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【映画】ゴットファーザー PARTⅢ [映画評]

マイケルの苦悩が詰まったゴットファーザーシリーズの最終章です。


ゴッドファーザー PARTIII <デジタル・リマスター版> [Blu-ray]

ゴッドファーザー PARTIII <デジタル・リマスター版> [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
  • 発売日: 2014/09/10
  • メディア: Blu-ray



映画はマイケルの晩年にスポットを当てます。
前作で妻のケイと別れたため、妹であるコニーがマイケルをサポートする妻的な役割となります。
ときおりエキセントリックになるキャラだったのが、本作ではマフィアファミリーとして落ち着いた迫力を見せています。
さて物語ですが、マイケルは非合法な活動から手を引き、合法的な企業家へとシフトしようとします。
バチカンとも結びつき、大企業を買収しようとしますが、卑劣な大司教に騙されて大金を奪われたまま買収はとん挫します。
合法的活動に力を入れるマイケルに昔の仲間があつまり、うまい汁を共に吸わせろと要求しますが、手切れ金を渡して拒否しようとします。
しかし、マイケルたちは暗殺者に襲われ、結局はマフィアの世界から抜け出せません。
マイケルの息子はオペラ歌手となり、娘は財団の表向きのトップになります。
そうした中で長男の息子であるビンセントがマイケルの後継者として力を伸ばし、マイケルは家族を守るためにビンセントに娘と別れるよう告げます。
しかし、オペラ鑑賞後にマイケルは暗殺者に襲われ、それた弾丸が娘の命を奪います。
完全に引退したマイケルは、故郷で、寂しく死を迎えます。
という感じのストーリーで、マフィアから抜け出そうとして抜け出せなかったマイケルの悲哀がメインになっています。
公開当時、評論家からの評価は散々だったようです。
特にマイケルの娘を演じた監督の娘、ソフィア・コッポラに非難が集中したようです。まあ、確かにマフィアファミリーの中で明らかに浮いていたし、最後の死のシーンの演技は漫画のようです。
いままで実績もなく、19歳で急に超有名映画にキャスティングされた悲劇かもしれません。
本作も芸術的要素が強く、マイケルが元妻とシチリアを訪ねて過去を振り返るシーンや、オペラのシーンは長く撮られており、監督の趣味を感じます。
前半はマイケルの合法的活動がメインになり暴力的なビンセントを嫌いますが、後半に入れば入るほど非合法的な活動が増えて、ビンセントとマイケルの関係性が変わります。
故郷のシーンも含めて、結局のところ罪深い人間は業からは逃れられない。そうした悲劇を描いたのかなと思います。
マフィアから完全に一線を引いていた長男は、オペラ歌手として成功します。
こうしたところがテーマかなと感じました。
製作費は54百万ドルと前作よりかなり抑えましたが、興行収入も1億4千万ドルとかなりダウンしました。アカデミー賞も7部門にノミネートされましたが、受賞ならずです。

超有名映画の結末を確認したいひとのために!
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【書評】伊勢雅臣『世界が称賛する日本人が知らない日本』 [書評]

大人気メルマガ「国際派日本人養成講座」の書籍版です。


世界が称賛する 日本人が知らない日本

世界が称賛する 日本人が知らない日本

  • 作者: 伊勢雅臣
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2019/07/29
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)



「国際人ではなく、国際派日本人を目指そう」が本書のテーマです。
著者は留学経験もあり、ビジネスマンとして海外赴任期間も長く、そうした経験から「日本人としての根っこ」を理解し、育てる必要性を実感します。
日本人とはなにか、日本とはどういう国なのか。
そういった根っこを歴史を通じて語り掛けてくれます。
個人より公を重視する国民性や、子供を大切にしてきた歴史、そうした日本人でも見落としがちな日本人らしさを再発見するよい本だと思います。

国際派日本人を目指したいひとのために!
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