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第1期ヒューリック杯白玲戦第4局(西山朋佳女流三冠VS渡部愛女流三段) [将棋]

西山女流三冠の3勝で迎えた第4局です。

〔主催者HP〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/

西山女流三冠が女流棋士に転身したとき、独走状態になると思っていました。
ところが白玲戦の予選リーグでは山口恵梨子女流二段に破れ、マイナビ戦でも伊藤女流三段に角番まで追い込まれました。
レーティング上では西山女流三冠と里見女流四冠が他の女流棋士を圧倒していますが、現状では突き抜けた存在とまでは言えないかな、と思っています。
それでも白玲戦では見事な将棋で勝ち進み、準決勝の加藤圭女流二段戦では、格の違いを見せつけるかのような圧勝でした。
女流三冠を保持する第一人者として、初代白玲位は譲れないところだと思います。
さあ、3連勝で迎えた七番勝負の第4局です。
一発で決めることはできたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/kifu/1/hakurei202110160101.html

ということで、将棋です。
後手西山三冠の三間飛車に、渡部女流三段は角道を開けた銀冠で対抗します。
西山三冠は玉を囲うより攻撃陣の整備を優先し、後手番ながら積極的な駒組を見せます。
となると、先手は仕掛けたくなります。
3八飛車と回り2五桂を誘発してから3筋から反発していきます。
桂得をした先手が良さそうですが、手が広くて難しい局面です。
ただ、渡部女流三段は形勢を悲観していたのか、4九香と受け重視の手が出てからは形勢が後手に傾いたようです。
優勢になってからの西山女流三冠は落ち着いていました。
玉頭方面に勢力を張ると、一転して受けに回り、先手からの攻めをつぶしていきます。
ここまでくれば、先手の主張だった玉の固さも消えています。
歩の手筋で後手陣に嫌味を付けていきますが、西山女流三冠は最後まで冷静で、隙を見せませんでした

130手まで見事に勝利し、4連勝で初代白玲にたどり着くことができました。

渡部女流三段にとっては悔しい結果となりましたが、来季はA組トップの2位からのスタートです。捲土重来を期待したいです。
これで西山女流三冠は初代白玲を手にして、四冠となりました。
西山白玲おめでとうございます!

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