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第62期おーいお茶王位戦第4局(藤井聡太王位VS豊島将之竜王) [将棋]


藤井王位の2勝1敗で迎えた第4局です。

〔主催者HP〕
https://www.shogi.or.jp/match/oui/

王位戦の挑戦者が豊島竜王に決まった時、『りゅうおうのおしごと!』の作者である白鳥士郎によるロングインタビューが掲載されていました。
棋力向上のため様々な取り組みを続けている豊島竜王ですが、インパクトに残ったは、やはりコンピューターとの矢倉の中盤を延々と指し続けたエピソードです。
ほとんど負けるので、精神的にしんどいですし、何より対人戦とはまた別の指し方になります。
それでも黙々とと続けるところに、豊島竜王の求道者としての一面が覗いています。
豊島竜王の特徴は、中盤に長考をすることです。こうした長考ができるスタミナというか精神力が、対コンピューターとの特訓で磨かれたのかもしれません。
相手は「AI越え」の指し手で観戦者を何度もうならせてきた藤井王位です。
さあ、第4局の結末は、どうなったでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/62/oui202108180101.html

ということで、将棋です。
いままで意地のように角換わりを続けてきた両者ですが、本局では豊島竜王が相掛かりを採用します。
お互いに早々に研究手順から外れたのか、藤井王位28手目の66分を皮きりに、お互いに時間を使う展開となります。
こうした局面の広さが、相掛かりの魅力であり、難しいところでもあります。
じりじりとしたポジション争いが続き、先手は自重して玉を固くします。
バランス型の布陣で玉を固めるが難しい後手の藤井二冠は、二日目の午後から果敢に攻めていきます。
評価値は五分で残り時間もお互いに2時間程度とほぼ互角。
ここからはたたき合いです。
攻勢を取ったのは藤井王位です。ジリジリした展開から、攻めの糸口を見つけるのが上手いと思います。
歩の突き捨て3連発を豊島竜王は受けてたちますが、そこから6六歩と5六歩という歩の攻撃が豊島陣に突き刺さります。
豊島竜王としては、結果的には先に攻めた方が有力だったようです。
形勢の針が傾いても豊島竜王は粘りますが、いかんせん後手陣に嫌味がないため逆転の綾がありません。
140手まで後手藤井王位が押し切り、これで3勝1敗となり防衛まであと1勝と迫りました。

第5局は8月24・25日(火・水)、徳島県徳島市「渭水苑」で行われます!
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