SSブログ

第34期竜王戦第2局(豊島将之竜王VS藤井聡太三冠) [将棋]

藤井三冠の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/ryuou/

竜王戦は将棋界の序列1位のタイトルですが、1987年創設の比較的新しい棋戦です。
とはいえ、その前身である十段戦、その前の九段戦まで遡ると、1950年創設と名人戦に次ぐ歴史を誇ります。なお、その次に歴史があるのは王将戦になります。
前身が九段戦、十段戦と言われても、当時は王将戦のような前期残留者と予選勝ち抜き者によるリーグ戦での挑戦者決定方式です。
竜王戦は変則トーナメント戦で方式も大きく異なるので、やはり別タイトル戦という意識が強いと思います。
組と順位により傾斜のある本選トーナメントは、竜王戦独自です。
挑戦者の藤井三冠は、いままで組が低かったため本戦トーナメントで連戦を強いられ、挑戦者決定戦まで届きませんでした。
今期は2組スタートでランキング戦でも優勝したので、優位な位置からスタ―トし、見事に挑戦権を獲得しました。
さあ、ビックタイトルの竜王獲得に向けて、連勝スタートを切ることはできたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/34/ryuou202110220101.html

ということで将棋です。
戦型は定番ともいえる相掛かり。一時期は角換わりばかりだったのに、戦型の流行りすたりは早いものです。
お互いに中住まいから後手藤井三冠の縦歩取りに先手豊島竜王は1分で7五角と新手を披露します。
時間の使い方からして、研究手であることは明らかだと思います。
ただ、先手は角の動きで手損しており、はた目には微妙に見えます。
豊島竜王が考え込むようになったのは31手目からです。25分の考慮に続いて、33手目に111分も使います。
リードしていた持ち時間も逆転し、局面もわずかに悪いです。先手番に研究に引き込んだはずなのに、これでは作戦失敗の感があります。
中盤に入り、後手藤井三冠は豊島陣の端に手を付けて、総攻撃を開始します。
ここで焦らないのが、藤井三冠の強さです。
読みを確かめるように、13分、24分、81分、5分、52分と時間を投入します。
豊島竜王は、61手目に52分を投じて、苦渋の8三と金寄りを指します。
これは角が手に入れば後手玉に詰めろがかかりますが、すでに決着はついていました。
あとは確かめるように手順が進み、70手目の3五銀で豊島竜王は駒を投じました。

これで藤井三冠が連勝スタートとなり、史最年少四冠がぐっと近づきました。
竜王戦第3局は、10月30・31日(土・日)、福島県いわき市「雨情の宿 新つた」で行われます!
nice!(3)  コメント(7) 
共通テーマ:趣味・カルチャー