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第48期岡田美術館杯女流名人戦第3局(里見香奈女流名人VS伊藤沙恵女流三段) [将棋]

伊藤女流三段の連勝で迎えた第3局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/

第1局の前夜祭挨拶で、清水市代理事が主催者である報知新聞の150周年のお祝いを述べていました。
冠名に岡田美術館がありますが、主催者は新聞です。
新聞不況はスポーツ紙も例外でもなく、むしろスポーツ紙の方が凋落が激しいです。
スポーツ紙全体で1997年650万部あったのが、現在は300万部前後のようです。
いつまで新聞社が主催者を続けられるか分かりません。
近年の新棋戦は様々な業界が参入しています。
不動産業、建設会社、製菓など様々で、さらに既存の棋戦にもスポンサーとして次々と参入しています。
観戦記で読者を引き寄せるより、文化事業の推進や、社名が周知されることによる企業価値向上の方向に進むのかもしれません。
さあ両者は企業価値向上に結びつくような、よい将棋を見せることができたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/48/joryumeijin202202060101.html

ということで、将棋です。
さて先手伊藤女流三段は後手の振り飛車にじっくりと穴熊を目指しますが、隙ありとみて里見女流名人はさっと向かい飛車に構えます。
向かい飛車に穴熊は不利と言われますが、穴熊を固めきる前に2筋逆襲の構えを取られてすでに後手が一本取った形です。
先手は角金交換の駒損で攻めますが、4三角と4四角の2枚の角が手厚く、里見女流名人がリードを広げます。
縦に並んだ2枚の角ですが、4三角は終盤で2五を経由して切り飛ばして役割を終えます。
4四角はストレートに6六角と切り飛ばして、十分に活躍します。
最後は大ゴマを全部切り飛ばし、小駒でガンジガラメの必死をかけて84手までの快勝劇でした。
伊藤女流三段としては、穴熊に組む前に後手からの2筋逆襲に備える必要があったようです。

1つ返したとはいえ、里見女流名人がカド番であることには変わりはありません。
伊藤女流三段の初タイトルがかかる第4局は2月24日(木)、「関西将棋会館(大阪府大阪市)」で行われます!
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