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第62期おーいお茶王位戦第5局(藤井聡太王位VS豊島将之竜王) [将棋]

藤井王位の3勝1敗で迎えた第5局です。

〔主催者HP〕
https://www.shogi.or.jp/match/oui/

渡辺明名人が香川愛生のチャンネルに出演し、藤井二冠の強さについて語っていました。
棋聖戦第2局で渡辺名人のゲームプラン通りに進んでいたのに敗北したのショックだったようで、藤井二冠の強さをストライクゾーンに例えて説明していました。
普通ならストライクゾーンに投げればある程度は勝負になる。強い相手でもある程度のゾーンに投げ込めば勝負になる。
ところが藤井二冠はピンポイントで投げ込まないと勝負にならない。他のコースは全て打ち込まれてしまう。
棋聖戦第2局は、いままでは通用するコースだったのに、見事に打ち返された。どんどん進化していることに驚きを隠していません。
王位戦でもいままで苦手としていた豊島竜王相手に、第1局こそ敗れたもののそこから3連勝と一気に土俵際まで持ち込みました。
藤井王位は長考派なので、持ち時間8時間の2日制は、藤井二冠にとって至福の時間なのかもしれせん。
さあ若きヒーローは、4連勝で王位防衛を決めることができるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/62/oui202108240101.html

ということで、将棋です。
戦型はタイトル戦をまたいで3局連続で相掛りとなりました。
どうもこの両者は同じ戦型を繰り返す傾向にあるようです。お互いの意地というか、主義なのかもしれません。
とはいえ、今度は先後が逆。
先手藤井王位が後手の7筋の歩をかすめ取り、後手はその隙に銀を繰り出す形になります。そこで藤井王位は7六歩と変わった手を指します。
豊島竜王は16分の少考をしますが、その後はすいすい指しているので想定していた手順のひとつだったと思われます。
恐ろしいほどの研究量です。
藤井王位は41手目に2時間1分のプロ入りで最長の長考をします。
研究から外れたのか、ここから一気に局面が重くなり、豊島竜王も長考をするようになります。
互角の状態のまま、力勝負に突入です。
ところが、2日目早々に豊島竜王にらしくない落手が出てしまいます。
50手目に7五銀と出ますが、9七桂が綺麗な切り返し。
1時間を超える長考で豊島竜王はやむを得ず銀を見捨てますが、代償もなく銀を取られるのは痛すぎます。先の手順にどこか錯覚があったのだと思われます。
藤井王位は得した銀で自陣を固めて万全の構えです。
77手まで指し継ぎますが、攻防とも見込みなしとみて豊島竜王は投了しました。

藤井王位は初戦黒星からの怒涛の4連勝で見事に防衛に成功しました。
藤井王位おめでとうございます!
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