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第52期新人王戦第2局(伊藤匠四段VS古賀悠聖四段) [将棋]

伊藤匠四段の先勝で迎えた第2局です。

〔主催社HP〕
http://live.shogi.or.jp/shinjin/

新人王戦は第52期なので、半世紀以上の歴史を誇ります。
主要タイルでは棋王戦より古いです。
歴史が古いだけに優勝者にたくさんの名棋士が並んでいます。
永世資格保持者だと羽生善治、森内俊之、渡辺明。のちのタイトルフォルダーだと菅井竜也、永瀬拓矢、広瀬章人、佐藤天彦、糸谷哲朗、木村一基、藤井猛、三浦弘之、丸山忠久、塚田泰明……ととにかく多数です。
歴代優勝者には、もちろん藤井聡太の名前もあります。
さあ、第1局で勝利した伊藤匠四段は現時点での最年少プロです。
プロ入り年齢が才能の基準となる棋界において、伊藤匠四段がタイトルフォルダーの系譜に名を連ねる可能性は、藤井三冠という強大な壁がいるにしても、高いと思います。
才能あふれる伊藤匠四段は第2局目も勝ち、歴代優勝者として名前を刻むことができたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/shinjin/kifu/52/shinjin202110110101.html

ということで、将棋です。
先手は古賀四段。
戦型は矢倉となりますが、後手の伊藤匠四段は飛車先を受けず、急戦調の駒組を採用します。
がっぷり矢倉は本当に見なくなりました。相掛りでないだけで、新鮮に感じます。
伊藤匠四段は銀を3三に上がる手を強要されて角が窒息し、飛車を4筋に転回して玉飛接近と苦しそうに見えます。
これでも評価値が互角なのが不思議です。
41手目に先手が飛車を浮きますが、なんとこの手でいきなり評価値が後手に振れます。
以降は先手からすると薄い4筋で戦いになり、窒息していた角も1筋に転回してから交換となり、後手の主張が次々と通ります。先手の棒銀は捌けずに立ち往生しています。
古賀四段も後手玉に嫌味を付けようとしますが、伊藤匠四段は辛い指しまわしで自玉を安全にしてから手厚く攻めていきます。
最後は形づくりもできず、104手まで後手伊藤匠四段の快勝となりました。

これで2連勝となり、伊藤匠四段が新人王戦優勝です。
伊藤匠四段、おめでとうございます!
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