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第63期王位戦第2局(藤井聡太王位VS豊島将之九段) [将棋]

豊島九段の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/oui/

今年の6月より、東京、大坂に続く名古屋対局場が開設されます。
名古屋と言えばもちろん藤井聡太王位の地元です。
中京の将棋界には、かつて板谷四郎九段がいました。
1959年に引退してから名古屋に将棋道場を開き、その後も中京棋界の発展に尽力しました。
1995年に82歳で死去しましたが、「中京棋界にタイトルを」の願いは藤井聡太によって実現し、さらに名古屋対局場の開設によって、板谷九段の努力は死後に結実した感があります。
しかも対局場の提供者はトヨタ自動車であり、もしトヨタ自動車が本格的に棋界に参戦したら(いままでも自動車将棋など奇抜なイベントを開催してくれました)、さらなる発展が期待されます。
今後も中京棋界に注目してきたいと思います。

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/63/oui202207130101.html

ということで、将棋です。
戦型は角換わりとなります。
藤井王位は先手番なのに、あえて豊島九段の得意戦法に向かっていきました。
羽生善治九段は相手の得意戦法に飛び込み、さらに実力を高めていきましたが、藤井王位も同じ気持ちなのかもしれません。
戦型は後手待機戦術に4五桂馬の仕掛けですが、3五歩に同歩が珍しく、豊島九段の研究を伺わせます。
対する先手1五歩が新手ですが、水面下では研究が進んでいるのでしょう。
と思っていたら、53手目をみた豊島九段が長考に沈みます。
桂頭を攻める歩を2筋ではなく、香車を捨てて得る発想に意表を突かれたのかもしれません。
しかし、豊島九段は長考後に評価値を落とすことが多いです。
その後の1八香成で評価値は藤井王位有利を示します。
その後、藤井王位は要所で長考を挟みながら、確実にリードを広げます。
終盤でやや難しい変化はあったようですが、先手優勢は揺るがなかったようです。
99手まで藤井王位が快勝し、これで1勝1敗のタイに戻しました。

王位戦第3局は、7月20~21日に、兵庫県神戸市「中の坊瑞苑」で行われます!
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第2期ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦展望【最終結果・A級、B級】 [将棋]

里見女流四冠が西山白玲への挑戦権獲得です。

[A級・最終結果]
https://www.shogi.or.jp/match/hakurei/2/a.html

安定した戦いを続けてきた里見女流四冠ですが、最終戦の石本さくら女流二段戦も制して7勝1敗と見事に単独1位でフィニッシュです。西山白玲への挑戦権を獲得しました。
伊藤沙恵女流三段も最終局まで粘りますが、里見女流四冠との直接対決で敗れているのが痛くて6勝2敗の2位となりました。3位は加藤桃子清麗とタイトルホルダーが順当に上位を占めました。
陥落は石本さくら女流二段と鈴木環那女流三段です。
まら来季の奮闘を願いたいと思います。

[B級・最終結果]
https://www.shogi.or.jp/match/hakurei/2/b.html
すでに前節で中村真梨花女流三段と上田初美女流三段がA級入りを決めていましたが、最終戦も揃って白星を飾り、昇級に花を添えました。上田女流三段は母親業を兼務しながらの奮闘なので、立派だと思います。
10人中3人が降級する厳しいクラス。降級するのは武富礼衣女流初段、伊奈川愛菓女流二段、小高佐希子女流初段です。
敷居が高かったのかもしれませんが、若い女流棋士なので、また実力をつけてB級復帰を目指して欲しいと思います。
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