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第3期大成建設杯清麗戦第2局(里見香奈清麗VS加藤桃子女流三段) [将棋]

加藤女流三段の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/seirei/index.html

加藤桃子女流三段のインタビューに、奨励会初段のときに女流王座を獲得したときの話がありました。
やっかみもあったかと思いますが、奨励会員から「500万の将棋ではない」と心無い言葉を投げかけられたそうです。
このことをエピソードで話せるということは、そこから立ち直り、乗り越えたのかなと思います。
悔しい気持ちは、いい将棋を指すことでしか、返せないと思います。
本棋戦の優勝賞金は女流王座戦を上回る700万です。
さあ加藤女流三段は、女流王座を超える勲章を手にするための白星を重ねることができるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/seirei/kifu/3/seirei202109230101.html

ということで、将棋です。
後手の里見清麗はもちろんゴキゲン中飛車です。対する先手加藤女流三段は、愛用の穴熊ではなく超速を採用します。
対する後手は銀対抗が一番多いですが、昭和風に4三銀を採用します。
狙い撃ちされることを避けたのかもしれませんが、この時点で評価値に差がつきはじめています。
中盤で先手の銀が突進し、これを後手は生け捕りにしようとします。
これが結果的にはやや無理筋で、角銀交換の駒損の上に玉の固さも大違いで、後手難局となります。
そこから里見清麗も踏ん張り、十字飛車を決めるなど一時期はかなり盛り返します。
しかし、評価値だけみると、飛車を切り飛ばしてからは勝ち目がなかったようです。
その後も鋭く加藤玉に迫りますが、玉形が安定している先手は手厚く金を貼り付けて、万が一の逆転を許しません。
149手まで加藤女流三段が勝ち切り、これで連勝となり、清麗奪取まであと1勝と迫りました。内容も良く、充実していると思います。

第3局は10月26日(火)、宮城県仙台市「仙台ロイヤルパークホテル」で行われます!
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