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【書評】スティーブン・ミズン『歌うネアンデルタール~音楽と言語から見る人の進化~』 [書評]

音楽が先で言語が後、という驚きの研究成果です。


歌うネアンデルタール―音楽と言語から見るヒトの進化

歌うネアンデルタール―音楽と言語から見るヒトの進化

  • 作者: スティーヴン ミズン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2006/06
  • メディア: 単行本



著者は音痴だそうです。
音痴が音楽の研究をするのが面白いです。
様々な研究から、人間は脳内で言語と音楽は別物として処理しているようです。
普通に会話できるのに、「何の音か分からない」ひともいれば、「何の音かわかるのに会話ができない」というひともいます。
音楽が雑音にしか聞こえないひともいます。
こうした現代の知見に、考古学的な証拠、さらには動物学も組み合わせて、人類はまず「音によるコミュニケーション」から始まったとときます。
そこから簡単な言葉が生まれ、複雑な言語に進化していったと。
さて、ネオンデルタール人ですが、音によるコミュニケーションはできても、言語で意志を伝達できるレベルには達していなかったようです。とても残念ですが、だからこそ滅びでしまったのかもしれません。

言語の進化をしりたいひとのために!
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