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【映画】エリザベス/ゴールデン・エイジ [映画評]

映画エリザベスの続編で、無敵スペイン艦隊を破ったアマルダの開戦までを描きます。


エリザベス:ゴールデン・エイジ 【Blu-ray ベスト・ライブラリー100】

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  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • 発売日: 2011/06/22
  • メディア: Blu-ray



前作ではエリザベス女王の恋に焦点を当てました。
本作でも前半は恋が中心になっています。
エリザベスの新しい恋人はウォルター・ローリーです。彼は海賊であり、新世界を冒険し、様々な体験談を語ることでエリザベスの寵臣となります。
腹心フランシス・ウォルシンガムはエリザべスが独身であることを危惧して、お見合いを進めようとします。
しかし、エリザベスはそれが気に入りません。次々とはねつけ、独身を貫きます。結婚を勧めるウォルシンガムを叱責します。
しかし、ローリーはエリザベスの侍女であるべスとできてしまい、べスは妊娠します。エリザベスは裏切者として激怒します。
エリザベスは女王としての孤独を深めていきます。
当時、イギリスはスペインと敵対関係にありました。
スペインはカトリック、イギリスはプロテスタントという宗教戦争もありますが、イギリスがスペイン船に対して海賊行為を働いていたこと、スペインはメアリー・スチュアート(カトリック)をイギリス王位につけたかったのに、エリザベス暗殺計画が発覚して処刑されたこと。
これらが重なり、スペイン無敵艦隊の出撃です。
戦争を前にして、エリザベスは歴史上有名な演説をします。
そしてアマルダの海戦でイギリスは大勝。エリザベスは皇位を確たるものとします。
ラストシーンは和解です。
元恋人のローリーと、ベスとの子供に祝福を与えて、映画は終わります。

前作と引き続き同じキャストが演じます。
衣装の見事さは前作以上で、衣装デザイン賞を獲得しています。
構成としては、女王の孤独と女王としての決意が固まるまでの、成長ストーリーだと思います。
前半は基本的には女王という立場がありながらの自由奔放な恋物語で、お見合いを適度にあしらいながらローリーとの関係を深めていきます。
この過程で、華麗なる宮廷生活が描かれており、ここも映画の見所かなと思います。
後半はスペインとの対決に向かって映画のテンポが上がっていきます。
イギリス国民なら歴史的背景を知っているので最低限の描写で伝わると思いますが、日本人的には基礎知識が必要なのかもしれません。
メアリー・スチュアートを処刑するシーンでエリザベスが散々悩みますが、ここも分かりにくいかもしれません。親族といっても近親ではありませんので。
映画としては陰陽を繰り返し、後半に連続する暗殺事件、恋人との破局と最愛の侍女の裏切りといった苦難の連続を見せることで、エリザスが女王としての決意をより強く見せることに成功していると思います。
歴史的事実を丁寧に描く映画ではないので、基本的には見事な衣装を楽しむ映画かなと思います。

エリザベス1世の半生を映画で楽しみたいひとのために!
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