SSブログ

【映画】パーカー [映画評]

ジェイソンステインサム主演のクライムアクション映画です。


PARKER/パーカー [Blu-ray]

PARKER/パーカー [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2013/12/04
  • メディア: Blu-ray



主人公は凄腕の強盗です。
悪者しか殺さない、庶民から金を奪わない、というポリシーを持っています。
あるフェスタの売り上げを盗む計画を立てますが、叔父にマフィアのボスを持つ若者がしくじり、被害者を生み出してしまいます。
主人公は次の仕事を断りますが、その結果、仲間から襲撃されて命からがら逃げだします。
主人公は裏切った仲間への復讐を開始します。
という感じのストーリーです。
原作はリチャードスターク『悪党パーカー/地獄の分け前』ですが、多作の作家らしく、定番のストーリー展開になっています。
クライム映画の見所はいかにして巧妙な犯罪を実行するかですが、突飛な創意工夫があるわけではなく、作戦としては平凡です。
ですが、ストーリーの分かりやすさといい、主人公はただ追うだけでなくマフィアのボスから追われる展開といい、楽しませるコツをつかんだ作りだと思います。
サブストーリーとして、不動産会社の社員がでてきます。演じるのはジェニファーロペスです。
彼女がトリックスターの役割を果たし、ときには主人公の計画を助け、ときには主人公の計画を妨害します。そして、ちょっとしたお色気サービスシーンも。
映画全体としてお約束の展開ではありますが、お約束だけに、安心して最後まで見られる映画だと思います。十分に楽しみました。
製作費35百万ドルで興行収入46百万ドルなので、これは赤字でしょうね。残念。
ラストがとてもさわやかです。

ジェイソンステインサム主演のアクション映画を楽しみたいひとのために!
nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

【書評】倉知淳『夜届く~猫丸先輩の推測~』 [書評]

神出鬼没のアルバイター、猫丸先輩シリーズの1冊です。


夜届く (猫丸先輩の推測) (創元推理文庫)

夜届く (猫丸先輩の推測) (創元推理文庫)

  • 作者: 倉知 淳
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2018/01/22
  • メディア: 文庫



収録されているのは6編で、いずれも日常の謎を取り扱っています。
『夜届く』は真夜中に謎の電報が届く謎を猫丸先輩が解き明かします。アガサクリスティ的な感じ(超個人的な分類ですが)。
『桜の森の七分咲きの下』は花見の場所取りを命令された新入社員に、次から次へとその場所を狙うなぞの人物が現れます。これは”場所”の目的の転換です。
『失踪当時の肉球は』は、妙にハードボイルドな時代遅れの探偵が、家出した猫の捜索を依頼されますが、依頼主が突如として”見つかった”として取り下げます。これはオチを活かすためにキャラを工夫した作品です。
『わたしと真夏のスパイ』は商店街の夏祭りで妙ないたずらが頻発します。ライバル店の嫌がらせかと思わせといて、最後に微妙な奇妙なさを収斂させる技術が見事です。
『カラスの動物園』は動物園で置き引きが発生しますが、盗まれた金が見つかりません。そして捕まった犯人は開き直ります。見えているのに心理的に見えない扉がキーです。
『クリスマスの猫丸』は次から次へと一方向へ走っていくサンタの謎です。これも心理的に見えているのに見えていないがキーで、これにコスチュームの特性を生かしています。
基本的にパズルを楽しむ作品なので、細かいところをつっこんではいけません。

猫丸先輩シリーズを楽しみたいひとのために!
nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ: