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【映画】ファーストマン [映画評]

人類で初めて月面に降り立った男、ニールアームストロングの伝記映画です。


ファースト・マン [Blu-ray]

ファースト・マン [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
  • 発売日: 2020/02/05
  • メディア: Blu-ray



映画はニールが海軍のテストパイロットを行っている時代から始まります。
事故が起きますが、ニールは生還することに成功します。
その後、宇宙飛行士に応募し、月に向けての訓練が続きます。
しかし、訓練中に次々と仲間が死亡し、多額の税金を使うアポロ計画に世間の目は冷たく突き刺さります。
アポロ計画反対のデモも発生します。
ニールはどんどん内側にこもっていき、家族にも本音を打ち明けられません。
そうした中で、いよいよ、月に向かって飛び立ちます。
という感じです。
とてもいい映画だと思います。
映像の美しさもありますが、ニールと家族の心情が上手く拾われていると思います。
ニール家には家族付き合いの親友がいるのですが、その親友が事故で死亡し、家族だけが取り残されます。
訓練中に様々な困難、失敗が続くのですが、この失敗が月へと向かう飛行船への伏となります。
燃料ギリギリで着陸成功しますが、これがいままでの伏線と、タイムリミットの設定とが複合的効果を発揮してドキドキ感をあおります。
アームストロング船長の映画を作りたくて、作った映画という印象を持ちました。
歴史映画は収益的に厳しい印象がありますが、製作費59百万ドルで興行収入1億3百万ドルなのでやや赤字レベルで踏みとどまることができました。
評論家の評価は非常に高く、第91回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞しています。

ニールアームストロング船長の偉業を映画で堪能したいひとのために!
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【書評】倉知淳『なぎなた』 [書評]

『こめぐら』と同時出版された倉知淳の短編集です。


なぎなた (倉知淳作品集)

なぎなた (倉知淳作品集)

  • 作者: 倉知 淳
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2010/09/29
  • メディア: 単行本



いままで収録されなかった短編をまとめて採録されているため、内容はバラエティに富んでいます。
『運命の銀輪』は本格的な倒叙式ミステリ。
『見られていたもの』は叙述トリック。
『ナイフの三』『猫と死の街』は姉妹作みたいな感じ。
『闇に笑う』は日常系。
『幻の銃弾』は翻訳風で、トリックも古典的です。
いかにも倉知淳だなと思ったのは、『眠り猫、眠れ』です。音信不通だった実父の死体が、神社で自らしめ縄を巻いた状態で発見されます。
その奇妙な理由が最後に明かされますが、そこにオカルトを突っ込めるのが倉知淳の特徴だと勝手に思っています。ほんのりくる人情話でもあります。

倉知淳のいろいろな話を読みたいひとのために!
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