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第91期ヒューリック杯棋聖戦第1局(渡辺明棋聖VS藤井聡太七段) [将棋]

注目を浴び続けている藤井聡太七段がついにタイトル戦初挑戦です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/kisei/

藤井聡七段はすでに様々な記録を打ち立てていますが、棋聖戦に勝てば、藤井聡七段の記録に史上最年少でのタイトル獲得が加わります。
藤井聡七段はまさに規格外の棋士で、いままでの戦績が示すようにトップ棋士とも互角以上であることは間違いなく、渡辺棋聖相手に勝利してもだれも驚かないと思います。
対する渡辺棋聖ですが、3冠を保持するこれまた大棋士です。
事前準備を入念にするタイプで、また思考が非常に合理的なので、おそらく藤井聡七段が挑戦してくると踏んで秘策を練っているものと思われます。
最初の番勝負は重要だといいます。特に両者には年齢差があるので、最初に負けると先輩棋士が巻き返すのは生半可なことではありません。
あらゆる意味で注目されるシリーズです。
さあ、渡辺棋聖はどのような作戦で藤井聡七段を迎え撃つのでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/91/kisei202006080101.html

先手藤井聡七段となると角換わりかと思いますが、予想外の矢倉となりました。
渡辺棋聖の研究を外したのかしれませんが、世代的に矢倉戦は渡辺棋聖の経験が活きそうです。
それを初タイトルの初戦でぶつけてくるあたりに、藤井聡七段の強さというか向上心を見てとれます。
矢倉戦を教わる気持ちなのかもしれません。
脇システムから渡辺棋聖が歩をどんどん突き捨てて細かい攻めをつなげようとしますが、藤井聡七段も角の効きを活かして渡辺棋聖の駒を前進させません。
攻め駒が足りない渡辺棋聖は守りの金まで出動してB面作戦を敢行と、まさに全面戦争です。
終盤はお互いに技を掛け合う激しい応酬となりますが、110手目に守りの銀を先手に差し出したところで、渡辺棋聖に何か誤算があったのかもしれません。
この手を境に先手優勢となり、後手玉を追い詰めます。
渡辺棋聖も先手玉に鋭く迫りますが、時間切迫のなか、藤井聡七段は自玉が不詰みであることを正確に読み切っていました。
そこから30手にも及ぶ連続王手を正確に逃げ切り、藤井聡七段がうれしいタイトル戦初勝利を挙げました。

第2局は6月28日(日)、東京将棋会館で行われます!
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