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第77期名人戦第3局(佐藤天彦名人VS豊島将之二冠) [将棋]

豊島二冠の2勝で迎えた第3局です。

【中継サイト】
http://www.meijinsen.jp/

永世名人の資格要件は通算5期です。これは一番厳しい永世王将の通算10期の半分で、永世称号としてはもっとも緩い要件です。
歴史が長いこともありますが、永世制度が制定された1949年以降、6名もの達成者がいます。一番厳しい永世王将はわずか2名です。
もっとも昔は名人戦しかタイトルがなく、タイトルが多数ある現代と簡単に比べることはできません。また、名人戦の挑戦者になるにはA級まで上り詰める必要があり、最低でも5年かかります。
結果として、一番緩い規定でありながら、羽生善治の同世代という不運もあった森内九段を除いて時代の覇者ともいえる棋士が並んでいます。
次に永世名人の近い位置にいる棋士は、名人戦3連覇中の佐藤天彦名人です。防衛を続ければあと2年で達成可能です。
佐藤天名人は名人以外のタイトルがありません。時代を代表する棋士として他のタイトルも獲得し、ぜひとも大名人の系譜に名を連ねて欲しいと思います。

【棋譜】
https://6shogi.com/77meijinsen3/

ということで、将棋です。
戦型は第1局に次いで角換わりとなりました。
よく見る構えに対し、後手は先手が仕掛けてくる4筋にあらかじめ飛車を回ります。一瞬は玉の下に飛車がいる奇妙な形ですが、なんとなく見慣れてきました。
後手は右玉に組みなおし、金も三段目に上げてバランス重視ですが、横腹は涼しいです。先手はしっかり囲いますが、評価値的には後手やや有利が続きます。
ただ、後手は薄いだけに一手でも間違えたら崩壊しかねません。
二日目から激しい戦いになりますが、戦ってはお互いに傷を消す渋い展開です。
受け勝負となれば、佐藤天名人の得意分野です。押したり引いたりしながら、徐々に佐藤天名人ペースになっていきます。
評価値は激しく上下しますが、ついに115手目に先手側がプラスとなり、130手目には1000を超えます。
ところがその直後にドラマが待っていました。
時間がないなか、佐藤天名人は桂馬を跳ねて後手玉を追い詰めますが、詰めろではなく、逆に豊島二冠に必死をかけられて急転直下の逆転です。
桂馬跳ねではなく角で金を拾っておけば、先手が勝っていたようです。何かの錯覚があったのかもしれません。

これで豊島将之二冠が3連勝となり、初の名人まであと1勝となりました。第4局は5月16、17日(木、金)に、福岡県飯塚市「麻生大浦荘」で行われます!
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