永瀬拓矢王座) [将棋]

藤井棋聖の2勝1敗で迎えた第4局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/kisei/

コロナ禍で中断されていた人間将棋が、今年は復活しました。
対戦相手は藤井竜王と佐々木大地六段です。勝ちまくっている藤井竜王ですが、佐々木六段とは2勝2敗の五分で、さらに佐々木大六段の師匠である深浦康市九段には負け越しています。
ある意味、因縁の相手といえなくもないです。
もちろん真剣勝負ですが、人間将棋には「不動駒を作らない」という裏ルールが存在します。
それを両者が武者言葉でかけあいをしながら、駒を動かしたり取ったりして、不動駒をなくしていきます。
特に桂香は残りがちなので、それらをわざと取らせるように誘導したり、不自然な手にならないように駒を使っている様子は、まさにエンターテイメントです。
不動駒がなくなったとき、客席から拍手が上がったとのことです、これも人間将棋ならではです。
なんとなく、人間将棋のヒトコマを紹介してみました。

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/93/kisei202207170101.html

ということで、将棋です。
第4局は永瀬王座の先手番で、相掛りとなりました。藤井棋聖はあらゆる戦型で高勝率を挙げていますが、とくに相掛かりでの強さが目立ちます。
それでも、永瀬王座は相掛りを選択します。
永瀬王座は後手の横歩をかすめて歩得を主張し、藤井棋聖は銀を押し出して手得を主張します。
徐々に圧迫された永瀬王座は端桂ジャンプで激しい戦いに持ち込もうとしますが、角が活躍する暇もなくボロリと取られてしまうと苦しそうです。
優勢になった藤井棋聖は、平凡に飛車を下して寄せに入ります。自玉も狭い格好ではありますが、5二銀と退路を開けるとなかなか掴まえられません。
最後は儀式のように角を取らせて、その瞬間に先手玉を即詰みに打ち取りました。

104手まで藤井棋聖が完勝し、これで黒星スタートからの3連勝で、見事に棋聖3連覇を達成しました。
十代にてすでにタイトル9期と、節目の二桁までリーチをかけました。
藤井棋聖おめでとうございます!
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