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【公募情報】第17回キラク川柳(川柳・6/30〆) [公募情報]

キラクは、介護する人・される人に優しいユニフォームを提案する企業です。

〔主催者HP〕
https://www.kiraku.gr.jp/senryu/index.html

テーマはもちろん介護です。
介護系だと自虐ネタがよくありますが、本公募だとほっこりする前向きな作品が選ばれているようです。
前回は時事ネタが目立ち、優秀賞「車椅子 思わず立って ショータイム」はもちろん大谷翔平選手の活躍にかけています。
応募の際には時事ネタを意識すると良いのかもしれません。
応募締切は令和6年6月30日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:川柳
テーマ :介護
キラク大賞:5万円分の商品券
応募締切:令和6年6月30日
応募方法:主催者HP、FAX

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創作状況【令和6年5月第5週】 [ぼくの公募状況]

やりたいことがいっぱいあって、時間がいくらあっても足りない状況。

【第200回のメュー】
◆公募分析・第20回坊ちゃん文学賞
◆小説でもどうぞ!に挑戦中(第31回)
◆プラスのショートショート1~3
◆公募情報数点
 受賞を目指すには受賞作の分析からです。坊ちゃん文学賞を目指しましょう!
 6月発行は6月5日です。メルマガは無料なので、ドンドン登録してください!




【ショートショートガーデン】
名画からインスピレーションを受けたショートショートシリーズその13
〔名画でショート13『ヴォルガの船曳き』(イリヤ・レーピン)〕
https://short-short.garden/S-uCTwBe

【小説でもどうぞ】
6月投稿の1作目を推敲する。最後の3行がなんとかならないかと思うが、いまいちテーマが浮かんでこない。もう少しテーマ性がハッキリすればなあと。キャラを少し変えるかどうかという感じですが。
2作目は決まらなかったオチの手前をなんとか埋める。これでなんとか形になったのかなあと。古舘伊知郎風のキャラを出してみたが、当然のことながら、本人には遠く及ばず。
3作目はおいおり考えます。思いついたネタは何個かボツにしたところ。


【さばえ近松文学賞】
原稿用紙10枚内、応募締切6月30日、発表は9月中旬、募集内容は恋愛小説
https://takeaction.blog.ss-blog.jp/2024-03-13-6
もう完成しているので熟成期間です。
あとは投稿前に最終推敲をするだけです(という予定)


【水の都おおがき短編小説コンクール】
原稿用紙10枚内、応募締切8月31日、テーマは大垣と関係があること
過去受賞作を読んで応募しようか考える。
・第2回 優秀賞 『おもいではこ』渡邉そよ香
大垣市民会館をテーマに選ぶという実に地元的な作品です。これは地方文学賞に特化した作品です。
本作はいきなりフラッシュバックして、最終段落だけまた現代に戻る。
構成としては褒められたものではありませんが、過ぎ去りし時代という郷愁を感じる描写がとてもよいです。
一定以上の世代には、はまる作品と思います。


【坊っちゃん文学賞】
締め切りは毎年9月30日、制限文字数4000字。
今週はその3を推敲。
カタカナとひらがなの使い方がバラバラだったので統一した。ラスト1行は変更の余地ありかなあ。辻褄があっていないような気がするけど、このキャラなら、こんな反応をするはずなんだよなあ。
まあ、何かポンといいアイデアが思いついたら、変更するかも。


【星新一賞】
例年は10,000字以内、応募締切9月30日。
第2回の推敲をする。理系風にするために、物語の主旨とはあまり関係ないところで豆知識と理系風ワードをつっこんでおく。
とはいえ、wikiで調べた程度の内容ですが。
キャラ2人も徐々に書き分けができるようになってきた。まあ、自分的な水準にまではきたのかなあと。
来年度用の作品も推敲する。ラストをもう少し変えることができるかも。というより変えた方が良いかも。ということで少し変えてみた。こっちの方がいいな。
来週は再来年度用の作品の推敲をします。どんだけ準備が早いんだか。


【その他】
・第18回くすっと笑える夫婦川柳を推敲。難しい。6/30締切
・おーいお茶新俳句(2/29〆)はヤマビルで3つ応募。10月下旬発表なのでかなり先。
・「旅の日川柳」は落選。いろいろな発想があるなあと感心。
・「海上安保の日」俳句は落選。本格的な作品多し。

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第65期王位戦挑戦者決定戦(渡辺明九段VS斎藤慎太郎八段) [将棋]

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/oui/

両者とも昨季は不調でした。
渡辺九段はA級こそ残留したものの棋戦では目立った活躍ができず、年度も22勝25敗と勝率5割を切りました。また25敗は年度最多敗戦になります。とはいえ、複数のリーグ戦に参加し、タイトル戦を戦ったこその記録ですが。
斎藤慎太郎八段はA級から陥落し、さらに年度成績でも18勝19敗と5割を切りました。
お互いに昨年度は苦杯をなめたシーズンですが、ここへきて調子が上がっています。
上がり調子だからこそ、挑戦者決定戦に出場できるのですが。
さあ、上昇気流に乗りつつある両者の対戦は、どうなったでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/65/oui202405300101.html

ということで、将棋です。
先手を引いたのは渡辺九段です。
将棋は先手が若干有利ですが、居飛車党はより先手が有利、というより後手の苦労が多い印象があります。
相掛かりから渡辺九段は中住まいに構え、斎藤八段は銀冠です。
後手斎藤八段が棒銀から先手飛車を圧迫しますが、この銀を置き去りにすべく、金と刺し違えたのが好判断でした。
駒損にはなりましたが、打ち込まれた後手の飛車を追い返すと先手が一方的に攻める展開になります。
受けきれないと見た斎藤八段は攻め合いにチェンジしますが、やはり先に食いついているだけに先手が勝ちやすい展開だったと思います。
113手まで渡辺九段が快勝し、意外なことに渡辺九段は王位戦初登場です。

藤井聡太王位との第1局は、7月6・7日に愛知県名古屋市「徳川園」で行われます!
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【映画】TUBE/死の脱出 [映画評]

2020年フランスのサスペンス映画です。


TUBE チューブ 死の脱出 [DVD]

TUBE チューブ 死の脱出 [DVD]

  • 出版社/メーカー: アメイジングD.C.
  • 発売日: 2022/04/06
  • メディア: DVD



主人公は幼い子供を亡くした母親です。
自暴自棄になって彷徨っているうちに、殺人犯の車に同乗することになってしまい、気が付いたらわけのわからないチューブの中に放り込まれています。
主人公はこのチューブからの脱出を目指す……となると、設定としてはCUBEに酷似しています。
CUBEは個性豊かな登場人物が登場して危機に対する人間模様が描かれますが、本作は基本的には主人公オンリーです。
機械的なチューブだけでなく、怪物がでてきたり、水にもぐったり、塩酸の海がでてきたりと様々なトラップがありますが、CUBEと比べると独創性が落ちるのは否定できません。
というより、あの怪物は意味不明ですし、さらに主人公を治療する怪物の正体もよくわかりません。
軽い謎を解いて脱出に向かうところがミッドポイントです。
迷路を順番に越えていきますが、最後の選択で亡くなった娘が登場し「時間を気にしなくていい世界」に誘導しようとします。
ここを振り切って、生きることを選択するのですが……というところで最後のオチが待っています。
が、このオチも正直よく分かりません。
冒頭で主人公は死を願っています。
その主人公が生きることの貴さに目覚めた、というのが大まかなテーマであることは分かるのですが、うーん、という感じで。
煽り文句だと、タランティーノ監督が絶賛したそうです。

奇妙な設定のフランスSFサスペンス映画を楽しみたいひとのために!
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【書評】江坂遊『仕掛け花火』 [書評]

星新一が「後継者」と認めた奇才のショートショート集です。


仕掛け花火 綾辻・有栖川 復刊セレクション (講談社ノベルス)

仕掛け花火 綾辻・有栖川 復刊セレクション (講談社ノベルス)

  • 作者: 江坂 遊
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/11/07
  • メディア: 新書



本編に収録されているのは39編です。
江坂遊の出世作である『花火』も掲載されています。
ショートショートには、落ちに向かっていく話と、落ちにたどり着く話があると思います。
星新一は落ちに向かっていく系統ですが、江坂游は落ちに向かっていく話もありますが、どちらかというと落ちにたどり着く話が多いと思います。
星新一も解説で「驚きの説明は容易ではない」「そこはかとないノスタルジーが漂っている」と書いていますが、これらは物語がどこかにたどり着く、という江坂遊の特色からにじみ出てくる感想かなと思います。
『花火』『夢ねんど』などは、作者の長所がよくでている作品だと思います。

ショートショートが好きなひとのために!
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【公募情報】『川柳の話』 第1回誌上川柳大会(川柳・6/30〆) [公募情報]

『川柳の話』は会員に配布される自費出版の雑誌です。

〔主催者HP〕
https://mtenhosi.com/wp-content/uploads/2024/02/fe0228ad6fec69164b687b07c40d96da.pdf

サイトの立ち上げは2022年6月とあるのでまだ1年弱です。
自費出版で会員に向けて雑誌を発送する。出版不況が言われているなかで、ファンに向けて雑誌を出す。古くからありそうで、現代風にアレンジした、新しい試みかと思います。
その雑誌『川柳の話』で誌上川柳大会が開催されています。
興味のある方、応援したい方は、ぜひとも応募してみてください。
応募締切は令和6年6月30日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:川柳
テーマ :白、黒
特  選:くんじろう氏(画家、川柳北田辺主宰)作画の特選句入り絵手紙
応募締切:令和6年6月30日
応募方法:郵送、メール
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最近の日常【令和6年5月第5週】 [日常]

〔車に轢かれそうになった話〕
自宅への帰り道で、一か所狭い場所がある。
普通の車は歩行者がいるときは手前で待つか、それかゆっくり進入してくる。
なのに、まったく速度を落とさずに突っ込んでくる車がいた。
もう壁なので、交わす余地がない。
これは危ないと思って壁に張り付いたのだが、いやあ、隣にきた瞬間に急ブレーキ。
サイドミラーがギリギリでよく当たらなかったというレベルだが、急ブレーキで滑っていたらまあ、あの世行きです。
みなさん、安全運転を心がけてください。本当に。

〔ウサギがおしっこをかけてくる話〕
なぜかウサギがおしっこをかけてくるようになった。
ネットで調べると「縄張りを主張する行為」とあるけど、ぼくは縄張りじゃないしなあ。
しかも帰宅するとダーッと駆け寄ってきて、おしっこを飛ばしてくる。
なんど叱っても、まったく気にしない。
たぶん、「こいつはおれのもの」という意味のマーキングなのだろう。
オスに主張されても、まったくもって、嬉しくありませんが。
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【映画】残酷で異常 [映画評]

かなり奇妙な設定のタイムループSF映画です。


Cruel and Unusual

Cruel and Unusual

  • 出版社/メーカー: Filmrise
  • 発売日: 2018/02/13
  • メディア: Blu-ray



主人公は子連れのフィリピン女性と結婚した中年白人男性です。
性格は自己中心的で、妻を束縛しています。
妻の連れ子についても、心配する妻をよそに、もっと厳しく接するよう主張します。
そんな主人公が、ふと気が付くと見知らぬ建物にいます。そこでは犯罪者を集めてのグループディスカッションを行っているようですが、主人公は身に覚えがありません。
ですが、ときおり主人公は時間を巻き戻した上で元の世界に戻され、何度も繰り返すことで、自分の犯した罪を自覚します。
ときには妻の連れ子に、妻との不倫を疑った弟に、さらには妻にと転生することで、自分が抱いていた疑いが、すべて自分の思い込み、誤りだったことに気が付きます。
何度も妻を殺す経験させられた主人公は、このループから抜け出すために、思い切った作戦を実行します。
というストーリーです。
なかなか面白い映画でした。
冒頭は単調で、意味不明で、サイドストーリーに欠けていると思いましたが、欠けているピースがタイムループを繰り返すうちに埋まっていき、埋まったと思ったら次々と逆転するのは、見事な構成だと思います。
グループディスカッションの司会者はブラウン管を通じて指示をします。
この司会者がなかなかの迫力で、インパクト十分です。
主人公がこのループを抜け出すために相棒として若い女性のドリスを選択します。
その理由は推測できますが、もうひとシーンあればより分かりやすかったかなと思います。それらしいサイドストーリーを作っておくとか。
カナダ映画ですが、製作費650万ドルでこの内容なら満足です。映画はアイデアですね。

カナダの低予算サスペンスを堪能したいひとのために。
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【書評】日本気象監修『台風とたつまきの大研究』 [書評]

お天気博士になろうシリーズの4巻です。


お天気博士になろう!〈4〉台風とたつまきの大研究

お天気博士になろう!〈4〉台風とたつまきの大研究

  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2013/04/01
  • メディア: 大型本



台風の発生メカニズムも説明されていますが、メインは台風被害についてです。
第1章で大型台風ドキュメントがあり、第2章が台風はどうしておこる?です。
後半は台風がもたらす風の被害、雨の被害、さらには過去の大型台風の記録などと、やはり被害に着目しています。
一番最後にたつまきについてです。
アメリカのような大規模なハリケーンはありませんが、日本でもたつまきがけっこう発生していることに驚きです。

台風とたつまきについて知りたい児童のために!
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【SS】齊藤想『電動クジラ』 [自作ショートショート]

YOMEBAのショートショート募集に応募した作品です。
テーマは「家電」です。

本作は逆転の発想です。家電と言えばお手頃な電気製品ですが、それを巨大化してみたらどうだろう、というのがベースのアイデアです。
本作ではミスマッチを強調する仕掛けを組み込みました。
具体的な技法はこちらの無料ニュースレターで紹介します。次回は6/5発行です。



・基本的に月2回発行(5日、20日※こちらはバックナンバー)。
・新規登録の特典のアイデア発想のオリジナルシート(キーワード法、物語改造法)つき!

―――――

 『電動クジラ』 齊藤 想

 「電動クジラはいかがですか」と訪問販売員は玄関先でカタログを開いた。
 販売員は高級そうなスーツで身を固めているが、どことなくいかがわしい。作り物の笑みを浮かべている。
 玄関マットの上に置かれたカラフルなカタログの中で、背中一面に太陽光パネルが取りつけれたクジラが、沖合で気持ちよさそうに潮を吹いてる。写真の下には、細かい文字で素材や動力といったデータ諸元が並べられている。
 販売員の指先が、カタログの上を滑らかに動く。
「ほら見てください。外殻はチタン合金なので錆びることはありません。電力は全て太陽光パネルで賄いますので、お財布にも優しいです。しかも、いまならクリスマス特別価格でお買い求めいただけます」
 私は露骨に眉をひそめながら、首を横に振った。
「電動クジラは必要ありません。それに、勝手にうちに来られても迷惑です」
「それは意外なことを」と販売員は口にする。
「旦那様より依頼を受けて伺いました。旦那様からは、奥様に話しておけば良いからと言われまして」
 昔から旦那は勝手な約束をする。肝心の旦那は出張中だ。約束だけして忘れているのだろう。いつものことだ。私は心の中で舌打ちをする。
「何を言われようと、電動クジラは必要ありません。使い道がありませんから」
「いえいえ、そんなことはありません」
 販売員は食い下がる。きっと社内では有能なのだろう。
「旦那様からは小学生のお子様が二人いると聞いています。海にいけば、いつでも家族でホエールウォッチングを楽しめるのは魅力的ではありませんか。お子様の情操教育にも有効です」
「こんなに大きなものを置く場所はありません」
「安心してください。使用しないときは海底で待機させておけば良いのです。リモコンひとつで浮上します」
「うちの家族は何度も海にいきません」
「奥様は大変誤解なさっています。電動クジラの魅力は、ホエールウォッチングだけではありません」
 販売員はページを開いた。そこには頭に太陽光パネルが取りつけられた巨大なイカが写っている。そのページの下には、巨大クジラと巨大イカが戦っている図柄が掲載されている。
「電動クラーケンとセットで購入すれば、このような壮大なるスペクタル・ロマンがいつでも楽しめます。嵐の日には最高のショーになります。いまならクリスマス特価にセット割引も加えて、なんと驚きの五十パーセントオフ。これさえあれば、お子さんも大興奮です。いまや、一家に一台、電動クジラの時代ですよ」
 販売員はどうだ、と言わんばかりに鼻の穴を広げた。旦那の趣味にも困ったものだ。いつかは痛い目を見る、というより、すでに私が迷惑をこうむっているのだが。
 そろそろ負の連鎖を断ち切らなくてはならない。私は毅然とした態度で断った。
「わが家には必要ありません。そのようなウォッチング系は、いままで購入した製品で十分ですから」
 販売員は平身低頭した。
「確かに、旦那様にはいろいろご購入いただきました」
「あの人の趣味は特殊すぎるのよ。電動惑星では酷い目にあった。恒星の光だけで動く完全循環システムと言いながら、誕生した生物たちはすぐに諍いを起こす。おかげで旦那は今日も争いを治めるために出張中。あんなにメンテナンスが必要な商品だったら、旦那も選ばなかったと思います」
「いわゆる神様の役割ですね。けど、電化製品というものはそういうものです。旦那様はそれがまた楽しいようで……あ、余計なことをいいました。それと、電動クジラにはもうひとつ特別な機能があるのです」
 販売員はさらにカタログを開いた。そこには空に浮かぶ電動クジラが描かれている。
「エネルギーの充填に時間がかかりますが、フルパワーになると空に浮かび上がることができます。クジラの腹は白いので、地上からみると、まるでクジラ型の雲の上にひとが立っているように見えます」
 旦那が欲しかった機能はこれか、と私は思った。
「それは素敵なことね。ところで、空を飛ぶまで充電にどれくらいの時間がかかるのですか?」
「千年といったところでしょうか。必要ならサービスで電動惑星まで運搬いたします。こちらもクリスマス特価にいたしますが」
 もうすぐクリスマスか、と私は思った。旦那は販売員との約束を忘れたのではなく、クリスマスプレゼントを私に購入して欲しかったのだろう。直接おねだりできないから、こんな遠回しなことをするなんて。
 いつまでも子供のような旦那だ。結婚して数万年が経つというのに。
「少しサービスしてくれるかしら」
 私の心は決まった。

 地球では多くの人々が空を見上げていた。雲の上に男女の神様が立ち、地上に光を当てて平和を願った。
 人々は神々の奇跡を目撃し、剣と槍を納め、ただ平伏するだけだった。醜い争いはすぐに収まった。
 私は笑顔で旦那に言った。
「こういうもの千年に一度ぐらいならいいわね。空を舞うもの気持ちいいし、なによりチマチマした人間どもに命令するのって爽快で気持ちいわ」
 しかし、旦那は苦い顔をして首を横に振った。
「千年後もこうなるとは限らない。人間の進歩は思ったより早いし、争いはますます複雑化している。神様の役割を続けるのは疲れるよ」
「あんたが始めたことだから仕方がないじゃない。最後まで面倒を見てあげないと」
「そう言われてもなあ」
 私と旦那はそっと、元の星に帰った。
 電動クジラは、いまもひっそりと海底でエネルギーを蓄え続けている。

―――――

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