第94期棋聖第４局（藤井聡太棋聖VS佐々木大地七段）

藤井棋聖の２勝１敗で迎えた第４局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/kisei/

藤井聡太七冠の先手番の勝率は圧倒的です。
もしタイトル戦で敗れるとした、先手番を全てキープされた上で、最終局の振り駒で後手番を引いてしまうことぐらいしか思いつきません。
最近、タイトル戦で先手番の勝率が上がっています。
もっとも先手番でほとんど負けない藤井七冠の数字の影響が大きいとは思いますが、先後が決まっていることで準備のしやすさというのがあるとは思います。
ここまで棋聖戦は３局とも先手番がキープしての２－１です。
前局後手番だった佐々木大七段は、角換わり右玉という秘策を披露しましたが見事な藤井曲線で敗れました。
さあ先手番になった佐々木大七段は、ここで気を取り直して先手番をキープできるでしょうか！

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/94/kisei202307180101.html

ということで、将棋です。
戦型は王道相掛りとなりました。佐々木大七段とは言えば、やはり先手相掛りです。
時間の使い方からして、序盤で研究から外れて地力の勝負になっているようです。
そうした中で、39手目に佐々木大七段が９七桂と決断の一手を放ち、続けて逆側の端攻めを敢行します。
本局の成否をかけた攻めですが、２五桂馬とはねたとたんに評価値が急落します。
このあたり組み合わせが非常に難しいのですが、手順が進むと後手優勢がはっきりします。
しかし、佐々木大七段にもチャンスがきます。
藤井棋聖が取れる飛車を取らずに歩の成捨てを利かそうとしますが、もちろん佐々木大七段は無視して攻めかかります。
評価値も突如として先手優勢になりますが、持ち時間が少ない中で正解手を探し出すのは容易ではなく、３四香打ちに藤井棋聖は悠然とと金を寄せて金を取ります。
この局面はすでに後手勝勢になっていました。
手が広くて難しい将棋だったと思います。

そのまま藤井棋聖が84手まで勝利し、これで３勝１敗で棋聖戦４連覇を達成しました。
藤井棋聖おめでとうございます！

【映画】イミテーション・ゲーム

天才数学者アラン・チューリングを主人公としたエニグマ解読までの物語です

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 [Blu-ray]

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ストーリーは３本の時間軸が並行して進みます。
ひとつはメインであるエニグマ解読までのストーリー。
天才かつ偏屈者のチューリングは、仲間と軋轢を生みながら、オリジナルマシンで解読に挑みます。
仲間かつ恋人からのアドバイスで仲間と和解し、力を合わせてついに目的を達します。
あとのふたつはチューリングの幼少期と戦後です。
チューリングは幼少期に数学好きで変わり者の親友を除いて友人はいませんでした。
その友人に夏休み後にラブレターを送ろうとしますが、彼は学校に戻ってこず「結核で死亡した」と告げられます。
最後の軸は戦後のチューリングです。泥棒に入られたことで警察の捜査を受けます。
当時は同性愛は犯罪で、逮捕されたチューリングは警官から過去の仕事について聞かれます。
そこからメインストーリーに流れていきます。
前半部はチューリングの偏屈ぶりが非常によく出ていると思います。言葉をその文字通りに受け取り、空気を読まないため会話が成り立ちません。
ミッドポイントはそのチューリングが恋人からのアドバイスで仲間にリンゴを送るところ。そのシーンを契機にして解読が波に乗り始めます。
タイムリミットの設定は、エニグマ解読には難航し、あと１か月を期限を切られるところでしょうか。
押さえるべきところは押さえた、しっかりとした脚本だと思います。チューリングの描き方のバランスも素晴らしいと思います。
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舞台は猫が主人公の町、マタタビ町です。
猫ポリスが町の治安を守ったり、うどんを捏ねる猫がいたり、世界的な指揮者である猫もいます。
そうした猫たちと人間が織りなすショートショートが１５編収録されています。
イラストが多数はさまれていますが、この絵が何ともいえず愛らしく、作品の雰囲気にもぴったりはまっています。
まさにプロの技だと思います。
はずれ作品はなく、隠れた名作だと思います。

猫とショートショートが好きなひとのために！