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第27期倉敷藤花戦第3局(里見香奈倉敷藤花VS伊藤沙恵女流三段) [将棋]

里見香倉敷藤花の1勝1敗で迎えた最終局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/kurashikitouka/

例年、倉敷藤花戦の第2局、第3局は、倉敷市芸文館で行われます。
それもそのはずで、倉敷市出身の大山康晴十五世名人の功績を称えて大山名人記念館との併設で倉敷市芸文館が開館されたのが1993年で、そのメイン事業として創設されたのが倉敷藤花戦だからです。
現在のところ地方自治体が主体となっている唯一のタイトル戦で、藤花も倉敷市の花が藤であることにちなんでいます。
倉敷市には白壁の屋敷や蔵が保存されていますが、倉敷市芸文館もまるで白壁の蔵のような外観をしています。
様々な公共施設を建てることを箱物行政として非難されることもありますが、倉敷市芸文館はイベントが目白押しで、成功している施設だと思います。
対局者の熱戦のおかげで、倉敷市芸文館のメインイベントが最終局までもつれ込みました。
さあ、新しい倉敷市の顔となるのは、どちらの棋士になるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/kurashikitouka/kifu/27/kurashikitouka201911240101.html

ということで将棋です。
第2局に続いて相振り飛車となりますが、先後が入れ替わっています。
前日はやや作戦負けをした後手里見倉敷藤花ですが、先手伊藤沙女流三段を矢倉に組ませず、金無双に抑えて、自分は高美濃に構えます。
先攻したのは伊藤沙女流三段で、端攻めから香車交換となります。
その香車を里見香倉敷藤花は玉頭の厚みを築くのに使い、後手は7八香と7筋攻めを見せます。
この香車の使い方が結果として明暗を分けたようです。
手が進んでみると、後手の香車は桂馬の交換となったのに比べ、先手の香車は逆にとられそうになり負担となります。
ほんの少しの差だったと思いますが、これが徐々に広がります。
最後は大きく駒得した里見倉敷藤花が挑戦者の戦力を確実に削り、逆転を許さない固い指し回しで見事に勝利しました。
これで2勝1敗となり、追い詰められましたが防衛を果たし、これで倉敷藤花5連覇、通算10期目となりました。

里見倉敷藤花おめでとうございます!
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