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第3期大成建設杯清麗戦第3局(里見香奈清麗VS加藤桃子女流三段) [将棋]

加藤女流三段の連勝で迎えた第3局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/seirei/index.html

最近の里見清麗は振り飛車党というより中飛車党です。
棋界でも非常に珍しく、中飛車党を主流に戦っているのは戸部誠七段ぐらいかと思います。
その戸部七段ですが、AmebaTVトーナメントに選ばれ、さらに新規戦の東西対抗戦でも予選を突破して代表入りを果たしています。
ひとつの作戦を続けるメリットはその作戦に精通することですが、その反面、狙い撃ちされる恐れがあります。棋譜を見れば手の内がばれてしまいます。
1局、2局目は狙い打たれた感じもあります。
それでも里見清麗は中飛車にこだわり続け、時には急戦、時には持久戦と中飛車でもバリエーションを増やして対抗しているように見えます。
さあ里見清麗は警戒線をかいくぐり、中飛車で白星を得ることができるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/seirei/kifu/3/seirei202110260101.html

ということで、将棋です。
先手番は里見清麗ですが、もちろん中飛車です。角番なんて関係なしです。
後手加藤女流三段の角道不突き左美濃+銀対抗から里見清麗がどう工夫するかですが、本局は5筋の歩を切らずに2枚の銀冠を組み上げることを優先します。
仕掛けたのは加藤女流三段からです。
銀をガチャンとぶつけてさらに8筋の歩を突き捨ててから銀が突進しますが、結果的にやややりすぎだったようです。
角と銀桂の2枚換えにと金まで作った里見清麗ががっちり反撃にでます。
金をべたと貼りつかれた局面は怖く見えますが、後手の攻めを見切って里見清麗は攻めます。
自玉を守るために引き寄せた後手の龍を責めながら玉頭に厚みを築くのが優勢を維持する固い手で、逆転されにくい形となります。
最後は後手玉を即詰みに打ち取り、117手まで快勝です。

これで里見清麗は角番ながら1勝を返し、これで1勝2敗となりました。
第4局は、11月9日に関西将棋会館で行われます!

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