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Yomeba!のショートショート募集で『産負人科』が入選しました。 [受賞報告・自作掲載]

Yomeba!のショートショート募集で『産負人科』が入選しました。


〔Yomeba! ショートショートコーナー〕
https://yomeba-web.jp/ss/ss-offer/

〔『産負人科』〕
https://yomeba-web.jp/novel/i/?book=ssn15-sanfujinka


正直、入選したときは驚きました。
アイデアの作り方は「漢字によるダジャレ」という近年の各種公募で入選している方々のパターンを活用しましたが、ストーリーや構成は昭和です。悪魔まで登場させてしまっているし。
文章的にも流れがいまひとつです。句読点の位置が不安定ですし、言葉ももう少し削れます。
テーマは安易に流れるひとがしっぺ返しを食らうという勧善懲悪の王道ですが、前半が平坦で工夫が足りません。具体的にどうすればよかったのか、いま考えても分かりません。
良いところを上げるとしたら、オチまでの流れでしょうか。
産負人科医は表面上は「いいひと」でなくてなりません。
本当は悪人なのですが、オチと矛盾しないように、さり気なくところどころにキーワードを散りばめています。
それらがオチを効果的に見せてくれたのかな、と思います。


至らない作品を選んでいただき、ただただ感謝です。
次回のテーマもがんばります。
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創作状況【7月下旬】 [ぼくの公募状況]

卓球の男女混合ダブルスは熱戦でした! おめでとうございます!

【サイトーメルマガ第166回の内容紹介】
◆公募分析~第17回坊ちゃん文学賞~
◆TO-BE小説工房に挑戦中(第76回)
◆公募情報数点
 来月のテーマは「叙述トリックで使えるあるテクニック」についてです。
 次回発行は8月5日です。メルマガは無料なので、ドンドン登録してください!
 https://www.arasuji.com/mailmagazine.html
 ※ページの下の方に登録フォームがあります。


【ショートショートガーデン】
百物語用のボツアイデアを順番に出していきます。
ホラーのつもりが、逆にコメディタッチのショートショートになってしまたっためボツ。

〔おしゃべりウサギ〕
https://short-short.garden/S-uCTpXY


【TO-BE小説工房】
最終課題の「骨」を投稿する。
送信ボタンを押したあとで、1箇所変な表現があったことに気が付くが、他の表現も思いつかないしまあいいか。
来月から髙橋源一郎の新連載が始まる。
第1回のテーマの「はじまり」は、エセ純文学風にしてみた。編集部が深読みして勘違いしてくれることを期待しまして。
第2回テーマは名前か。TO-BEでテーマにぴったりくるお気に入りの作品があるが、まあ、新たに書きます。あくまで練習なので。
ということで書き始めたが、何にも思いつかなくて、いかにも公募に向かない作品を書いてしまう。
まあいいか。


【SSスタジアム】
「誕生」の入選作を順番に読みます。

・『雑貨の赤ちゃん』望月滋斗
雑貨にも赤ちゃん時代がある、という発想の掌編です。
発想自体も素晴らしいですが、アイデアのまとめ方も秀逸です。素晴らしい作品だと思います。
主人公は雑貨屋でスノードームの赤ちゃんをもらい受け、育てることになります。
成長過程はよくある家庭ドラマと同じですが、ここは奇をてらうところではないので、これで良いと思います。
親子の危機を乗り越え、スノードームが大人になりますが、雑貨は大人になると感情を示さなくなります。
二人に別れが訪れます。
これで終わりかと思ったところで現れるラストシーンが、これまた秀逸です。
アイデアは奇抜ですが、構成としては伝統的なもので、安心して読める秀作です。文章もとても良いです。
感嘆いたしました。ありがとうございます。


【星新一賞】
第8回星新一賞受賞作品を順番に読んでいきます。

・ジュニア部門 準グランプリ『葬儀のスピーチ』 高橋実鈴
これは上手いですし、アイデアも素晴らしいです。
なにより人間がしっかり描けている。
自分が選ぶなら断然のグランプリですが、準になった理由がなんとなく想像できるだけに非常に残念です。
選評でラストで読み方がふたつあると書かれていましたが、「自然な感情が湧き出ているのに、機械により抑えつけれている」としかぼくには読めません。
ぼくは橋本幸士に完全同意です
ストーリーですが、舞台は感情をデジタルデバイスでコントロール可能となった近未来です。主人公のおじさんはデジタルデバイスを装着しない変人で、そのおじさんとの交流を通じて、感情を取り戻そうとする話です。
キーは過去に流行した「感情の水」です。これはこの水を飲むことで様々な感情を増幅する商品なのですが、おじさんから渡された「感情の水」を飲んでも主人公には変化がありません。
ここからは推測になりますが、この液体は「悲しい」という言葉をきくと「悲しみ」が増幅される効果があると思われます。
このあたりをはっきり書かずに、読者に推測させることで印象を深めていますが、これを狙って書いたのならジュニア離れしています。
弱点としては、読者に推測の幅を与えることで、読後感にバラツキが生じることです。選評からもそのあたりが伺われます。
公募的にはもう少し推測の幅を狭めた方が良かったのかもしれませんが、作品としてはこのままが良いと強く言いたいです。
心から感銘しました。

【創元SF短編賞】
そのうち集中的にSFを読もうかなと。

【坊ちゃん文学賞】
締切を忘れそう。9月30日です。

【福島正実SF童話賞】
少し推敲したけど、文章が児童文学にならない……。

【ゆきのまち幻想文学賞】
例年の授賞式、朗読会はコロナが落ち着くまで延期とある。小冊子もコロナが落ち着いたらまとめて届くのかな、どうだろう。
コロナが落ち着くと判定されるのは、いつのことやら。

【ミステリ関係】
書きたいけど後回しです。はい。

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【公募情報】第22回歴史浪漫文学賞(長編・10/31〆) [書評]

独自視点の歴史小説を募集する公募です。

〔主催者HP〕
https://rekishiroman.com/

設立趣旨に「日本人の心のルーツを探るべく時代を遡り、独自の視点で歴史を再検証した斬新かつ学術的な文学作品を広く公募」とあります。
実際に過去の受賞作品を見ると、マニアックというか、ニッチを狙った作品が多くみられます。
「独自の視点」が重視されているのかもしれません。
制限枚数は200枚~500枚、応募締切は令和3年10月31日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:歴史長編小説等
テーマ :古代から昭和20年代までの日本を舞台にした歴史小説・人物伝・評論等
歴史浪漫文学大賞:30万円
制限枚数:200枚以上500枚以内
応募締切:令和3年10月31日
応募方法:郵送
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【書評】宇垣纒『戦藻禄』 [書評]

日本海軍の要職を歴任した宇垣中将の陣中録です。


戦藻録[新漢字・新かな版] 上

戦藻録[新漢字・新かな版] 上

  • 作者: 宇垣纏
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2019/02/28
  • メディア: 単行本




戦藻録[新漢字・新かな版] 下

戦藻録[新漢字・新かな版] 下

  • 作者: 宇垣纏
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2019/02/28
  • メディア: 単行本



宇垣纒の経歴は、開戦時が連合艦隊参謀で、昭和19年2月に第一戦隊司令官と絶えず第一線で戦い続けます。
基本的には事実関係(当時の宇垣が信じた)を簡素な文体で書かれています。
自分が読んで思ったのは、軍隊は巨大な官僚機構であり、仕事して戦争を遂行していたことです。
与えられた戦力で作戦を練り、戦いが終われば戦訓をまとめ、次の戦いに備える。
ただここに日本独自の武士道精神がからみ、艦長をはじめとする第一線の司令官が次々と戦死(せざる得ない精神風土)にあったことが、人材の枯渇を速めた気がします。
また、戦果を極端に過大に見積もっていたことも気になります。
大本営発表ではなく、第一線の指揮官である宇垣ですら過大に見積もっていたこと、情報に対する感度の鈍さに惨憺たる思いがします。
戦争は当初は攻勢を取っていたものの、ミッドウェーの大敗で進撃を止められ、ガダルカナルの攻防戦で戦力を消耗し、以下は悲惨な負け戦へと転落してきます。

先の大戦を振り返る、貴重な資料だと思います。

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【公募情報】第7回藤原正彦エッセイコンテスト [公募情報]

藤原正彦氏は新田次郎の次男です。

【主催者HP】
https://www.city.himeji.lg.jp/kanko/0000016316.html

藤原正彦氏は本職は数学者ですが、エッセイストとして知られています。
特に『国家の品格』は200万部を超えるベストセラーとなり、手にしたひとも多いと思います。
その藤原氏が姫路文学館の館長となり「書くことの大切さ」を伝えるために本賞が創設されました。
「生きることとは創ること」-これが藤原正彦館長の言葉だそうです。
テーマは自由で、制限枚数は5枚以内。応募締切は令和3年9月15日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:随筆
テーマ :自由
最優秀賞:10万円
制限枚数:5枚以内
応募締切:令和3年9月15日
応募方法:郵送
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【書評】山本かずとし『オタマジャクシの尾はどこへきえた』 [書評]

オタマジャクシからカエルに成長するまでを追います。


オタマジャクシの尾はどこへきえた (子どもたのしいかがく)

オタマジャクシの尾はどこへきえた (子どもたのしいかがく)

  • 作者: 畑中富美子
  • 出版社/メーカー: 大日本図書
  • 発売日: 1998/05/01
  • メディア: 単行本



写真はなく全てイラストです。
オタマジャクシは水草や小魚の死骸を食べて成長し、時期が来ると後ろ足が生えてきます。
前足は体内で作られ、いきなり外に出てきます。
ここから変化のメインです。
口がオタマジャクシからカエルに変わりますが、その間、オヤマジャクシは何も食べられません。
そこで尻尾の出番です。尻尾を栄養素として吸収し、成長を続けます。
大人が読んでも知らなかったことがいろいろ出てきます。

カエルの秘密を知りたいひとのために!
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【公募情報】ミステリー小説大賞(小説・9/30〆) [書評]

字数制限なしの新しいミステリー賞です。

〔主催者HP〕
https://www.gentosha-book.com/contest21/mysterynovel/

主催者は幻冬舎グループの株式会社幻冬舎ルネッサンス新社です。入賞すると幻冬舎から書籍化されます。
これ、有名作家が審査員をするわけでもなく、賞金があるわけでもなく、さらに字数制限もありません。
幻冬舎ルネッサンス新社は幻冬舎グループとはいえ、基本的に自費出版系なので、実質的に原稿応募に近いと思います。その点についての注意が必要かもしれません。
応募締切は令和3年9月30日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:小説
テーマ :ミステリ
入  賞:書籍化
制限文字数:なし
応募締切:令和3年9月30日
応募方法:インターネット、郵送
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第6期叡王戦第1局(豊島将之叡王VS藤井聡太二冠) [将棋]

王位戦に続く炎の12番勝負です。

〔主催者HP〕
http://live.shogi.or.jp/eiou/

叡王戦は第6期から主催者が変わり、リニューアルされました。
予選と本戦の時間は変わりませんが、七番勝負が五番勝負に、持ち時間も変動制から4時間と大幅に短縮されています。
棋戦が増え、対局者にかかる負担を考慮してなのかもしれません。
4時間の棋戦はすでに2つ(棋聖戦、棋王戦)ありますが、叡王戦はチェスクロック式なので、実質的には3時間のようなものです。
個人的には様々な持ち時間、方式の棋戦があった方が良いので、棋聖戦か棋王戦をチェスクロック方式にて、叡王戦は持ち時間3時間のチェスクロックでも良いのかなとも思ったのですが、それだとタイトル戦としては短すぎるのかもしれません。
なかなか難しいところです。
さあ、リニューアルした叡王戦第1局は、どのような戦いになったでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/eiou/kifu/6/eiou202107250101.html

ということで、将棋です。
先手番になったのは藤井二冠で、お互いの得意戦法である角換わりへと進みますが、序盤早々に豊島叡王が角を手放して飛車角交換になったこともあり力戦になります。
先手の角2枚が強いか、後手の飛車2枚が強いかの戦いです。
本格的な戦いが始まったのは40手頃からです。
お互いに爆弾ともいえる歩を垂らしあい、49手目から一直線の攻め合いになります。
おそらく勝負を分けたのは64手目です。
駒得の後手は先手の攻めをしのげばというところで金で馬を消すことに成功したものの、玉周辺に金銀がなくなったことで受けが難しくなりました。
金を残したまま6二玉と逃げていてば難しかったようです。
非勢に陥った豊島叡王は粘りますが、受けがなくなったところで形を作り、95手まで投了しました。これで藤井二冠は豊島叡王に3連勝です。もはや豊島叡王に対する相性の悪さはなくなったように思います。
豊島叡王は連敗すると後がなくなります。
叡王戦第2局は、8月3日(火)に山梨県甲府市 「常磐ホテル」で行われます!

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【書評】本間博『解いてスッキリ!3手5手の詰将棋』 [書評]

ボリューム満載な初心者向け詰将棋集です。


解いてスッキリ! 3手5手の詰将棋 (マイナビ将棋文庫)

解いてスッキリ! 3手5手の詰将棋 (マイナビ将棋文庫)

  • 作者: 本間 博
  • 出版社/メーカー: マイナビ
  • 発売日: 2015/07/14
  • メディア: 文庫



配置駒5枚以内、持駒2枚以内、手筋の捨て駒を含むという条件で作られたシンプルな問題がたくさんです。
詰将棋の基本形を意識して作られているので、ある程度の棋力があれば流れるように解けるはずです。
中段での詰将棋や入玉形もあり、バラエティに富んでいます。
初心者にはもちろん、有段者でもうっかりを防ぐ意味で、解いて損がない問題集だと思います。
著者の本間六段は、棋士としては大成できませんでしたが、詰将棋作成や著述で大きな功績を残しています。

詰将棋をたくさん解きたいひとのために!

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創作状況【7月中旬】 [ぼくの公募状況]

オリンピックが始まりました。ソフトボールは激闘のすえ2連勝!

【サイトーメルマガ第166回の内容紹介】
◆公募分析~第17回坊ちゃん文学賞~
◆TO-BE小説工房に挑戦中(第76回)
◆公募情報数点
 来月のテーマは「叙述トリックで使えるあるテクニック」についてです。
 次回発行は8月5日です。メルマガは無料なので、ドンドン登録してください!
 https://www.arasuji.com/mailmagazine.html
 ※ページの下の方に登録フォームがあります。

【ショートショートガーデン】
百物語用のボツアイデアを順番に出していきます。
まとまっていますが、ありがちだし、ショートショートだなあと思ってボツにした作品です。

〔人型の人参〕
https://short-short.garden/S-uCTpUa

【TO-BE小説工房】
「コツ」の推敲を進める。
TO-BE小説工房は今月で終了で、来月から髙橋源一郎の新連載が始まる。
とはいえ原稿用紙5枚なのでほぼ同じ。
テーマは「はじまり」ですか。どの路線でいくか少し考えます。純文学風にしてみようかなあと。

【SSスタジアム】
前回のテーマ「誕生」では入選作に選ばれました。
公開されたらお知らせします。
次回の劇場も同じ手法で書いてみる。
最初のオチを没にして、ショートショート臭を薄めた別オチにして書き直す。こっちの方が現代的かと思いまして。
原稿用紙4枚と数行と短めなので、もう少し伏線を増やす予定ではありますが。


【星新一賞】
第8回星新一賞受賞作品を順番に読んでいきます。

・ジュニア部門 グランプリ『ケラの幸福論』 窪田美空
子どもらしい発想にあふれています。
土星の衛星エンケラドスから生命体、ケラが発見されてこれが世界中に溢れます。このケラですが、実は人工的に作られた生命体で、人間を幸せにする超音波を発しています。
この超音波のおかげで、世界は平和になります。
小説を書きなれていないのか、フラッシュバックは多いし、突然ト書きになるし、形式としては問題があるかな、という印象です。ジュニア部門だから許されているのでしょう。
審査員は押しなべて高評価ですが、自分はホラーとして読んでしまいました。
例え善意の発想としても、人工的に人間を幸せにするなんて、ディストピアの世界です。
もっとも、こう感じるのは、自分の心が汚れているせいなんでしょう。
細かい話ですが、”ケラ”という名前の生物は実在するので、架空の生命体を登場させるなら実在しない名前が良いでしょうね。自分は完全に実在するケラを頭に浮かべてしまいましたから。
蛇足ですが、地球温暖化の説明として「二酸化炭素が地球を毛布のように包んで温めてしまう」というのは科学的に不適切です。地球は岩石の固まりですが、岩を毛布でくるんでもホカホカになりませんので。むしろ外部から来た熱を逃がさない、という意味ではビニールハウスが近いのかな、と思います。
もっとも、毛布で説明をする大人たちが多いので、仕方がないのですが。

【創元SF短編賞】
そのうち集中的にSFを読もうかなと。

【坊ちゃん文学賞】
そろそろ書き始めないと。
締切は9月30日です。

【福島正実SF童話賞】
推敲するだけなのだが、いまいち気が乗らない。

【ゆきのまち幻想文学賞】
ことしも小冊子がないのかな。残念。

【ミステリ関係】
とりあえず後回しです。はい。
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