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【書評】吉田篤弘『フィンガーボウルの話のつづき』 [書評]

不思議な雰囲気の連作掌編集です。


フィンガーボウルの話のつづき (新潮文庫)

フィンガーボウルの話のつづき (新潮文庫)

  • 作者: 吉田 篤弘
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2021/07/07
  • メディア: 文庫



連作の主人公は世界の果ての食堂にあるフィンガーボウルの話を書きたいと願っています。そのフィンガーボウルに指をつけると、そのひとの人生が読み取れるのです。
ですが、まとまらないまま、スパイス専門店のPR誌に掌編を連載することになります。
基本的に一話完結ですが、ビートルズのホワイトアルバムがテーマになっています。
これといった強烈なアピール点があるわけではありませんが、徐々に作者の世界観に引き込まれていく。
そんな掌編集だと思います。

空気のような掌編が好きな方に!
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