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第9期リコー杯女流王座戦第4局(里見香奈女流王座VS西山朋佳女王) [将棋]

里見女流王座の1勝2敗で迎えた第4局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/

文春オンラインで西山女流二冠のインタビューの中で「トップ棋士にはあらゆる将棋で負ける」というフレーズが印象に残っています。
「駒組みのスキを突かれてボコボコにされますし、こちらの序盤がうまくいっても勝負術がたくさんとんできて逆転負けします」という実感からよく考えるようになったとのことです。
西山女王は早見え早指しのですが、これは手が良く見えるからできることです。
ここにさらに「深い読み」が加われば鬼に金棒、女流棋戦で勝ちまくっているのもわかります。
奨励会員が出場できる女流棋戦は、マイナビ女子オープン、女流王将戦と女流王座戦の3つです。
西山女王はすでに2冠を制覇しているので、残るは女流王座のみです。
さあ女流棋界の制覇する勢いの西山女王ですが、第4局の結果はどうなったでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/9/joryu_ouza201912040101.html

ということで、将棋です。
西山女王の三間飛車に里見女流王座は居飛車銀冠で対抗します。
CPU的には振り飛車の評価値が低いため、序盤は先手+400を越えますが、こまがぶつかってからが勝負です。
先手から角交換し、再び盤上に放ち、はねさせた左桂を目標に攻めます。
里見女流王座は、47手目に香車を取りながら馬を作る筋がありましたが、嫌な筋がありこれを見送ります。
ですが、ここからは後手ペースになったようです。
中央で威張る馬が手厚く、さらに働きの悪かった飛車を切り、手にした銀で玉頭方面から圧迫します。
四段目まで歩が伸び、その裏には馬や銀の支えがあるので、容易なことでは切れません。
終盤、一瞬だけ混戦になりかけましたが、先手飛車を追い掛け回しながら銀や桂馬を盤上に配置し、ふたたび手厚くなってからは逆転の目はありませんでした。
中盤の力強さで上回った西山女流二冠が最後は磐石の差し回しをみせて、144手まで完勝です。
これで3勝1敗となり、これで里見香奈相手にタイトル戦3連勝、女流三冠となりました。

西山女流王座、おめでとうございます!
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