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【書評】パット・シップマン『ヒトとイヌがネアンデルタール人を絶滅させた』 [書評]

最新の研究結果を踏まえてネアンデルタール人絶滅の原因を探ります。


ヒトとイヌがネアンデルタール人を絶滅させた

ヒトとイヌがネアンデルタール人を絶滅させた

  • 作者: パット シップマン
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2015/11/27
  • メディア: 単行本



著者の結論から書くと、イヌという相棒を得て優秀なハンターとなった現生人類が、ライバルであるネアンデルタール人を圧倒した、ということです。
当時のヨーロッパでは多くの動物が生息していました。
現生人類は追跡型のハンターで、投げやりなどの武器を持っていました。ネアンデルタール人は現生人類より大型で力も強く、突き刺すやりなどの接近戦で獲物を倒していました。
体が大きいのは良いことだけではありません。
基礎代謝が大きいためより多くの食物をとる必要があります。
また寒冷化とともに、ネアンデルタール人が得意とする待ち伏せに有効な森林が減っていきました。
気候変動により追い詰められていたネアンデルタール人でしたが、現生人類の進出が最後のひと押しをした。
だいたいそういう解説です。
途中で年代測定の話がでてきますが、過去の炭素測定法には問題があり、最新の技術を使うとどんどん年代が古いほうに書き換えられていることに驚きました。

ネアンデルタール人絶滅のなぞを知りたいひとのために!
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