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第9期叡王戦挑戦者決定戦(永瀬拓矢九段VS伊藤匠七段) [将棋]

研究量豊富な両者の戦いです。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/eiou/

いま将棋界で研究量が豊富なので、藤井聡太八冠、永瀬拓矢九段、伊藤匠七段の3人だそうです。
最先端の研究、特に角換りは暗記勝負の部分があります。さらに後手番になると条件は厳しくなり、伊藤匠七段がインタビューで「諦めている棋士も多い」と発言していることから、角換り後手番を受けるのはかなりリスクがある選択なのかもしれません。
それでも、伊藤七段は藤井八冠の角換わりを堂々と受け、なかなか結果は伴わないものの、中盤まで互角に戦っているところに研究量の豊富さを感じます
研究勝負は三十代に入ると段々と厳しくなってくると言われます。記憶力の減退もそうですが、多事多忙になり、研究に割ける時間が減少することが避けられないからだと言われています。
永瀬九段は31歳になりました。そろそろ曲がり角になってもおかしくない年齢です。
さあ永瀬九段はこのチャンスを生かし、藤井叡王への挑戦権を獲得することはできたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/eiou/kifu/9/eiou202403190101.html

ということで、将棋です。
先手は永瀬九段で、角換わりとなりました。
4八金型の同型は後手苦しいとの認識なのか、伊藤七段は5二金から右玉へと進みます。対する永瀬九段も5八金から雁木に組み替えます。
駒組が終わってみると、角換わり雁木対右玉です。
まずは桂馬交換の小競り合いから戦いが始まりますが、後手が飛車先の歩を切ってきたところの8五桂馬が本にもでてくる手筋。
本だと飛車を捕獲して先手悪くないと言われていますが、評価値的には駒得の後手悪くありません。
永瀬九段は2一飛車打ちと左右挟撃の構えを見せます。ここまで消費時間11分ですが、伊藤七段に2二角と打たれて飛車を封じ込められたところで初めての長考に入ります。
永瀬九段は2五桂馬と打ちますが、飛車角交換のあとでじっくりと歩を伸ばされ、桂馬を取り切られてしまっては苦しいです。
永瀬九段の考慮時間が目立ち、3時間の棋戦で、持ち時間1時間20分以上リードしていたのが溶けていきます。
永瀬九段は入玉を目指しますが、伊藤七段は入玉を妨害して遅らせつつ先手の大駒を削ります。
点数勝負でも勝ち目がないと判断した永瀬九段は142手目を見て投了。
これで伊藤七段の叡王初挑戦が決まりました。

藤井聡太叡王と伊藤匠七段による五番勝負は、4月7日(日)に愛知県名古屋市「か茂免」で開幕します!
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