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【映画】CUBE2 [映画評]

世界を震撼させたSFサスペンスの続編です。


CUBE2 キューブ 2 特別版 [DVD]

CUBE2 キューブ 2 特別版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • 発売日: 2003/12/05
  • メディア: DVD



なぞの立方体に男女が閉じ込められているのは前作と同じです。
今作のメンバーは、心理学者、探偵、設計技師、ゲームプログラマ、盲目の女性、弁護士、老女、大佐です。
前作のような仕掛けはありませんが、この立方体がときおり崩壊して、巻き込まれると死んでしまいます。
また、不思議な立方体が飛び回ることがあり、これに触れても死んでしまいます。
今回の立方体はハイパーキューブです。
四次元構造になっており、重力の方向が変わったり、時間の進み方が異なっていたりします。
また、別の現実が重なり合うため、自分自身と出会うこともあります。
前作は立方体の目的は不明でしたが、本作ではチョコチョコと巨大軍事会社の名前がでてきます。伝説的なプログラマが設計したことも明かされます。
登場人物たちは、軍事会社に何らかの関係があります。
おそらく前作では不明だった建築者の謎の回答を出そうとしたのだと思いますが、サスペンスとしては前作の方がよかったかなと思います。
不思議さは増していますが、脱出方法も唐突です。
ときおり登場人物たちの肉体は別にあるような映像が流れますが、本体がどうなったのか謎です。
というより、ラストで主人公からある物体を持って帰っているので、完全に仮想空間というわけでもなさそうです。
謎が謎を呼ぶ映画です。

革新的な映画の続編を見たい人のために!
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【書評】北山猛邦『密室から黒猫を取り出す方法』 [書評]

名探偵音野順シリーズの2作目です。


密室から黒猫を取り出す方法 (名探偵音野順の事件簿) (創元推理文庫)

密室から黒猫を取り出す方法 (名探偵音野順の事件簿) (創元推理文庫)

  • 作者: 北山 猛邦
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2021/01/28
  • メディア: 文庫



本作は5つですが、物理トリックを意識した作品が多いです。
『密室から黒猫を取り出す方法』では扉を閉める方法と密室に侵入した黒猫を脱出させる方法を、『人食いテレビ』では密取引のブツの隠し場所を、『音楽は凶器じゃない』は鈍器の作り方を、『クローズド・キャンドル』ではこれまた密室の作り方で、物理トリックが使われています。
あまり書くとネタバレになるので難しいのですが、さすがに苦しいかな、というのが第一感です。
『密室から~』は、さすがに猫は嫌がると思うし、『音楽は~』は強度不足です。
『人食いテレビ』は、よほど鈍感でなければ違いに気が付く。
『クローズド~』はこの仕掛けで人間を支えるのはやはり強度不足。
とかいろいろ気になる点はありますが、『停電から夜明けまで』で遺産目当てで父をやや間抜けは方法で殺害しようとたくらむ兄弟や、『クローズドキャンドル』に登場する自意識過剰な名探偵といったキャラは面白いです。

物理トリックが好きなひとにために!
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