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【映画】ワイルドスピード [映画評]

スポーツカーのように疾走感あふれる映画です。


ワイルド・スピード [Blu-ray]

ワイルド・スピード [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • 発売日: 2012/04/13
  • メディア: Blu-ray



主人公は敏腕刑事のオコナー。
彼は頻発するトラック強盗の捜査のため、潜入捜査員としてストリートレースの世界に入り込んでいたました。
ストリートレースを仕切るのはドミニク。
オコナーはドミニクにレースを仕掛けて負けますが、レースにタレコミがあり、警察からの逃亡を助けたことでドミニクから信頼されるようになります。
ドミニクには美しい妹がいて、その妹と恋仲になります。
ドミニクには縄張りを分け合っている中国系マフィアがいて、その中国系マフィアの倉庫に盗品らしき電化製品があったことで警察は踏み込みますが、実は正規品と判明します。
中国系マフィアはドミニクが垂れ込んだと思い、恨みを持つようになります。
潜入捜査は難航し、警察幹部からは「ドミニクが怪しい」と言われますが、ドミニクとの交流を深め、妹とも恋仲になっているオコナーは踏み込めません。
そうした中で、ドミニクがトラック強盗に出発するのをオコナーは目撃します。
警察も見張っており、トラックも武装しています。
オコナーは妹に身分を明かしたうえで、ドミニクを助けるために追跡します。
ドミニクたちは強盗を実行しますが、反撃にあい、仲間の一人が重傷を負います。オコナーは彼を助けますが、そのために警察の身分を明かすことになります。ドミニクと妹はその場をります。
ドミニクの自宅に訪れたオコナーですが、そこで中国マフィアの襲撃にあい、ドミニクとオコナーは共同で反撃します。
最後はドミニクとオコナーがレースで勝負し、負けたオコナーがドミニクに「借りを返す」として車のキーを渡して、逃亡をほう助します。
という感じのストーリーです。
カーアクションが主体の映画ですが、ストーリーのテンポがとても良いです。
間延びしたシーンがほとんどなく、映画の雰囲気と音楽もピッタリです。
主人公の心情の変化も段階的に描かれており、ラストも予想通りではありますが、それだけ安定した安心して見られる映画だと思います。
ミッドポイントは主人公が上司に「ドミニクが怪しい」と言われて反発するシーンです。
妹のことまで指摘されて逆上しますが、これは真を突かれたからの逆上で、ここからオコナーの行動の目的が変化します。
そしてラストは冒頭の伏線を回収して幕を閉じます。
もうちょっとカーアクションがあってもいいかなとも思いましたが、最後まで楽しんでみることのできるエンタメ佳作だと思います。
製作費3800万ドルに対して興行収入2憶ドルのヒット作です。

爽快なエンタメ作品を楽しみたいひとのために!
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【書評】門田隆将『死の淵を見た男~吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日~』 [書評]

ノンフィクションライター門田隆将の代表作となるべき作品だと思います。


死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日

死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日

  • 作者: 門田 隆将
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2012/11/24
  • メディア: 単行本



東北大震災のとき、福島第一原発に想定を大幅に超える津波が襲い掛かりました。
地震による被害はなかったものの、津波により全電源喪失という最悪の事態に陥ります。
原子炉を冷却できずに上がり続ける圧力。水素爆発で吹き飛ぶ建屋。
現場の東電社員たちは、爆発寸前の危機的状況に対して、命の危険を顧みず、ときには人力で、ときにはわずかに残された備品で原子力に立ち向かいます。
吉田所長の決断に、指導力。さらには責任感の強い仲間たち。
何度も危機を迎えながら、最悪の事態を回避した人間たちの重厚なドラマが詰まっています。
福島第一原発の本はいろいろ読んできましたが、改めて本書を読むと、本当に危機一髪だったと実感します。
吉田所長がいなかったら、吉田所長を支える戦友たちがいなかったら、日本は壊滅的被害を受けていたかもしれません。
現場の奮闘と命を顧みない責任感に頭が下がります。

第一級のノンフィクションを読みたいひとのために!
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