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【映画】ゴットファーザー [映画評]

マフィアの若きボスの半生記ですが、アカデミー賞だけでなくオールタイムベストにも選ばれる名作です。


ゴッドファーザー PART I (デジタル・リストア版) [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: パラマウント
  • 発売日: 2019/04/24
  • メディア: Blu-ray



主人公はアルパチーノ演じるマイケル。
彼の父はゴッドファーザーと呼ばれるマフィアのボスですが、彼自身は軍人として戦闘に従事し、英雄として帰還しています。
しかし、マフィア間の抗争で父が重傷を負うことで裏社会に足を踏み入れ、跡を継ぐべき兄が殺害されたことで彼が後継者となります。
映画の冒頭では好青年だった主人公が、マフィアの世界にどっぷりはまるとともに、義理兄を容赦なく殺害し、しかもそのことを妻に平気でうそをつく人物になっていきます。
というのがざっくりストーリーです。
アカデミー賞11部門ノミネート4部門受賞、ゴールデングローブ賞4部門受賞、ニューヨーク映画批評家協会賞、全米監督協会賞、全米脚本組合賞、グラミー賞などまさに主要賞総なめです。
テーマとしてはマフィア世界におけるファミリー内の愛や家族関係などですが、素直な感想をかけばマニア向け、専門家向けの映画かな、という気がします。
3時間近くの長い映画ですが、登場人物が多く、しかもほとんどがマフィアで属性が同じであるため、日本人的には見分けがつきにくいです。
しかもライバルとなるファミリーは主人公のグループ以外に4つ(合計5つ)もあり、wikiで事前情報をチェックしないとなかなかついていけません。
物語としてはマイケルの半生記であるため、伏線があって結末があってという感じではなく、映画好きの監督が見たい映画を作ったという感じがします。
繰り返し見ることで、良さが分かる系統かなとも思います。
本作は製作費6百万ドルに対して、興行収入2億45百万ドルというメガヒットになりました。それにしても1972年という時代的背景もあるにしても6百万ドルで完成したのは驚きです。

歴史に残る大作を確認したいひとのために!
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【書評】大森望編『ベストSF2020』 [書評]

創元SF文庫で続いた年刊SFアンソロジーが、竹書房で復活です。


べストSF2020 (竹書房文庫)

べストSF2020 (竹書房文庫)

  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2020/07/30
  • メディア: 文庫



大森望が「2019年のベストを選ぶ」というコンセプトで集めた11編です。
かなり多様ですが、個人的にはベテラン草上仁『トビンメの木陰』がベストです。
ショートショートに分類される分量になるかと思いますが、ショートショートらしい簡潔な冒頭と、その冒頭が見事に意外性のあるオチに繋がる構成の巧みさ。
ワンアイデアで書くSFショートショートのお手本のような作品です。やっぱり草上仁は素晴らしいです。
他に印象に残ったが、翻訳ものですが陸秋槎『色のない緑』です。
作家の力量もありますが、翻訳家も上手なのだと思います。これほど読みやすい翻訳SFは久しぶりで、今後も注目したい翻訳家です。
巻末に2019年のSF概要があり、ここを開いて次に読みたい本を探すのも良いかもしれません。

2019年の短編SFを読みたいひとのために!
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第4期ヒューリック杯女流順位戦展望【開幕前】 [将棋]

とりあえず開幕前の予想です。

[A級]
 ◎西山か里見 ○加藤桃子 ▲伊藤沙恵
 ここは上位陣の力が抜けている。けど、新A級の塚田恵梨花女流二段が旋風を巻き起こすことを期待したい。

[B級]
 ◎鈴木環那 ○香川愛生 ▲中井広恵
 各棋戦の安定度から鈴木環那と香川愛生が抜けている。けど、ダントツではないので、意外なダークホースが初A級を掴んでもおかしくない。

[C級]
 ◎内山あや ○山口恵梨子 ▲室谷由紀
 かなりの混戦ですが、内山あやあが少し抜けているか。だれが上がってもおかしくありません。

[D級]
 ◎磯谷祐維 ○今井絢 ▲木村朱里
 上位陣グループと下位グループが分かれている印象がありますが、上位陣グループ内で混戦です。

毎回、面白いほど当たらないのですが、さて今年はどうなることやら。
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第71期王座戦第4局(永瀬拓矢王座VS藤井聡太七冠) [将棋]

永瀬王座の1勝2敗で迎えた第4局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/

もっている棋戦というのがあると思います。
数々の大舞台になった名人戦。渡辺明と羽生善治が初代永世称号を争った竜王戦。古くは陣屋事件があり、羽生善治の七冠達成の舞台となった王将戦。
そして今回の王座戦も、藤井聡太が八冠を達成したら、おそらくは将棋史に語り継がれるタイトル戦になると思います。
さあ藤井聡太の八冠達成となるか、それとも永瀬王座が羽生善治の前に谷川浩司が立ちはだかった王将戦のように、快挙達成にストップをかけることができるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/kifu/71/ouza202310110101.html

ということで、将棋です。
背水の陣の永瀬王座が選んだ作戦は、角換わりの4五桂速攻でした。
ほとんど時間を使っていないので、用意の作戦であることは明らかです。
藤井竜王名人は少し意表を突かれたのか、30手目と40手目に長考します。
永瀬王座の手が止まったのは41手目からでした。ここからは捩じりあいとなり、駒割りは桂香と銀の交換、先手は馬、後手は竜を作っているので実戦的にいい勝負かと思います。
ただ、研究をぶつけた永瀬王座の側からすると、嫌な展開かと思います。
先に時間が無くなったのは藤井竜王名人。しかし、永瀬王座も時間が削られ、ついにお互いに秒読みとなります。
そして123手目が勝負を分けました。
ここでは露骨に4二金から迫れば先手勝ちだったようです。
金を清算したあとに5二飛車と打つ手があるのですが、これが永瀬王座のエアポケットに入ったようで、6二飛車で足りないと判断したようです。
前局に続いて九死に一生を得た藤井竜王名人が、138手まで勝利し、これで3-1で王座奪取。ついに全八冠制覇を達成しました。
今後はこの八冠をいつまで維持できるかです。

藤井王座おめでとうございます!

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