SSブログ

2019年度JT杯決勝(渡辺明三冠VS広瀬章人竜王) [将棋]

渡辺三冠がJT杯連覇に挑みます。

〔中継サイト〕

渡辺三冠は昨年から続く好調を維持しているというより、棋士としてのピークを迎えているような気がします。
今期の敗局は対豊島名人戦のみで、将棋の技術が進み、棋譜が一瞬で伝わる現代において驚異的な成績です。
しかも長時間の順位戦も勝てば、早指しも負けないというまさに無双状態です。
そろそろ曲がり角を迎える三十代半ばにして覚醒するというのは、まさに奇跡的な出来事だと思います。
棋士の力を図る基準として、ピーク時で評価するのか、それとも継続的な力で評価するのかというのがあると思います。
いまの勝ち方は、ピーク時の大山康晴や羽生善治と肩を並べる可能性すらあると思っています。
JT杯の相手は竜王戦で苦戦している広瀬章人竜王です。
さあ、渡辺三冠は早指しのJT杯でも圧倒的な力を見せることはできるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/jt/kifu/40/jt201911170101.html

振り駒の結果、先手は広瀬竜王となりました。
後手渡辺三冠は角道を開けずに交換を拒否、するとそれに対応するように広瀬竜王は飛車先の歩を交換してから雁木を目指します。
先手として不満のない展開ですが、後手としてはこの程度なら御の字でしょうか。
広瀬竜王が後手の主張である5筋の位に反発したところから戦いが始まります。
お互いの駒が捌けて、広瀬竜王が歩の手筋を使って後手陣を激しく攻め立てます。
渡辺三冠はこれしかないという守りで頑強に受け、最後まで間違えませんでした。
広瀬竜王が銀を召し取った瞬間に反撃し、渡辺三冠がまたたくまに先手玉を受け無しに追い込みました。
渡辺三冠強しです。

これで渡辺三冠はJT杯連覇を達成しました。
おめでとうございます!
nice!(3)  コメント(18) 
共通テーマ:趣味・カルチャー