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【映画】ゾディアック [映画評]

未解決の連続殺人事件、ゾディアック事件を題材した映画です。


ゾディアック ディレクターズカット [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2010/04/21
  • メディア: Blu-ray



原作はグレイスミスによるノンフィクションです。
主人公は新聞社勤務の漫画家で、在職中にゾディアック事件のことを知り、独自捜査にのめりこんでいきます。
熱意が捜査関係者を動かし、家族の協力も得て、必死に事実をあぶり出そうとします。
しかし、捜査は進展せず、年月が経ち事件も風化していきます。
刑事たちも次々と容疑者が外れていく中で、異動を申し出たり、手紙の偽造を疑われて左遷したり次から次へと発生する殺人事件に追われてゾディアック事件は歴史に埋もれようとしていきます。
捜査に夢中の主人公と妻とは隙間風が生じ、家には無言電話がかかってくるなど妻も精神的に追い込まれます。
主人公は捜査関係者からもうとまれ、妻も子供を連れて実家に帰ってしまいます。
ラストは有力容疑者だったアーサー・リー・アレンが真犯人であることを示唆して終わります。
ただし、証拠はすべて状況証拠です。映画でも言及されていますが指紋鑑定、筆跡鑑定、DNA鑑定のすべてが不一致です。
また、アレンは1992年に死亡しています。
本作の評論家の評価は非常に高いです。
殺人事件を舞台にしながら、主人公や周囲のひとたちとの人間ドラマが非常によく描けており、家族との葛藤や、刑事たちの心情の揺れが、いかにも人間という感じでグイグイ迫ってきます。
とてもよくできた映画だと思います。ただ、興行的には苦戦したようです。残念。

ゾディアック事件について知りたいひとのために!
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【書評】橋居歩『羽生善治と藤井聡太 普通の子供が天才になる11の「思考」ルール』 [書評]

棋士15人とアマチュア1人のインタビューと過去書籍からの引用で構成されています。


羽生善治竜王と藤井聡太六段 普通の子供が天才になる11の「思考ルール」

羽生善治竜王と藤井聡太六段 普通の子供が天才になる11の「思考ルール」

  • 作者: 橋居 歩
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2018/05/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



谷川浩司、羽生善治、渡辺明はそれぞれ世代のトップランナーですが、考え方が違って面白いです。
若ければ若いほどロジカルで、渡辺明は「良い将棋を指したいは建前」とはっきり言います。
このストレートさが渡辺明の魅力です。
「ハッシー」こと橋本崇範の改革案には賛同しますが、政治力がないのが残念です。理事選で落選してしまいました。再挑戦の意思はないようです。
共通しているのは子供たちへの教え方で、「ほめることの重要性」です。
とにかく子供の興味が最重要で、技術的なことはワンポイントに絞り、実戦が中心です。
現場で接しているひとは違うと思いました。
谷川浩司が自転車に乗れないことにはびっくり。

将棋界のいろいろを知りたいひとのために!
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