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日本将棋連盟が日本女子プロ将棋協会(LPSA)に実質的な絶縁状を突きつけた件について [将棋]

少し前の話題です。日本将棋連盟がついにLPSAに愛想を尽かしたようです。

【日本将棋連盟:日本女子プロ将棋協会(LPSAへの対応について)】
http://www.shogi.or.jp/topics/2013/10/post-841.html
 
【日本女子プロ将棋協会:ファンの皆様ならびに将棋ご関係の皆様へ】
http://joshi-shogi.com/lpsa/news/oshirase20131007.html
 
 
 ことの発端は、LPSAが独自に認定した女流棋士を、日本将棋連盟及び棋戦スポンサーに、日本将棋連盟が認定している女流棋士と同等の扱いをするように求めたことです。そして、LPSAの意見が両者に聞き入れられないとみると、LPSAは対局拒否という強硬手段に出て、さらには棋戦スポンサーを非難する声明文を発表しました。棋戦スポンサーは「プロ棋士認定基準については、日本将棋連盟と話し合ってください」という常識的な返事をしたのにもかかわらずです。
 一旦はLPSAが非を認めて、棋戦スポンサーに一部謝罪をしましたが、その謝罪の口の根も乾かぬうちに、日本将棋連盟と棋戦スポンサーを非難するLPSA代表のインタビュー記事が週刊誌に掲載されました。
 これをもって、日本将棋連盟はLPSAとの交渉を完全に打ち切りました。

 お互いの声明文を読む限り、最後までLPSA側は大きな勘違いをしているように思います。
 日本将棋連盟が最も問題視しているのが、スポンサーに対するありえない非礼をLPSA側が働いたことです。対局ボイコット事件の直後に、青野照市九段が月刊誌将棋世界で女流棋戦の創設や復活させるまでの苦労話を書いていました。数年越しの粘り強い交渉や、関係棋士がスクラムを組んで努力して、ようやく棋戦の開催にこぎつけました。
 そうした経緯を踏まえた上で、青野九段は怒りを押し殺した筆調で「作るのは大変だが、壊すのは簡単だ。分かっているのか」でコラムをまとめていました。多くの将棋関係者が、同じ思いを胸にしていると思います。
 
 問題の根幹に戻りますが、そもそもLPSAが独自に認定したプロを日本将棋連盟に同格として認めてもらうのが無理筋だと思います。いまある棋戦は、日本将棋連盟が長年信頼関係を培ってきたスポンサーが主催する棋戦です。LPSAが独自に開拓したわけではありません。それにもかかわらず、LPSA所属棋士が出場して当然という姿勢が理解できません。

 個人的な思いを書くと、せっかくの別団体なのだから、LPSAは独自路線を走るべきだと思います。日本将棋連盟との棲み分けを目指すべきだと思います。同じ棋戦を戦うだけでは、別団体を設立した意味があまりないと思います。
 
 LPSAについてですが、まずはスポンサーへの態度を改めるとともに、女性オンリーの団体だからこそできる活動をどんどん進めて欲しいと思います。LPSAは小所帯です。機動的に動けるチャンスです。
 もう両者は完全に泥仕合ですが、最後は少しでも建設的な別れかたをして欲しいと思います。
 お互いが同じ道を歩む必要性はないのですから。
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