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第35期竜王戦第2局(藤井聡太竜王VS広瀬章人八段) [将棋]

広瀬八段の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/ryuou/

将棋界において、竜王戦と名人戦は別格のタイトルとされています。
永世称号も竜王戦については、連続5期か通算7期と他のタイトル戦と比べて厳しめになっています。
なお、名人戦は通算5期と緩めですが、これはそもそも名人戦に登場するまで最低でも5年かかるという点と、5期以上にすると過去の歴代名人との整合性が問われるからかもしれません。
しかし、タイトル戦が増えたいまの時代ですから、個人的には名人戦も通算7期に変更して竜王戦と合わせても問題ないように思います。
なお、永世竜王の資格保持者は、渡辺明と羽生善治の2名だけです。永世名人は過去33年で谷川浩司、森内俊之、羽生善治の3名誕生しています。
藤井竜王が永世竜王の資格を取るには、最低でもあと4回防衛する必要があります。
さあ、藤井竜王は、防衛に向けての白星をあげることができたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/35/ryuou202210210101.html

ということで、将棋です。
本局もこれでもかとばかりに角換わり。
ですが、後手広瀬八段は3三金型という秘策を用意していました。
何年か前に指されていた形ですが、いつの間にかに見なくなりました。3三金は上部に厚いですが、桂馬に狙われやすいという弱点があります。
しかし、明確に咎めるのも難しい。
というのが当時の感触だったかと記憶しています。
藤井竜王は想定外だったのか、序盤から時間を使います。対する広瀬八段はときおり少考を挟みますが、初めての長考は54手目。ここから激しい攻め合いになったところで1日目が終了です。
後手番で局面互角ですから、広瀬八段としては狙い通りの展開かと思います。
しかし、二日目からの藤井竜王は強かったです。
ややひねった封じ手も想定済みだったようで少考で局面を進め、広瀬八段の4六歩は本筋の手ですがやや温いと見たのか一気に竜王がスパークします。
歩で後手陣を崩すとグイグイ攻め立てます。
局面の均衡が崩れ始めたと思ったら、寄せまで一瞬でした。
まるで魔法を見ているかのように105手まで藤井竜王が後手玉を寄せ切り、これで1勝1敗のタイとなりました。本当に強いです。
広瀬八段としたら、作戦が当たっていただけに痛い敗戦だったと思います。


竜王戦第3局は、10月28、29日(金・土)に静岡県富士宮市野中「割烹旅館 たちばな」で行われます!
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