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【書評】門田隆将『なぜ君は絶望と戦えたのか~本村洋の3300日~』 [書評]

光市母子殺害事件の遺族が死刑判決を勝ち取るまでの戦いです。


なぜ君は絶望と闘えたのか

なぜ君は絶望と闘えたのか

  • 作者: 門田 隆将
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/07/16
  • メディア: 単行本



事件当時、本村氏は少年法の厚い壁に阻まれ続けました。
判決は相場主義により無期懲役。少年の実名報道はされず、犯行内容もぼかされる。
犯罪者の人権は守られるのに、被害者遺族は置いてけぼり。
そうした状況に、本村氏は立ち上がり、分厚い司法の壁に穴をあけていきます。
死刑判決が濃厚になった時点で、少年と弁護団は荒唐無稽なストーリーを紡ぎだし、あくまで事故だと主張しました。あまりの厚顔無恥に唖然としたものです。
エピローグで、著者は死刑囚となった少年と面会しています。
彼は「被害者が1人でも死刑に値すると思っています」と語っていますが、いまだに再審請求をしていることから本心かどうかはわかりません。

司法に穴をあけた青年の戦いを知りたいひとのために!
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【公募情報】あなたと愛車川柳コンテスト(川柳・2/28〆) [公募情報]

主催者はカー用品販売会社です。

〔主催者HP〕
https://prostaff-jp.com/promo_campaign/senryu2023/

主催者はプロスタッフ株式会社ですが、1919年創業とあるので100年を超える老舗です。
創業時は機械設備全般の設計施工工事を請け負ったとあります。自動車用品の製造販売を開始したのは昭和43年で、この決断が転機になったようです。
今回応募はCCウォータオゴールド新ラインナップ記念発売キャンペーンとありますので、一回限りの公募かもしれませんし、好評なら続くかもしれません。
応募数次第かもしれませんね。
応募締切は令和5年2月28日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:川柳
テーマ :車への愛情が伝わる川柳
金  賞:賞金10万円
応募締切:令和5年2月28日
応募方法:主催者HP

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最近の日常【令和4年1月中旬】 [日常]

〔スピーカーの位置を変えてみた話〕
自宅PCには安物の2.1chスピーカーを付けている。小さくて重低音がついている、という基準で選んだスピーカーです。
いままでは邪魔にならない上の方に置いていたのだが、アマゾンプライムで映画を見ているとどうもセリフが聞き取りにくい。
買い替えようかと思ったけど、試しにスピーカーの位置を変えてみる。
長らく場所を動かさなかったためにコードが絡みついている。一度バラバラにして、コードをほどいて、それからモニターの横に再配置してみる。
うん。格段に聞きやすくなりました。これなら大丈夫。
まだまだ同じスピーカーを使えそうです。はい。

〔USBハブを交換した話〕
PCのスピーカーの位置をあれこれ変更していたときに、USBハブが宙づりになっていることに気がつく。
単純にコードの長さが足りないだけ。
ハブに繋げられているコードは機器の重量もそれなりなので、この状態は良くない。
ということで、USBハブを新たに購入することにする。
机のサイズと置き場所から計算すると、コードの長さは1mは欲しい。ですが、1mを超える商品はなかなかない。
いま使用しているのは4口だけど、せっかく新しくするなら口を増やしたい。
また、規格としても2.0より3.0がいいのだろう。
とかあれこれ選んでいった結果、コード長1.2m、7口、規格3.0の商品を購入することにする。
取り外した古いUSBハブはノートPC用に再利用しよう。
使えるものは使おうかな、と。
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【映画】トランスフォーマー・ロストエイジ [映画評]

トランスフォーマーシリーズ最高傑作だと思います。


トランスフォーマー/ロストエイジ [Blu-ray]

トランスフォーマー/ロストエイジ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: パラマウント
  • 発売日: 2019/04/24
  • メディア: Blu-ray



前3作とはがらりと出演者を変えた新シリーズの始まりです。
本作の主人公は高校生の娘を持つ貧乏発明家で、金欠でいつも支払いに追われています。
さてストーリーですが、そんな主人公が廃車となっているトラックを買い取ります。
このトラックの正体は、人間の追求から身を隠していたオプティマスプライムです。
前作の惨禍から、人間はオートボットと手を切る選択をします(なぜ、という気がしますが)。
その一方で軍需産業はトランスフォーマーの研究を進め、ディセプコンの残骸からDNAを抽出し、トランスフォーミウムを再プログラムして、不完全ながらトランスフォーマーを作ることに成功します。
軍需産業はいまや敵であるオプティマスプライムを追い求め、貧乏親子はオプティマスプライムをかばって追われる身となります。
そのオプティマスプライムは宇宙の狩人、ロックダウンにつかります。軍需産業は協力の見返りとして、シードという爆弾を手に入れます。
トランスフォーミウムを確保したい軍需産業は、シードという爆弾を手に入れようとします。その爆弾を使うと、周囲がトランスフォーミウムに変化し、大量に手に入れることができます。
軍需産業のボスはシードを確保したものの、使用するのをためらいます。人工的なトランスフォーマーは、実はディセプコンの生まれ変わりであり、操縦できないことに気が付いていました。
ここで貧乏親子と軍需産業の利害は一致して、シードをディセプコンから守ることに一致します。
というのが、ざっくりとしたストーリーです。
この手の映画ではお約束ですが、評論家の評価は悪いです。
ただ、観客目線としては普通に面白い映画だと思います。
前3作は強引に美女を危険地帯に引き出していましたが、今回は親子であり、恋人とイチャイチャするのをイラつきながら娘をこよなく愛する父とすることで、自然と危険地帯を共同で進む理由になっています。
次々と主人公たちに危機が訪れ、いずれも都合よくオートボットたちが寸前で助け出しすぎるところもありますが、許容範囲内でしょう。
なにより、前3作と比べて、主人公たちが積極的な戦力となっているところに好感が持てます。
主人公は基本的にはダメ人間です。まともな仕事はできませんし、序盤で仲間を失ってしまいます。しかし、彼は反省し、以降はオートボットだろうか元敵だろうか、仲間を守るために命を張り続けます。
そうしたテーマにも共感が持てました。アクションも前作のような過剰さが多少は抑えられていると思います。
とはいえ、マイケル・ベイ監督ですから普通に派手なのですが。
製作費2億1千万ドルに対して、興行収入11億ドルですから十分な成功映画だと思います。

トランスフォーマーシリーズファンのために!

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第49期岡田美術館杯女流名人戦第1局(伊藤沙恵女流名人VS西山朋佳女流二冠) [将棋]

伊藤女流名人が初防衛に挑みます。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/

伊藤女流名人は昨年度初めてタイトルを獲得しました。
それまで挑戦すること8回、加藤桃子、里見香奈×6、西山朋佳と負け続け、9回目の挑戦で里見香奈から女流名人を奪取しました。
苦労人という感じがします。
女性ながら奨励会にも在籍経験があり、1級で退会となりましたが、現役女流棋士では元三段の里見香奈、西山朋花、元初段の加藤桃子に次いで4番手に該当します。ちなみにレジェンド中井広恵は奨励会2級です。
元奨励会三段の西山朋佳との対戦成績は3勝10敗と押されています。
しかし、第14期マイナビ杯で西山女王に挑戦したときはフルセットまでもつれ込んでいます。
さあ、初めてタイトルホルダーとして挑戦を受ける立場になった伊藤女流名人ですが、どのような将棋を見せてくれるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/49/joryumeijin202301150101.html

ということで、将棋です。
先手は伊藤女流名人で、対抗形へと進みます。
西山女流二冠の三間飛車に、伊藤女流名人は金無双急戦を採用しますが、いくぞと見せかけて角道を止めて7筋の位を取るじんわりとした方針を取ります。
バランスからの抑え込みを目指すのかと思いきや、隙ありとみたのか突如として仕掛けます。
ぱっと見は後手が美濃囲いの堅陣に収まっているのに対して、先手は金銀が玉から離れているのが気にかかります。
形勢はともかく、実戦的には一歩間違えたら崩壊する先手が勝ちにくい形かと思います。
伊藤女流名人は金を2枚とも飛車側に寄せて盛り上げて必死の防波堤構築ですが、西山女流二冠に飛車切から華麗に捌かれて勝負ありです。
伊藤女流名人も不屈の闘志で指し続けますが、逆転の綾がなく、ちょっと辛い棋譜になってしまったかなと思います。
西山女流二冠が、女流名人奪取に向けて幸先の良い1勝をあげました。

第2局は1月22日(日)に島根県出雲市「出雲文化伝承館 松籟亭」で行われます!
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【映画】トランスフォーマー・ダークサイドムーン [映画評]

良くも悪くも、マイケル・ベイ監督らしい作品です。


トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン [Blu-ray]

トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: パラマウント
  • 発売日: 2019/04/24
  • メディア: Blu-ray



3作目ですが、1~2作でヒロインを務めた女性が監督との確執で降板し、新しい美女がヒロインとして登場します。
で、作品ではどう説明されるのかと思えば「前の彼女とは別れた」と実にあっさりしたもの。
気にしていけないポイントらしいです。
でストーリーですが、アポロ計画が中止されたのは、月の裏側に異星人の宇宙船が墜落しており、それを隠蔽するため、というのが基本設定になります。
墜落したのはオートボットの元司令官で、オプティマスの前任者になります。
オプティマスは彼を復活させます。
しかし、彼は敵であるディセプコンと結託していました。
柱の力を使い、滅びた母星を地球の傍に呼び寄せ、そして地球人の労働力を活用して母星の復活を試みます。
いくら母星のためとはいえ、地球を滅ぼすわけにはいかない。
オートボットとディセプコンとの戦いは激しさを増します。
というのがベースとなるストーリーです。
「騒々しい映画」と惨憺たる評価を受けている本作ですが、たしかにマイケル・ベイ監督ぶしが満載で、とても騒々しいです。
爆発とCGを組み合わせるのがマイケル・ベイ監督が多用する手法ですが、本作でも戦闘シーンにはいるととにかく爆発しまくりです。
よくも悪くも、この爆発とCGが見ものといったところでしょうか。
本作でも、あいかわらず主人公は彼女を危険地帯につれていきます。
正直、なぜ彼女が主人公にぞっこんなのか謎ですが、その彼女に何か役割を持たせるためか、ラスト付近で突如として相手ボスに語り掛けます。
いやあ、さすがに強引かと。いまや民間人であるはずのシモンズも、がっつり軍本部に居座ってあこれれ指示を始めるし。
さすがに無茶が目立つ作品だと思いますが、爆発とCGを楽しみたいなら文句なしです。

マイケル・ベイ監督のファンのために!
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【公募情報】第27回手帳大賞(短文・3/31〆) [公募情報]

短文公募屈指の高額賞金です。

〔主催者HP〕
https://www.takahashishoten.co.jp/techotaisyo/oubo/

テーマは毎年同じで「思わず手帳にメモした身近な人の「忘れられないひとこと」」です。
名言系だとダジャレメインの公募もありますが、本公募はまじめに「名言」を募集するものです。
前回は4万8千を超える応募があったので、短文系でこの数になると、運の要素がかなり強いです。
過去受賞作を見ると、いつも目にしている光景を少し違った視点で切り取る作品が多いのかな、と思いました。
応募締切は令和5年4月30日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:短文
テーマ :思わず手帳にメモした身近な人の「忘れられないひとこと」
大  賞:賞金100万円
応募締切:令和5年4月30日
応募方法:主催者HP、郵送
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創作状況【1月上旬】 [ぼくの公募状況]

今年はどんな年になることやら。

【第184回のメュー】
◆歴史小説の楽しみ
◆小説でもどうぞ!に挑戦中(第15回)
◆おまけのもう1作
◆公募情報数点
 今回は戦前戦後を代表する国民的作家、吉川英治の紹介です。テクニックは「イメージの借用」「会話形式のちょっとしたテクニック」になります。 
 次回発行は2月5日です。メルマガは無料なので、ドンドン登録してください!
https://www.arasuji.com/mailmagazine/saitomagazine/


【ショートショートガーデン】
これは「小説でもどうぞ!」のボツネタですが、これを出した方がよかったかも。
〔契約と約束〕
https://short-short.garden/S-uCTudz


【小説でもどうぞ】
今月は出したい作品が多いので、1月投稿分を早々に応募する。
本当はもう少し早く出す予定だったけど、推敲したら意外と手を入れる範囲が広がったので、少し時間をおいて再度見直す必要がでたもので。
テーマは「噂」だけど、2作とも少しズレたかも。ちなみに1つは珍しく時代物にチャレンジです。はい。
W選考委員版のテーマ「老化」をひとつ書く。最初はわずか3枚で終わってしまい、これはまずいとオチを変更して無理くり5枚に伸ばす。
うーん、駄作です。最初はそれなりに行けると思ったけど、これはダメですね。
第1作はショートショート系だったので、第2作は掌編系で考えます。はい。


【yomeba!】
次回のテーマ待ちですね。


【星新一賞】
第6回受賞作の続きを読みます。
・学生部門 準グランプリ 『ゼロ体温とオリーブオイル』大貫璃香
人工知能を持つ機械に恋愛感情を抱く女性の話です。
世の中には物体に恋愛感情を持つ人がいて、エッフェル塔と結婚式を挙げるひとがいたりするわけですが、それの機械版です。
前半に関西弁がズラズラと出てきますが、基本的に方言は物語上必須でない以外は使わない方が良いかなあ、というのが自分の感覚です。読みにくいし、祖父母の関西弁と比べるとなんとなく違和感を覚えたもので。
キャラ立てのためなら、関西弁は機械だけにして、主人公は完全標準語にして欲しかったかも。
全体的に冗長なのが気にかかりますが、このラストは良いですね。少し切なくなります。


【坊っちゃん文学賞】
ネタを貯めるのと同時に、近づいたら取捨選択に入ります。


【超ショートショート】
小説でもどうぞ1月分を出したので、そろそろ第2回の推敲に入ります。


【その他モロモロ】
・おーいお茶新俳句に向けて考えよう。2月末締切。
・オタク川柳に応募。1月30日から投票開始。
・うまい棒川柳に応募。発表がいつなのか分からず。
・SIer川柳の発表は「JARSIA」16号誌上(2023年2月発行予定)とのこと。
・第9回朝礼川柳は落選しました。後日、TOP100の発表もあるそうです。

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【公募情報】第15回年賀状思い出大賞(随筆・4/30〆) [公募情報]

思ったより応募数が少ない穴場公募です。

〔主催者HP〕
https://nenga.aisatsujo.jp/omoide/

主催者は挨拶状ドットコムで、後援に郵便局がついています。
年賀状というテーマの身近さと、原稿用紙1枚以内という枚数の少なさから千単位で応募がきてもおかしくありませんが、前回は802作品で受賞作品は12作品です。
この手の公募としては、かなり倍率が低いと思います。
受賞作品に奇をてらったものはなく、手堅い作品が選ばれている印象です。
制限枚数は原稿用紙1枚、応募締切は令和5年4月30日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:随筆
テーマ :年賀状にまつわる思い出、エピソード
大  賞:5万円分のJCBギフト券
制限枚数:原稿用紙1枚
(※主催者HPには400字とありますが、内容的に原稿用紙1枚の意味だと思われます)
応募締切:令和5年4月30日
応募方法:主催者HP、メール、郵送、FAX
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【書評】門田隆将『風にそよぐ墓標~父と息子と日航機墜落事故~』 [書評]

日航機墜落事故の遺族の歩んだ道のりにスポットライトを当てるノンフィクションです。


風にそよぐ墓標 -父と息子の日航機墜落事故-

風にそよぐ墓標 -父と息子の日航機墜落事故-

  • 作者: 門田 隆将
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2010/08/05
  • メディア: 単行本



書かれたのは日航機事故から25年後、四半世紀を過ぎたあとです。
少年だった遺族は父と同世代となり、だからこそ振り返ることのできる景色があります。
取材されているのは、6遺族です。
520人もの人が亡くなっているので遺族のごく一部でしかありませんが、それれでも丹念な取材によって、6遺族を通じて多くの家族の悲しみを想像することができます。
印象に残っているのは「遺書の重み」です。
夫からの「子供をよろしく」と書かれた遺書が見つかり、母はシャカリキに子育てに走り、無理を重ね、家庭崩壊の危機に陥ります。
そこを乗り越え、子供は二人とも生涯の伴侶を見つけ、母はようやく肩の荷を下ろします。
優れたノンフィクションだと思います。

日航機墜落事故を振り返りたいひとのために!
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