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【書評】門田隆将『奇跡の歌』 [書評]

ペギー葉山の代表曲、『南国土佐を後にして』にまつわる秘話を掘り起こします。


奇跡の歌:戦争と望郷とペギー葉山

奇跡の歌:戦争と望郷とペギー葉山

  • 作者: 門田 隆将
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2017/07/24
  • メディア: 単行本



『南国土佐を後にして』は鯨部隊と呼ばれた高知県出身の中隊で自然発生的に生まれた歌です。
歌う人によって歌詞も違えば音程も違う。
戦後、作曲家が採譜し、歌詞を整え、そしてペギー葉山が歌うことで大ヒットしました。
本の前半は、鯨部隊で飼われていた豹の物語です。
中国人民から頼まれ豹退治に出かけたところ、生まれたての小豹を保護します。
部隊はこの豹をかわいがり、豹も兵士になつきます。放し飼いにされていたというから驚きです。
部隊が戦地に移動することになり飼えなくなり、上野動物園に引き取られることになりますが、戦局の悪化で毒殺処分となります。
とても悲しい話です。
後半はペギー葉山が中心です。
イメージに合わないとあれだけ嫌がっていたのに、歌うと大ヒットとなり、いまや代表曲となりました。
戦後は遠くになりにけりです。

戦後の大ヒット曲の秘話を知りたいひとのために!
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【公募情報】第63回飛ぶ教室 原稿募集(児童文学・5/10〆) [公募情報]

「飛ぶ教室」は光村図書が年4回発行する児童文学雑誌です。

〔主催者HP〕
https://www.mitsumura-tosho.co.jp/shohin/tobu/boshu.html

光村図書はあまり知られていませんが、教育関係の書籍を発行している出版社です。
戦後間もない昭和24年設立です。教科書中心だからか出版不況のなか2021年も売上高144億、純利益20億となかなかの利益率で黒字を達成しています。
「飛ぶ教室」はそのような光村図書が発行する児童文学雑誌です。
応募に際して資格制限はなく、原稿用紙20枚以内と挑戦しやすい内容だと思います。
応募締切は令和5年5月10日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:児童文学
テーマ :特になし
採  用:第74号(7/25発行)に掲載、規定の印税
制限枚数:原稿用紙20枚(童話は10枚)
応募締切:令和5年5月10日
応募方法:郵送
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最近の日常【令和4年2月中旬】 [日常]

〔外構工事をしようと思った話〕
自宅には車が2台があるが、ミニバンは縦、軽自動車は横に留めている。
玄関前の花壇をつぶせば軽自動車も縦に並べられて、しかも自転車を置くスペースに余裕ができる。
ということで、この家を建ててくれた会社に連絡して、見積もりを依頼した。
ついでにいろいろ頼む。
内容は「花壇をコンクリート叩きにする(鉄筋入り)」「立ち上がり水道栓を地面下に」「ポスト位置の変更」「壊れているインターフォンの交換」「電子錠2個追加」とまあ盛りだくさん。
さてさて、合計金額はいくらになるのやら。

〔外構工事の見積もりがきた話〕
工事の値段だが、鍵つきで30万前後と予想していた。
それで出てきた見積もりは、鍵抜きで25万円。
明細を検討すればあれこれあるかもしれませんが、トータルでこの額なら悪くない。
工事業者が自宅を建ててくれたメーカーという安心感もあり、その場で即決して依頼する。
さてさて、完成したらどうなることやら。
その後、電子錠の見積もりが来る。昔は1本3万円だったのが、いまはタイプが少し変わって、1本8千円強と大幅にプライスダウン。
ありがたや。
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【映画】カメラを止めるな! [映画評]

インディーズながら受賞作多数の傑作コメディです!





前半はワンシーン約37分のゾンビ映画。
廃墟でゾンビ映画を撮影する予定が、本物のゾンビが現れます。その危機的状況なのに、監督は「カメラは止めるな」と叫び、ゾンビを俳優たちにぶちこんでは「アクション!」とハイテンションで叫びます。安物らしく、ちょこちょこ変なシーンが挟まっています。
後半はそのワンシーン映画を作るドキュメンタリになっています。
宣伝では「カメラを止めるな」ばかり強調されていたので、てっきり長回しが売りの、マニア向け映画だと思っていました。
しかし、後半のドキュメンタリになると抜群に面白いです。
癖のある俳優陣たち。現場で発生する様々なトラブル。しかし、生中継なのでカメラは止められない。
差し入れのお酒を飲んでしまい、酔っぱらう撮影役。トラブルにより強引に演技を引き延ばさざるえなくなる3人組。演技にのめりこみ暴走する俳優。持病で撮影中におなかを下す録音役。倒れて動けなくなるカメラマン。
「変なシーンの裏側にこんなことがあったのか」と後半で明かされる仕組みです。
放送事故ギリギリをなんとか切り抜けて作品は完走します。
たぶん、撮影現場あるあるなのでしょう。
製作費250~300万が、興行収入31億円の大ヒットになりました。
wikiにある町山智浩の「三谷幸喜を真似したら三谷幸喜よりも面白くなってしまった事故のような映画」という評がしっくりきます。

インディーズの傑作エンタメを楽しみたいひとのために!
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第2回ABEMA師弟トーナメント決勝(チーム木村VSチーム深浦) [将棋]

有力候補が勝ち上がってきました。

〔番組HP〕
https://abema.tv/video/title/288-35

師弟トーナメントですが、基本的には若い弟子の方が強いです。
つまり弟子が白星を稼ぎつつ、いかに師匠が奮闘するのかが勝負です。
師匠同士の対決が勝敗を分けるといっても過言ではありません。
そういう意味で、チーム木村は師匠がバリバリの第一線という強みがあります。チーム深浦も今期こそ深浦九段は不調ですが、弟子の佐々木大地七段はフィッシャー経験豊富という強みがあります。
両者とも持ち味のあるいいチームだと思います。
トーナメント開催時の事前予想ですが、自分は○チーム木村としていました(◎はチーム杉本、△はチーム畠山)。
さあ、決勝の結果はどうなったでしょうか!

 <チーム深浦>       <チーム木村>
 先:深浦九段   ● ― ○ 高野六段
   佐々木大七段 ● ― ○ 木村九段:先
 先:深浦九段   ● ― ○ 高野六段

となり、チーム木村が3連勝で初優勝を決めました。
3局とも形勢の針が揺れ動く激戦でしたが、第2局が大きかったと思います。
序盤の隙を突いた佐々木七段の攻めが決まったかと思いましたが、ギリギリで踏みとどまり、反撃に移ってからは6二歩の叩きと、取れる桂馬をあえてとらない龍成で一気に木村九段が決めました。
フィッシャー適性の高い木村九段の真骨頂が見られた一局だと思います。

チーム木村、おめでとうございます!
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【映画】ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション [映画評]

ミッションインポッシブルの5作目です。


ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション [Blu-ray]

ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: パラマウント
  • 発売日: 2016/06/03
  • メディア: Blu-ray



もちろん主演はトム・クルーズ。
イーサンハントは謎のシンジケートを追い求め、それ死者扱いとなっている各国のスパイを集めた組織であると知る。
その組織にいる謎の美女が、イーサンを救ったり逆に罠にはめたりするのですが、最後になって謎の組織の正体がすべて明かされ、主犯は逮捕され大団円で幕を閉じます。
ストーリーはともかく、アクションシーン満載です。
いきなり飛行機にしがみつくトム・クルーズから始まり、敵のアジトからの脱出、ウィーンのオペラ劇場では宙刷りの架台での格闘、モロッコでの激しいカーチェイス、水中で息を止めながらの工作活動、変装による英国首相の拉致、そして最後の戦いと、まさにハリウッド娯楽映画だと思います。
かなり露骨に仕掛けられたタイムリミット、最後に伏線を綺麗に回収する構成も安心感があります。
素直に楽しめる、大満足の映画です。

アクション映画好きなひとのために!
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創作状況【2月上旬】 [ぼくの公募状況]

子供のころに見た映画を見たくなる病気にかかってます

【第185回のメュー】
◆川柳公募の楽しみ
◆小説でもどうぞ!に挑戦中(第16回)
◆おまけのもう1作
◆さらにおまけのもう1作
◆公募情報数点
 初めて川柳公募を取り上げます。テクニックはキャラの名前の付け方と、ダジャレの小技です。
 次回発行は2月5日です。メルマガは無料なので、ドンドン登録してください!
https://www.arasuji.com/mailmagazine/saitomagazine/


【ショートショートガーデン】
これも「第19回小説でもどうぞ!」のボツネタです。若い世代には意味不明かと思いますが(汗)

〔闇鍋に厳禁〕
https://short-short.garden/S-uCTumU


【小説でもどうぞ】
W選考委員版のテーマ「老い」を2作投稿する。
今回は難しかった。設定しか思いつかずに、見切り発車したら着地が決まらずに悪戦苦闘です。強引に最後まで書いて、イメージを膨らまして、何度も書き直しました。
これはちょっと、いかんですなあ。ダメな理由を考えるのも大事かもしれない。
2月のテーマ「もの食う話」のボツが3つに増える。みんなショートショートガーデン用です。
いまのところ、完成したのは1つは作品。


【yomeba!】
受賞作と次回のテーマが発表されました。
次回は「家電」ですか。
おいおい考えます。


【星新一賞】
第5回受賞作の続きです。
・優秀賞 『Q.E.D.の後で』小竹田夏
数学の命題を、ボルタリングを通して回答するという異色の設定が目を引く作品です。
ある選手が、あらゆる数学の命題を解くルートを発見し……つまり、それは数学の死である、というストーリーです。
かなり無茶な設定ですが、スポーツと数学という相反する要素を合体させる、その発想が素晴らしいです。ストーリー的にはもう少しテーマを絞りこんだほうがいいかなとも思いますが、主人公がボルタリングに挑戦するシーンなど、とても楽しめました。
ただ、ラスト数行は余計かな。この辺りは好き好きかもしれませんが。


【坊っちゃん文学賞】
発表は2月21日なので、もうすぐですね。


【NIIKEI文学賞】
締め切りは5月31日。とりあえずメモ的に。


【超ショートショート】
発表は3月初旬です。結果待ちです。


【その他モロモロ】
・おーいお茶新俳句はツバメ3句で応募しようかな。2月末締切。
・オタク川柳の投票が開始されました。自分は選ばれず、残念。
・SIer川柳の発表は「JARSIA」16号誌上(2023年2月発行予定)とのこと。
・第9回朝礼川柳は落選しました。後日、TOP100の発表もあるそうです。
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第72期ALSOK王将戦第4局(藤井聡太王将VS羽生善治九段) [将棋]

藤井王将の2勝1敗で迎えた第4局です。

〔中継サイト〕
https://mainichi.jp/oshosen2023

将棋界には、弟子がタイトルを取ると師匠が和服等の大きなプレゼントをする風習があります。
藤井王将の師匠は杉本昌隆八段ですが、あまりに勝ちすぎるので何を贈っていいのか困っているとの記事がありました。
この問いに答えらるのは、羽生善治の師匠である二上達也九段ぐらいかと思いますが、残念なことに故人です。
現役第2位のタイトル数を誇る渡辺明名人の師匠は石田和雄九段ですが、将棋道場を経営しているので、タイトルを取るたびに記念大会を開催しています。
弟子へのプレゼントとは違いますが、ファンに向けてのよい贈り物だと思います。
藤井王将はこれからどんどんタイトル数を伸ばしていくと思いますが、杉本昌隆八段はどのような贈り物を続けていくのか、ちょっと興味があります。
いつか記事として紹介されたらいいなと思います。

〔棋譜〕
https://mainichi.jp/oshosen2023/230209.html

ということで、将棋です。
先手番は羽生九段で、作戦は王道の角換わりとなりました。
研究量がものをいう戦型なうえに藤井王将が最も得意とするのが角換わりです。その戦型で32歳も若い藤井王将相手にぶつかっていくところに、羽生九段の充実ぶりが伺われます。
先手の玉形が少し変わっていますが、後手から先攻させ、後手の攻め駒を責める展開は類型があります。羽生九段の研究かと思います。
評価値的には後手少し有利ですが、羽生九段はその先に鉱脈を見付けているのかもしれません。羽生九段が攻めを繋げるために桂馬を成り捨てたところで藤井王将が長考に入り、そのまま封じ手となりました。
1日目終了時点で、藤井王将の消費時間が5時間15分であるのに対して、羽生九段の消費時間は2時間7分です。
封じ手ですが、同玉か同銀かです。
同玉は自然ですが、先手から一方的に攻められます。同銀はと金で金を取られますが、攻め合いで勝ちを目指す手です。
控室の予想は同銀ですが、藤井王将の答えは同玉でした。
しかし、この手を境に、形勢は先手に振れていきます。羽生九段の3一角打ちに一時間を超える長考をしているので、おそらく藤井王将に誤算があったのだと思います。
藤井王将の苦しい受けに、持ち時間を残している羽生九段は慎重に時間を使います。
藤井王将の勝負手に動じることなく、羽生九段は107手までほぼ一方的に攻めての快勝となりました。

これで王将戦は2勝2敗のタイとなりました。
第5局は、2月25日(土)、26日(日)に島根県太田市「さんべ荘」で行われます!
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【公募情報】第15回旅の日川柳(川柳・3/15〆) [公募情報]

大賞は賞金+休暇村ペア宿泊券です。

〔主催者HP〕
https://tabipen.jp/news/76543/

募集テーマはもちろん旅です。
主催者の「日本旅のペンクラブ」は昭和37年設立の老舗団体で、現在は会員133名とのことです。
意外と小所帯ですが、故永六輔も在籍していたそうです。
前回の入賞作を見ると、時事ネタもあれば、あるあるネタもあり、かつ人情味溢れる川柳もあります。宇宙ネタまであります。
ひとことでいえば、バラエティに富んでいます。
なので、自分がいいと思った川柳を応募するのが、受賞の近道かもしれません。
応募締切は令和5年3月15日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:川柳
テーマ :旅
大  賞:賞金3万円+お住まいに近い休暇村ペア宿泊券+産直品
応募締切:令和5年3月15日
応募方法:はがき、メール
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【書評】髙橋洋一『99%の日本人がわかっていない国債の真実』 [書評]

国債についての誤解をとくための本です。


99%の日本人がわかっていない国債の真実 ―――国債から見えてくる日本経済「本当の実力」

99%の日本人がわかっていない国債の真実 ―――国債から見えてくる日本経済「本当の実力」

  • 作者: 高橋洋一
  • 出版社/メーカー: あさ出版
  • 発売日: 2017/07/21
  • メディア: Kindle版



国債は国の借金です。
ですが、個人の借金と同一すべきではなく、企業の借金と捉えるのがより正確だと説きます。
マクロ経済的には、国が支出を増やすと経済が上向きます。
支出を増やすにしても増税だと景気を冷やすので、国債の出番というわけです。
国の財政は、資産と負債のバランスで捉える必要がありますが、実は日本政府の資産と負債がほぼイコールで、財政は健全だそうです。
著者はこのバランスシートを官僚時代に作成した本人なので、詳しいのも納得です。
国債について学べる良著だと思います。

マクロな観点から国債を考えたいひとのために!
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