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第2期ヒューリック杯白玲戦第7局(西山朋佳白玲VS里見香奈女流五冠) [将棋]

西山白玲の3勝3敗で迎えた決着局です。

〔中継サイト〕
https://www.shogi.or.jp/match/hakurei/

里見香奈女流五冠の棋士編入試験は、3連敗で終了しました。
第1局の徳田四段戦は仕方がありませんが、第2局、第3局は勝機があっただけに残念です。
編入試験の資格を獲得したあたりが調子のピークで、その後は女流棋戦でも星を取りこぼしたり、調子落ちが目立っていました。
女流棋士代表として女流以外の棋戦に参加することも多く、本年度対局数はダントツです。ちょっと消耗してしまったのかな、という気がします。
以前は女流棋戦が少なくて、女流棋士が女流以外の棋戦に参加するメリットは多かったと思います。しかし、ヒューリック杯白玲戦のような順位戦も始まり、abemaTVトーナメントも定例化されるなど対局数はうなぎのぼりです。
そろそろ対局数を制限しないと、せっかっくの才能がつぶされないかと心配です。
将棋界全体として、考えて欲しいなあと、切に願っています。

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/kifu/2/hakurei202210210101.html

ということで、将棋です。
最終局で先手を引いたのは西山白玲でした。いつものように相振り飛車となりますが、後手の陣形整備が遅いとみて積極的に仕掛けていきます。
後手陣はバラバラで、いかにも怖い格好です。
そこから西山白玲は端から香交換を狙います。
里見女流五冠は、香車を取られるまでの一瞬の隙をついて7六歩を利かして、先に手にした香車を打ち付けて成香を作ることに成功します。
しかし、局面は互角です。
ここで西山白玲は実戦的に玉を深く引きますが、銀のドリブルから角成に成功した里見女流五冠がはっきり有利に立ちます。
西山白玲は後手陣に嫌味をつけますが、攻め駒不足のためいまひとつ迫力がありません。
76手目の5四歩という歩の攻めが効いてからは、筋に入った気がします。
もう難しい手は必要ありません。
以降は手堅く96手まで先手玉を寄せ切り、里見女流五冠が白玲を奪取して六冠に返り咲きました。
西山白玲は連敗スタートからフルセットまで持ち込んだものの、最後は里見女流五冠のここ一番の勝負強さに一歩届かなかった印象です。
非常に熱のこもった七番勝負だったと思います。

これで里見白玲は通算タイトル数が50期の大台に乗りました。
里見白玲おめでとうございます!
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