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【書評】北山猛邦『密室から黒猫を取り出す方法』 [書評]

名探偵音野順シリーズの2作目です。


密室から黒猫を取り出す方法 (名探偵音野順の事件簿) (創元推理文庫)

密室から黒猫を取り出す方法 (名探偵音野順の事件簿) (創元推理文庫)

  • 作者: 北山 猛邦
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2021/01/28
  • メディア: 文庫



本作は5つですが、物理トリックを意識した作品が多いです。
『密室から黒猫を取り出す方法』では扉を閉める方法と密室に侵入した黒猫を脱出させる方法を、『人食いテレビ』では密取引のブツの隠し場所を、『音楽は凶器じゃない』は鈍器の作り方を、『クローズド・キャンドル』ではこれまた密室の作り方で、物理トリックが使われています。
あまり書くとネタバレになるので難しいのですが、さすがに苦しいかな、というのが第一感です。
『密室から~』は、さすがに猫は嫌がると思うし、『音楽は~』は強度不足です。
『人食いテレビ』は、よほど鈍感でなければ違いに気が付く。
『クローズド~』はこの仕掛けで人間を支えるのはやはり強度不足。
とかいろいろ気になる点はありますが、『停電から夜明けまで』で遺産目当てで父をやや間抜けは方法で殺害しようとたくらむ兄弟や、『クローズドキャンドル』に登場する自意識過剰な名探偵といったキャラは面白いです。

物理トリックが好きなひとにために!
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