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第2期リコー杯女流王座戦第3局(加藤女流王座VS本多女流三段) [将棋]

加藤女流王座2連勝で迎えた第3局です。この1局に勝てば、加藤王座の防衛が決まります。


【リコー杯女流王座戦】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/

本局は将棋会館でもホテルでもなく、なんと高校で行われました。
舞台となったのは、静岡県藤枝市の「藤枝明誠中学校・高等学校」です。
本校は将棋の強豪として有名で、加藤王座の父も期道部の顧問を務めていました。そういう縁のある学校での開催です。
将棋の普及の為に、男性プロは海外での対局も行っていますが、国内の普及の為に、小中高大や、将棋部のある企業など、将棋が盛り上がるような場所での開催をどんどん進めて欲しいと願います。
新しい場所での開催を、歓迎したいと思います。


【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/2/joryu_ouza201211100101.html

さて将棋です。
将棋は竜王戦で何度も現れた通常の角換り(ゼロ手損)になります。
棋譜コメントに角換りが進歩していく過程が一手ごとに簡単にまとめられており、とても勉強になります。
角換りは本当に駒組みの選択肢が広く、よく見るような形に見えて、戦端が開かれたときには、前例はなんと昭和50年代に指された2局のみ。
先手が先行しますが、一歩を持った後手加藤女流王座が素早く反撃に出ます。
その反撃を押し返したところで、また先手の攻めが始まります。
攻撃と防御がめまぐるしく展開します。
本多女流三段は手筋の1五歩の突き捨てから、直接的な1二歩ではなく、ゆっくりさす1四歩のたらしを選択しました。
ところが、結果から見るとさすがに悠長すぎたようです。
ここからの加藤王座は強かったです。
5五銀と背水の陣に銀を立たせると、そこから次々と攻め手を繰り出します。
1手の余裕があれば本田女流三段も反撃できるのですが、その余裕を与えません。
自玉に受けが無くなった本田女流三段は、最後のお願い王手を続けますが、加藤女流王座は慎重に読み、頓死筋を回避していきます。
万策尽きた本田女流三段は、106手で無念の投了となりました。

これで、加藤女流王座は女流棋界の最高棋戦である王座位を防衛しました。
ぜひともこの勢いで奨励会を駆け上がり、里見女流四冠に継ぐ奨励会初段、さらには初の二段を、三段を目指してほしいと思います!
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