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【映画】アザーズ [映画評]

主演ニコールキッドマンがサターン賞を始めとする女優賞多数獲得の傑作サスペンスです。


アザーズ Blu-ray

アザーズ Blu-ray

  • 出版社/メーカー: IVC
  • 発売日: 2020/11/27
  • メディア: Blu-ray



舞台は1945年のイギリス・チャンネル諸島にある大邸宅です。
所在地について明言はされていませんが、イギリス国内でナチスに占領されたことがある、となるとチャネル諸島一択です。
主人公は戦場にいった夫を待つ妻です。子供は姉弟の2人で、その3人で住んでいます。
そこに3名のお手伝いさんが現れます。
ところが、いろいろと不思議なことがおこります。
お手伝いさん募集の広告は新聞社に届いていないのに、3人が現れたこと。
家の中に誰かがいる気配がして、しっかりものの姉は「ビクターがいる」と言います。
締めたはずの扉があいたり、だれもいないはずの音楽室からピアノの演奏が流れてきたりします。
戦場から夫が帰ってきて一夜を共にしますが、その夫も翌日には消えてしまいました。
どんどん追い詰められる妻。
子供たちは光アレルギーなのでカーテンは必須なのですが、ある日、突如としてカーテンがなくなります。
ついに妻は3人が原因だと決めつけ、追い出します。
実は3人は50年以上まえに亡くなった死者でした。
さらに、主人公たち家族も、実は死者でした。
謎の侵入者の正体は、この邸宅を購入しようと訪れた家族で、死者は生者の存在に気づいたり気が付かなかったりします。
購入者家族が霊媒師を呼んだことで、主人公たちも自分たちが死者であることを認識します。

という感じのストーリーです。
アイデアとしてはシックスセンスと同じで、シックスセンスが1999年、アザーズが2001年なので、こちらが後発組になります。
シックスセンスは死者が物を動かさないようかなり慎重な構成となっていますが、アザーズはポルターガイストなので豪快に物を動かします。
それだけ自由度が高いといいますか。
構成としてはラストのワンアイデアを活かすために、点々と伏線をおきつつ、謎の存在や急に締まる扉、ピアノなどで観客の恐怖をあおります。
このために「扉をひとつ開けたら締めるのがルール」「ピアノは使われていない」などの設定が前半で示されています。
子供が光アレルギーという設定も、子供たちを外に出さない理由付けとともに「家族は死者である」というオチにもつながるなかなかの発想だと思います。
製作費17百万ドルで興行収入約2億1千万ドルですから、大ヒット作です。

ニコールキッドマンの鬼気迫る演技を堪能したいひとのために!
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