【書評】松本清張『告訴せず』 [書評]
持ち逃げした金で小豆相場に手を出し、大もうけした男の話です。
主人公は小心者で平凡な男です。
義弟が政治家で、闇資金を持ち逃げして小豆相場に手を出します。
執筆当時(昭和49年)は農業技術が未発達で、小豆相場は乱高下を繰り返していました。その小豆相場で大成功して大金を得て、モーテルを開業したあたりから義弟の姿が見え隠れするようになります。
身の危険を感じた主人公は全てを捨てて逃亡を図ろうとしますが、そのころには大きな網に絡め取られていました。
最後は全てを失います。
だいたいこのようなストーリーですが、小豆相場に一喜一憂するあたりが迫真で、非常におもしろいです。
そうした相場での攻防を盛り上げるために敗残者を登場させるのですが、これが伏線となっており、ラストに繋がります。
最後に細かい伏線を全て回収することが職人技です。
ミステリですが、同時にその時代を感じる作品だと思います。
高度成長期の沸騰を感じたいひと向けに!
主人公は小心者で平凡な男です。
義弟が政治家で、闇資金を持ち逃げして小豆相場に手を出します。
執筆当時(昭和49年)は農業技術が未発達で、小豆相場は乱高下を繰り返していました。その小豆相場で大成功して大金を得て、モーテルを開業したあたりから義弟の姿が見え隠れするようになります。
身の危険を感じた主人公は全てを捨てて逃亡を図ろうとしますが、そのころには大きな網に絡め取られていました。
最後は全てを失います。
だいたいこのようなストーリーですが、小豆相場に一喜一憂するあたりが迫真で、非常におもしろいです。
そうした相場での攻防を盛り上げるために敗残者を登場させるのですが、これが伏線となっており、ラストに繋がります。
最後に細かい伏線を全て回収することが職人技です。
ミステリですが、同時にその時代を感じる作品だと思います。
高度成長期の沸騰を感じたいひと向けに!
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