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第44期霧島酒造杯女流王将戦第2局(里見香奈女流王将VS西山朋佳白玲) [将棋]

西山白玲の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
https://www.igoshogi.net/shogi/Loushou_info/

女流王将戦の賞金額は公開されていません。
竜王戦の優勝賞金と契約金額との比率を計算すると、契約金3億5千万、優勝賞金4400万なので、12.5%です。
女流王将戦より順位の低い倉敷藤花戦も公開されていませんが、倉敷市のHPを見ると開催費用が2444万円とあります。
かなり荒い推測ですが、これに12.5%をかけると約300万です。ですが、これは開催費用で契約金ではありませんので、200万~150万ぐらいでしょうか。
女流王座戦が500万なので、これより序列が3つ低いことを考えると300万~200万の間と推測しますがどうでしょうか。
もし視聴者数が増えれば賞金額がUPするかもしれませんが、そのためにはまずは良い将棋とともに、ストーリー性も重要かなと思います。
将棋界には魅力的なキャラがたくさんいますので。

〔棋譜〕※鉄蹄解説!将棋の定跡さんより
https://www.youtube.com/watch?v=XYUdsIW4FB4

ということで、将棋です。
先手は里見女流王将です。両者とも振り飛車党なので相振り飛車率が高く、本局も先手中飛車対後手向い飛車となりました。
ところが、ここから里見女流王将は手損をいとわずに2筋に戻して玉を左側に囲います。
途中から見れば、まるで対抗形です。
西山白玲の穴熊に対して、里見女流王将は、中央からぐいぐいと動いていきます。
そこからお互いに一歩も引かない激しいたたき合いです。
西山白玲の代名詞といえばこん棒とも評される力戦形における攻めですが、本局は里見女流王将の踏み込みが上回りました。
大駒コンプリートを達成し、あとは後手の攻めを冷静に受け続けて、最後は入玉が止められなくなった西山白玲が投了し、127手まで里見女流王将が逃げ切りました。
久しぶりに、里見女流王将らしい勝ち方だったと思います。

最終第3局は、10月28日(金)に東京将棋会館で行われます!
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【書評】ジョージ・A・アカロフ、ロバート・J・シラー『不道徳な見えざる手』 [書評]

著者は2名ともノーベル経済賞受賞者です。


不道徳な見えざる手

不道徳な見えざる手

  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2017/05/12
  • メディア: 単行本



本書のテーマは”釣り”です。
経済学の教科書では、人々は自分にとって最も良い選択をするものと考えられています。
ところが、実際は「自分にとってもっともよいもの」ではなく「自分が欲しいもの」を選びます。
企業たちは、消費者が「欲しいもの」を選ばせるために、物語豊かな広告戦略を練り、商品を売り続けます。
なかなか興味深い本だと思います。

広告等の”釣り”について、より深く知りたいひとのために!
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第12期加古川清流戦第2局(徳田拳士四段VS齊藤優希奨励会三段) [将棋]

徳田四段の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/seiryu/

徳田四段と齊藤奨励会三段は三段リーグで対戦しています。
徳田四段がプロ入りを決めた70回リーグ戦では徳田四段が勝利していますが、69期では齊藤奨励会三段が勝っています。三段リーグでは4戦して、齊藤三段の3勝1敗と勝ち越しています。その勝ち越した相手が四段昇段後に快進撃を続けているのですが、齊藤三段の胸中は複雑だと思います。
齊藤奨励会三段はリーグ戦で毎回勝ち越しており、むしろ、なぜ昇段できないのか不思議なレベルです。
これが奨励会の厳しさなのでしょう。
さあ齊藤奨励会三段は、奨励会員としての初優勝を近づける白星を挙げることができるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/seiryu/kifu/12/seiryu202210160101.html

ということで、将棋です。
現代将棋の王道ともいえる相掛かりとなりますが、先手齊藤三段は飛車角を中段で大きく使い、まるで横歩取りのような動きを見せます。
徳田四段は角が押し込められ、不利というわけではありませんが、少し息苦しそうです。
そこから齊藤三段は端攻めに出ますが、徳田四段の切り返しが上手かったです。
齊藤三段の飛車の展開を防いでから、じわりと歩を伸ばして桂馬を殺し、奪った桂馬で飛車角両取りをかけて一本取った形です。
結果として飛車角とも桂馬に取られることはありませんでしたが、駒割りとしては香車角交換の後手駒得です。
優勢になった徳田四段に難しい手はいりません。
普通の手で先手玉を追い詰めていき、94手まで徳田四段の快勝譜となりました。

これで2連勝で徳田四段は棋戦初優勝です。齊藤三段は2020年新人王戦に続いての棋戦準優勝となりました。
徳田四段おめでとうございます!

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第2期ヒューリック杯白玲戦第6局(西山朋佳白玲VS里見香奈女流五冠) [将棋]

西山白玲の2勝3敗で迎えた第6局です。

〔中継サイト〕
https://www.shogi.or.jp/match/hakurei/

会場の浅草ビューホテルは、棋戦主催者のヒューリックの子会社が運営しています。
第5局のふふ奈良もヒューリック所有の旅館で、HPをみるととても美しい旅館であると思います。
ヒューリックは都市部を中心とする自社ビルによる不動産賃貸業がメインですが、最近は観光ビジネスや健康・高齢者ビジネスにも力を入れています。
棋戦主催は文化支援事業のひとつですが、観光ビジネスの一環として、棋戦の主催をしてくださっているのかなと思います。
なお、ヒューリックは日本パラバトミントン連盟にも支援をしています。
こうした社会貢献活動が、もっと注目されるようになるといいなと、個人的には思います。

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/kifu/2/hakurei202210150101.html

ということで、将棋です。
いつものように相振り飛車となり、後手里見女流五冠はやや受け身の体制となります。
やや無理攻めを敢行することが多いだけに、どうしても調子の悪さを感じてしまいます。
攻める筋がなくて困ったのか、里見女流五冠は飛車を7筋に転換しますが、ここから西山白玲の指しまわしが見事でした。
歩の合わせで五筋の位を奪還すると、焦らず騒がず、徐々に金銀を盛り上げて完封体制を築きます。
里見女流五冠も必死になって戦機を見出そうとしますが、中央に作られた馬が手厚すぎました。
里見女流五冠は歯を食いしばって指し続けますが、自然な指し手で先手が優勢を拡大し、147手まで王手すら掛けさせない西山白玲の完勝で、これで3勝3敗のタイとなりました。
里見女流五冠は駒がぶつかる前から悪くすることが目立ち、正直、調子が心配です。

タイトルの行方が決まる第7局は、10月21日(金)、東京・将棋会館で行われます!

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第12期加古川清流戦第1局(徳田拳士四段VS齊藤優希奨励会三段) [将棋]

齊藤奨励会三段が、奨励会として初優勝を目指します。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/seiryu/

加古川清流戦は棋士四段、奨励会三段上位、女流2名、アマチュア3名によるトーナメント戦になります。
いままで開催された10回のうち棋士四段が9回と圧倒的で、残り1回はアマチュアの稲葉聡です。
決勝進出を見てもほとんど棋士四段で、四段以外は前述しアマチュアとして初優勝した稲葉聡と、決勝で敗れた石川優太奨励会三段のみです。
石川奨励会三段は、その後、見事にプロ入りを果たしています。
齊藤奨励会三段は奨励会員として2人目の決勝進出者であり、優勝したらもちろん初です。
さあ、齊藤奨励会三段は、加古川清流戦の記録に名前を刻むことができるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/seiryu/kifu/12/seiryu202210150101.html

ということで、将棋です。
先手は徳田四段。角換わり腰掛銀の後手待機戦術から、先手は銀矢倉に組み替える戦型となります。
ここからお互いに攻めあう殴り合いとなりますが、先に桂馬で銀を剥いだ後手がやや有望な局面となります。
もちろん先手も黙っていられないので、手にした桂馬で攻めかかり、銀と交換となったことで駒損は解消されます。
しかし持ち歩の差と6四角がよく効いており、後手優勢です。
さて終盤というところで事件が起きました。
先手の2四飛車に齊藤三段は3三玉と顔面受けをしますが、次の4三角打ちが次の一手問題のような手で、一発で決まってしまいました。
投げ切れなかったのか、何回か思い出王手をして、4二竜と回られたところで投了しました。
齊藤三段としては残念な将棋となりました。徳田四段としては、劣勢な将棋を拾うことろに、勢いを感じます。

第2局は第1局と同じく兵庫県加古川市にある「刀田山 鶴林寺」で、明日16日(日)の10時から行われます!
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【公募情報】大辞泉が選ぶ新語大賞2022(単語・11/13〆) [公募情報]

新しい言葉を大募集です。

〔主催者HP〕
https://daijisen.jp/shingo/

日々、新しい言葉が生まれて、死んでいきます。
大辞泉は未収録の新語を広く募集しています。
デジタル版の辞典に収録されるだけではなく、goo辞書、コトバンク、ジャパンナレッジでも掲載されるので、採用されたら世間に広がることになります。
また、新語大賞に選ばれるとアマゾンギフト券1万円がプレゼントされます。
昨年の投稿例を見ると、ネット用語が選ばれている感じもします。
いまやネットは独特の文化を形成しているなと感じます。
応募締切は令和4年11月13日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:言葉
テーマ :新語
新語大賞:アマゾンギフト券1万円分
応募締切:令和4年11月13日
応募方法:主催者HP、ツイッター
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棋士編入試験第3局(狩山幹生四段VS里見香奈女流五冠) [将棋]

里見女流五冠の0勝2敗で迎えた第3局です。

〔日本将棋連盟HP〕
https://www.shogi.or.jp/news/2022/08/post_2134.html

里見女流五冠の妹は川又咲紀女流初段で、非常に仲が良いことで知られています。
abemaTV女流トーナメントでは同じチームを組み、また公式戦で対局したときは里見香が妹に胸を貸すかのように、振り飛車等の妹相手に居飛車を採用して、対抗系に導いています。
その川又女流初段が、里見女流五冠に相談されたときのエピソードを明かしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c7919f8ee1b437bf32ee68aace0992573d9bcb72
姉としては、おそらく、結論はでていて、妹に背中を押してもらいたかったのだと思います。その気持ちに答えるように「それならやった方がいいのかな」と伝えたそうです。
大阪で二人暮らしをして、奨励会時代の辛い思い(実際に体調不良で休場に追い込まれた)を知っているだけに、妹の言葉がなにより励みになったのかなと思います。
第3局の相手は狩山四段です。その結果はどうなったでしょうか!

〔棋譜※徹底解説!将棋の定跡さんより〕
https://www.youtube.com/watch?v=wpN-PnAv_ZU

ということで、将棋です。
後手里見女流五冠はいつもの通りゴキゲン中飛車です。
先手が4六銀と出た瞬間に5六歩と付き、5五歩と蓋をされると7六飛車と玉頭の歩をかっさらいます。
カド番ですが、いつもの通りに、積極性を維持しています。
ここからは不安定な後手飛車をめぐる争いです。
途中で里見女流五冠が捌けそうな局面もありましたが、受け棋風の狩山四段が粘り強く抑え、里見女流五冠が端攻めに本局の命運を託したところで先手優勢になったようです。
優勢になってからの狩山四段は緩みませんでした。
攻めが完全に筋に入り、里見女流五冠の粘りを許さず一気に突き放します。
そのまま103手まで狩山四段が攻め勝ち、里見女流五冠は3連敗で棋士編入試験は不合格となりました。
とても残念です。

棋士編入試験は敗れましたが、里見女流五冠には女流タイトル戦が待っています。
また、次なる対局に向けて頑張ってほしいと思います!
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最近の日常【令和4年10月中旬】 [日常]

〔ロシアは戦術核を使うのか?〕
個人的にはプーチンの状態次第だと思っている。
プーチンがウクライナの4州併合宣言したのは悪手だと思っている。併合宣言してしまったために、プーチン側としたらウクライナとの妥協ができなくなくなっている。
この4州併合は、核使用に向かっての脅しだと思っている。
プーチンは以前から祖国防衛のためには核の使用は許されると発言している。
4州は併合した以上はロシア国内であり、ここにウクライナが攻め込んできたら防衛戦争となるので核の使用が容認される。
もうめちゃくちゃな理論ですが、敗勢濃厚のなか、「特別軍事作戦」の成果を守るために核で脅迫する選択をしたのではないかと。
しかし、目論見は外れて、ウクライナの進軍は続いている。正直、ロシアが核カードを使うタイミングは逸していると思う。
使うとしたら、クリミア半島にウクライナが進軍したときか。
プーチンは度々、警告を発している。そのため、立場的に、核を発射する決断をせざるを得なくなることを恐れています。
けど、軍部がプーチンの決断を実行するかどうか。核使用を軍部が止められるかどうか。これにかかっていると自分は思っている。
アメリカはロシアに警告している。これはプーチンというよりロシア軍に対するメッセージではないかと。
ロシアが負け続ければ、プーチンの求心力は落ちて、軍部が核使用を止める可能性が高くなる……つまり、リスクは減ると考えている。
中途半端な状態が一番危険だと思っている。
もしロシアが核を使ったら、世界は別のステージに入ってしまう。
日本は核使用にどれだけ備えているのだろうか。
いろいろと協議をしているようなので、まさか”遺憾砲”だけではないと、思いたいが。

〔未来を語る政治家の話〕
市議会議員だが、少し応援しているひとはいる。
政党というか会派はあちこちいって、一定してない。
よく駅前で活動報告を配っていてよく目にするということもあるけど、活動報告に未来に向けての話が多いことが気に入っています。
まあ、全てに賛成するわけでもないし、市議会とは関係ない話もたくさんあるのだが(むしろ、その方が多い)、やはり市議会委員とはいえ政治家なので、未来について語って欲しいと思っている。
もちろん議員さんは専門家じゃないので、科学的内容に間違いも散見される。けど、未来に向けての夢を語りたいという姿勢が大事なのではないかと。
しょーもない揚げ足取りや、足の引っ張り合いは興味がないので。
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【公募情報】第3回やおきんうまい棒川柳(川柳・11/30〆) [公募情報]

うまい棒のやおきんが、川柳を募集しています。

〔主催者HP〕
http://www.yaokin.com/senryu2022.html

駄菓子というと、だれもが思い浮かべるうまい棒。
最近は30本パックで販売されていたりします。
テーマはもちろん「うまい棒」ですが、うまい棒が出なくてもОKです。
第2回最優秀作品は「遠足に 引率6年 皆勤賞」です。
遠足=おかし=うまい棒という遠回しの発想ですが、これでも大丈夫なので、かなり幅は広いです。
応募締切は令和4年11月30日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:川柳
テーマ :うまい棒
大  賞:道後温泉2泊3日
応募締切:令和4年11月30日
応募方法:主催者HP、郵送
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第3期ヒューリック杯白玲戦展望【開幕前】 [将棋]

10月12日(水)にD級から開幕です。

[A級]
https://www.shogi.or.jp/match/hakurei/3/a.html
白玲戦の決着前ですが、西山・里見のいずれかが有力です。ただし、以前ほどの絶対的ではないため、伊藤沙恵女流名人、加藤桃子女流三段にもワンチャンスがあるかもしれません。
残留争いで注目は大ベテランの中井広恵女流六段です。53歳と羽生世代よりひとつ上でA級でキープは、まさにレジェンドだと思います。

[B級]
https://www.shogi.or.jp/match/hakurei/3/b.html
若手から中堅まで揃ったクラスです。
レーティング的には前期A級から陥落した鈴木環那女流三段と香川愛生女流四段が抜けています。普通に考えれば大本命です。
次点が石本さくら女流二段と塚田恵梨花女流初段です。現実的にはこのあたりまででしょうか。
昇級2名降級3名の厳しいクラス。55歳の山田久美女流四段の踏ん張りに注目したいです。

[C級]
https://www.shogi.or.jp/match/hakurei/3/c.html
C級から20名の大所帯です。
清水市代女流七段、室谷由紀女流三段、中澤沙耶女流二段、山口恵梨子女流二段、本田小百合女流三段が昇級争いの中心で、5名ともB級に入っても中位にクラスされる実力者です。
対戦相手と順位から室谷女流三段を本命、清水女流七段を対抗としますが、混戦となりそうです。

[D級]
https://www.shogi.or.jp/match/hakurei/3/d.html
32人もいるので予想は困難です。
普通に考えれば矢内理絵子女流五段、町みゆ女流初段、大島綾華女流初段あたりが有力候補かなあとは思います。
デビューしたばかりの女流棋士だと、佐々木海法女流1級に期待したいです。
キッズモデル経験者の鎌田美礼女流2級はいろいろと注目されてしまうと思いますが、先輩相手に堂々とした将棋を指して欲しいと思います。
abemaTVの聞き手として最近出演頻度の高い脇田菜々子女流初段ですが、降級点がついています。
1つめの降級点は消えないので、ぜひとも降級点を増やさないように頑張ってほしいです。
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