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第32期竜王戦第5局(広瀬章人竜王VS豊島将之名人) [将棋]

広瀬竜王の1勝3敗で迎えた第4局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/ryuou/

豊島名人の師匠は桐山清澄九段で、72歳になりますがまだ現役です。プロ入りしてからの年数は半世紀を超えます。
豊島名人はプロ入りしてから13年になりますので、師匠とも13年間共に将棋界にいたことになります。
この13年間に師弟対決があったのかどうかですが、調べると1回だけありました。
2011年4月に行われた第59期王座戦の二次予選2回戦で、豊島将之が師匠相手に白星を挙げています。
いま桐山九段はC級2組に在籍し、降級点を2つ持っています。今期の順位戦成績が芳しくないため、引退は避けられない情勢です。
引退前に弟子が名人になったのは、棋士としてこの上ない喜びだと思います。
豊島名人が勝てば、師匠に名人だけでなく竜王になった姿を見せることができます。
桐山清澄は棋聖、棋王、タイトル昇格前の王座を獲得していますが、名人、竜王(十段)には縁がありませんでした。
さあ、弟子の豊島名人は、師匠が届かなかったタイトルを2並べることができるでしょか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/32/ryuou201912060101.html

ということで、将棋です。
先手豊島名人は、十八番といえる角換わりを選択します。
最近流行の後手待機戦術に桂成り捨ての筋には入らず、2六歩を生かした2五桂跳ねから先手が攻めていきます。
その桂馬は取られますが、歩得と陣形の良さが先手の主張です。
途中で千日手の筋もありましたが、局面良しと思ったのか後手広瀬竜王が千日手の筋には入らず、俄然と攻め、豊島玉を寄せにいきます。
控え室からは後手良しの声が多かったですが、評価値的にはむしろ先手有利の時間が長かったようです。
最終番、広瀬竜王が豊島玉を詰ましに入りますが、しかし歩がひとつ足りません。もしかしたら見落としかもしれません。
急転直下で豊島名人勝勢となり、143手まで先手の勝ちとなりました。

これで豊島名人が4勝1敗となり、名人竜王の大二冠を達成しました。
おめでとうございます!
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