SSブログ

第71期ALSOK王将戦第3局(渡辺明王将VS藤井聡太竜王) [将棋]

藤井竜王の連勝で迎えた第3局です。

〔中継サイト〕
https://mainichi.jp/articles/20211226/ddm/013/040/015000c

囲碁将棋チャンネルによる王将戦直前のインタビューで、渡辺王将がいつものぶっちゃけトークを展開しています。
自身が挑戦者になった棋聖戦で、「将棋の調子が良かったので、3連敗するとは思っていなかった」と衝撃を受けたことを素直に語っています。その結果を受けて王将戦でどう勝負するか、という戦略を練っていることを匂わせた言い方でした。
渡辺王将は別のインタビューで「正念場」と語っています。
これ以上、対戦を続けても情報面での上積みはなく、ここで負けるようだとズルズルと後退してしまう、打つ手なし、という危機感を強く打ち出していました。
しかし、ここまで連敗とさらに苦しい状況に追い込まれています。第1局では後手番なのでともかく、第2局の先手番角換わりで早い段階で劣勢に陥ったのは誤算だったと思います。
戦略の立て直しが求められているかもしれません。
さあ、渡辺王将は、新たな戦略を披露することはあるでしょうか!

〔棋譜〕
https://mainichi.jp/oshosen-kifu/220129.html

ということで、将棋です。
第1局に続いて相掛かりです。
藤井竜王の先手相掛かりを破らないと防衛はないと腹を決めたのかもしれません。
序盤で渡辺王将が工夫を見せたものの、30手目の長考しているので、研究から早々に外れて力勝負になっていると思われます。
藤井竜王が地下鉄飛車の筋を見せ、後手の動きを誘ったところで2日目です。
地下鉄飛車は実現すれば強いですが、その前に仕掛けられるのがひとつのパターンです。
封じ手の5六歩に対して、藤井竜王が長考します。封じ手予想の第一候補だっただけにここでの長考は意外です。
互角のまま2日目の午後になり、藤井竜王が時間を使いながら攻勢を取ります。
渡辺王将は受けます。攻め合いを目指さず、相手を急かせる強い受けです。一歩間違えると一気に持っていかれるので怖いところですが、ある意味では開き直りなのかもしれません。
ですが、最後に抜け出したのは藤井竜王でした。
小駒のスクラムで渡辺玉を端に追い詰めます。
寸隙を縫って渡辺王将も攻防手で藤井玉に詰めろを掛けますが、そこで力尽きました。
藤井竜王は作法の様に渡辺玉を一気に詰まして、これで怒涛の3連勝です。
史上最年少5冠まであと1勝です。渡辺王将はいよいよ後がなくなりました。

王将戦第4局は2月11、12日(金祝、土)に東京都立川市「SORANO HOTEL」で行われます!

nice!(5)  コメント(14) 
共通テーマ:趣味・カルチャー