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将棋界で一番長い日【A級順位戦・最終局】 [将棋]


いよいよ最終局になりました。
今日で名人戦挑戦者とA級からの陥落者が決まります。

【名人戦棋譜速報】
http://www.meijinsen.jp/game_list/meijinsen/A1.html

さて、注目は2敗組の二人。
行方尚史八段、久保利明九段とも初の名人挑戦を目指します。
行方八段の相手は前名人で、A級陥落の危機にある森内俊之九段。久保利明九段の対戦相手は強敵かつ苦手としている渡辺明二冠です。
渡辺二冠は他力ながら、勝てばプレーオフ進出の可能性があります。また、広瀬章人八段も、最終戦に勝てばプレーオフ進出の可能性があります。なお、対戦相手の三浦弘行九段は負けると13年間在籍してきたA級から降級決定ですので、まさに決死の勝負です。
さて、その結果は……

降級については阿久津主税八段が降級決定しており、残り1枠の争い。
可能性があるのが郷田真隆九段、森内俊之九段、三浦弘行九段の3人です。

さて、まず渡辺二冠と久保九段との対戦は、久保九段の3→4戦法を、5八銀→端歩の突き捨て→4一飛車の打ち込みで撃破です。以下は粘りようもなく、69手での終局となりました。
用意の作戦とのことで、久保九段は渡辺二冠の研究に嵌ったようです。
これで久保九段の単独挑戦は無くなりました。両者の挑戦は行方八段次第です。
その行方八段ですが、降級の可能性がある森内九段との対戦です。
序盤は行方八段ペースと思われましたが、森内流の頑強な受けに後手が誤り、いつしか森内ペースになります。
最後は強いときの森内九段らしく、完全なる読みきりで、危なそうな橋をひとり鉄筋コンクリート橋のように通り過ぎて行きます。
これで森内九段は自力で残留を決めるとともに、行方八段、久保九段、渡辺二冠のプレーオフが確定しました。
次に広瀬八段と三浦九段。三浦九段は負けると降級確定で、勝っても他力という厳しい状況です。広瀬九段は2敗がそろって負けたので、勝てばプレーオフです。
三浦九段は角換わりから、”研究では現れていた有名な変化”といわれる手を実戦で初投入しますが決めきれず、互角で終盤戦に突入です。
ここからは終盤力に定評のある広瀬八段が徐々にリードを奪い、最後は詰めろをかけられながらも、きっちり三浦玉を長手数の即詰みに討ち取り、プレーオフの権利を手中に収めました。
これで名人挑戦は4人での延長戦に突入です。
降級は三浦九段と阿久津八段の2名で確定しました。
残り2局ですが、郷田九段と阿久津八段は郷田九段の勝ち。阿久津八段はA級で1勝もできないままB級1組に逆戻りし、捲土重来を期すことになりました。
佐藤九段と深浦九段は深浦九段の勝ち。
佐藤九段は来期は8位と首が寒くなってきました。森内九段は7位、郷田九段6位、深浦九段5位までは確定です。ここに9位に佐藤天彦八段、10位に屋敷伸之九段が加わります。

4名プレーオフの第1局は、2015年3月5日(木) 久保九段VS広瀬八段からスタートです!
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