SSブログ

【書評】山川健一『コーナーの向こう側へ』 [書評]

1984年発表の、バイク小説です。


コーナーの向こう側へ (講談社文庫)

コーナーの向こう側へ (講談社文庫)

  • 作者: 山川 健一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1987/09
  • メディア: 文庫



主人公はバイク事故がきっけかで、謎の女性、恵子と出会います。
そこからは男女が入り乱れての青春小説が続きます。
ラストでちょとした意外性が盛り込まれています。
時代性を濃厚に映し出しており、ジャンルとしては大衆小説に当てはまりますでしょうか。
後世に残すとか余計なことを考えずに、執筆当時の空気で書ききるスタイルは嫌いではありません。

80年代をリアルタイムで生きていたひとのために!

nice!(6)  コメント(2) 
共通テーマ:

最近の日常【令和4年1月中旬】 [日常]

〔本カテゴリで1位になった話〕
瞬間的だけど、1月4日にso-netの本カテゴリで1位になった。
ありがとうございます。
ちなみに1日のアクセス数はここ最近は1500前後です。
アクセス数がランキングに反映するまで時間差があるので、少し前のアクセス数が対象になっていると思うけど、とてもありがたいことです。
これからもほぼ毎日更新を目指して、続けていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。

〔抜歯した話〕
いよいよ抜歯した。
いつも部分麻酔が効かないので戦々恐々です。
まず1本目の麻酔を打ち、効くまで暫く待機。その間にいろいろと説明を受ける。
あまり効いている感じがしないので、不安だったが、2本目の麻酔を打ったところ、ガンガンに効果を発揮する。
歯をガリガリされてもまったく痛くない。
で、歯をゴリゴリいじっているなと思ったら、抜けていた。見事なぐらい大きな虫歯の穴があいている。
いままで痛かった歯の治療はなんだったんだというぐらいあっけない。
麻酔薬も進化した、ということでしょうか。なんとなく。
nice!(7)  コメント(9) 
共通テーマ:日記・雑感

第71期ALSOK王将戦第1局(渡辺明王将VS藤井聡太竜王) [将棋]

三冠VS四冠の頂上決戦です。

〔中継サイト〕
https://mainichi.jp/articles/20211226/ddm/013/040/015000c

将棋界のビックタイトルは竜王戦と名人戦です。
渡辺三冠は名人、藤井四冠は竜王を保持しているため、まさに頂上決戦です。
両者はタイトル戦で2度ぶつかっています。
2度とも1日制4時間のタイトル戦である棋聖戦で、1度目は1-3で藤井七段が渡辺棋聖から棋聖を奪取し、2度目は渡辺名人がリベンジに挑みましたが3-0で藤井二冠が返り討ちにしています。
両者の通算成績は2-8で差がついています。レーティングによる計算でも、渡辺王将の防衛確率は15%前後と厳しい数字がでています。
ただ、両者における長時間での対戦は初めてです。
さあ渡辺王将は、得意の二日制で、いままでの劣勢を挽回することができるでしょうか!

〔棋譜〕
https://mainichi.jp/oshosen-kifu/220109.html

ということで将棋です。
戦型は現代将棋の王道ともいえる相掛かりとなります。
先手の藤井竜王は41手目に8六歩という、あえて弱点を作るような、いままでの将棋の歴史にはない手を指します。
渡辺王将の手が止まります。
長考するも咎めるのはできなかったようで、また駒組が進みます。これなら藤井竜王の主張は通ったのかもしれません。
本格的な戦いは2日目からです。
攻勢を取ったのは渡辺王将です。角を押し返して桂馬を跳ねたところは好調な駒運びを思わせます。
藤井竜王も反撃し、桂角交換の駒損を甘受して細い攻めを繋げます。
ここからはねじりあいです。
お互いにどちらが勝つのか分からない局面が続き、形勢の針も揺れ動きますが、最後に抜け出したのは藤井竜王でした。
とにかく秒読みの藤井竜王は強いです。
1分で15手詰めを読み切り、不動駒が1枚という熱戦をもぎ取りました。
ソフトによると、渡辺王将としては、112手目で相手玉を寄せにいかず、4五金打ちと玉頭を厚くしておけば勝機のある将棋だったようです。
藤井竜王は5冠に向けて幸先の良い白星を挙げました。
第2局は1月22日、23日に大阪府高槻市「山水館」で行われます!
nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

【公募情報】第33回伊藤園おーいお茶新俳句大賞(俳句・2/28〆) [公募情報]

説明不要の超メジャー公募です。

〔主催者HP〕
https://itoen-shinhaiku.jp/requirements/

賞金50万円、前回の応募総数200万句を超えるビック公募です。
ちょっと桁が間違っているのではないかと思うほどの量です。
お茶のパッケージに俳句を掲載するというアイデアも良いですし、なによりお茶をペットボトルに詰めて売るという発想がすばらしいです。
日本のお茶文化を一変させたといっても、過言ではないと思います。
時代に合せて、というところでしょうか。
応募締切は令和4年2月28日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:俳句
テーマ :自由(なし)
大  賞:50万円
応募締切:令和4年2月28日
応募方法:はがき、FAX、インターネット

nice!(4)  コメント(1) 
共通テーマ:

創作状況【1月上旬】 [ぼくの公募状況]

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

【サイトーメルマガ第172回の内容紹介】
◆創作についてのエッセイ「自信作について」
◆小説でもどうぞ!に挑戦中(第3回)
◆おまけのもう1作
◆公募情報数点
 来月のテーマは自信作について思うことです。
 次回発行は2月5日です。メルマガは無料なので、ドンドン登録してください!
 https://www.arasuji.com/mailmagazine.html
 ※ページの下の方に登録フォームがあります。

【ショートショートガーデン】
坊っちゃん文学賞用のボツネタその11です。
ボツネタシリーズも、これが最後ということで。

〔時間の夏休み〕
https://short-short.garden/S-uCTryF

【小説でもどうぞ】
今月は2個投稿しようと考えている。
概ねできているのですが、推敲がうまくいかない……。

【yomeba!】
今回のテーマ「絵」で作品を2つ書く。
いつもは1本なのだが、最初に書いた作品がどうも最近の入選作とネタ被りだなあと思う部分があり、もうひとつ古典的な技法で作品を仕上げてみた。ストーリー展開もオチも違うので、パクリというわけではないのですが。
ということで、第1作をボツにして、第2作だけ応募した。けどねえ、冒頭のインパクトがないんだよなあ。
気が向いたら第3作も書くかもしれませんが、同じく冒頭のインパクトがない……。

【星新一賞】
第8回星新一賞受賞作品を読み終わったので、次は第7回星新一賞受賞作品を順番に読んでいきます。

・ジュニア部門 準グランプリ 『地球再生計画』 花香寿直
うーん、という感じです。
ジュニア部門とはいえ、文章が荒いかな、という気がします。
非現実的なのはいいのですが、これなら徹底的に非現実的にしても良かったのかな、と思います。
本人は子供らしい純真さで真面目に書いて、結果的に非現実的なストーリーになっただけに見えてしまうので。
ジュニアのさらに下のカテゴリがあれば、これで良いと思うのですが。
ただ、ラストのテーマは秀逸です。
子供でこれを書けるのは、凄いです。なかなかの眼力で、将来が楽しみです。

【創元SF短編賞】
とりあえず応募しました。
重力に関する新理論がベースになっているのですが、よくこんなことを考えるなあと思いつつ、その新理論から産み出されるストーリーが平凡すぎる。
短編連作形式で最後に伏線が回収されるのだが、ラストもよくある話だなあ。
自分が定型的な話が好きということもあるのですが。伝統的な形式でないと、おさまりが悪いというか。
来年用というわけではありませんが、ボツアイデアを読み直す。自分なりにいろいろなことを考えていたんですね。

【坊っちゃん文学賞】
yomebaショートショートコーナーでボツにした作品をこちらに回してみる。
投稿するかどうかは、そのとき考えます。

【その他モロモロ】
・めかぶ川柳に応募してみた。超ベタ作品3つ。2月14日発表です。
・2021年でんち川柳コンテストに応募。ベタ作品を3つ。2月下旬発表だけんども。
・福島正実SF童話賞は時期が近付いたら考える。
・みんなが作る「5秒後」コンテストは12月中旬発表予定がずれ込み中。
nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:

【公募情報】第14回年賀状思い出大賞(随筆・4/30〆) [公募情報]

手間はかかりますが、年賀状は良いものです。

〔主催者HP〕
https://nenga.aisatsujo.jp/omoide/

なんとなく昔から開催されていたように思っていましたが、まだ14回目なんですね。
前回が891通の応募と900通を切っていますので、思ったより競争率は高くないのかもしれません。
それでも選ばれた作品な粒ぞろいで、ほろりとさせられます。特に『祖母との思い出』は、とてもベタなのですが、ベタであるがゆえに、永遠のテーマみたいなものを感じてしまいました。
応募締切は令和4年4月30日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:随筆
テーマ :年賀状の思い出
大  賞:5万円分のJCBギフトカード
応募締切:令和4年2月28日
応募方法:インターネット、メール、郵送
nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:

最近の日常【令和4年1月上旬】 [日常]

〔テレビを買い替えた話〕
13年ぶりぐらいにテレビを買い替えた。
ときおり画面が止まることがあり、さすがに限界だろうと。
正直、テレビのことはよくわからないので、店員さんに聞きながら商品を選ぶ。画素数によって画面の鮮明さがまったく違うのね。
さらに薄くて軽くなっていることにも驚いた。
またWi-fiにも接続できて、YoutubeやabemaTV、AmazonPrimeにもボタン一つで接続できる。
もう完全にインターネット機器ですね。
時代は変わるものだ。

〔歯の詰め物が取れた話〕
歯医者にいったところ、予想通り虫歯が原因とのこと。
どうしてもブラッシングが難しい位置らしく、歯肉を削って治療するとのこと。
そこ以外にも何か所かあり、炎症を起こしているところは根幹治療、あと最後の右上の1本は抜歯が必要とのこと。
この右上の1本だが、右下の親知らずを抜いたときい「ついでに抜きますか?」と言われた歯です。
かみ合わせの相手がなくなり、使っていない歯なので、どうしてもダメになってしまうという。
こうなるなら、一緒に抜いておけばよかったとも思いますが、「ついでに」と言われてもなかなかウンとは言えないしなあ。
また歯医者通いが始まります。トホホ。
nice!(6)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

【書評】横山正『かんさつ名人になろう!⑦ モルモット・ハムスター』 [書評]

モルモットとハムスターの飼育ガイドです。


かんさつ名人になろう!〈7〉モルモット・ハムスター

かんさつ名人になろう!〈7〉モルモット・ハムスター

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2013/04/01
  • メディア: 大型本



モルモットとハムスターは似ていますが、飼育法が異なります。
モルモットは集団で生活するので数匹同時にかえますが、ハムスターは単独行動なのでけんかしてしまいます。
モルモットはよく鳴きますが、ハムスターはほとんど声を上げません。
それぞれの生態が紹介されているので、どちらを飼育するか迷っているひとにぴったりかもしれません。

かわしいモルモットとハムスターの姿を見たいひとのために!

nice!(6)  コメント(1) 
共通テーマ:

【書評】黒崎視音『警視庁心理捜査官 KEEP OUTⅡ 現着』 [書評]

心理捜査官シリーズ第3弾です。


警視庁心理捜査官 KEEP OUT II 現着 (徳間文庫)

警視庁心理捜査官 KEEP OUT II 現着 (徳間文庫)

  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2016/02/05
  • メディア: Kindle版



短編2つと中編1つで構成されています。
短編の『笑う女狐』は女性捜査員が、強引な捜査手法で事件を解決に導きます。同じく短編の『寝台特急』は、違和感を突き詰めることで事件解決につながるという正統派ミステリです。
『嵐の中で』は中編~長編です。
古風な男性捜査陣が見落とした視点を女性捜査員が指摘し、これまた強引な手法で事件解決に導いていきます。
男女の争いが強調されすぎているのは本シリーズ共通ですが、『嵐の中で』はいままでのなかで一番だったと思います。

女性捜査官の活躍にワクワクしたいひとのために!
nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:

【SS】齊藤想『乗り物王』 [自作ショートショート]

Yomeba! のショートショートコーナー第14回に応募した作品です。
テーマは「乗り物」です。

―――――

『乗り物王』 齊藤想

「おれは乗り物王になる!」
 物心ついたころには、両親にそう宣言していたというから、おれの乗り物好きは筋金入りだ。
 おれが生まれて初めてまたがった乗り物は、1歳のときの三輪車だった。おれは乗り物の魅力に取りつかれ、次から次へと新しい乗り物を欲するようになった。
 運転の才能もあったのだろう。
 幼稚園へ入園する前に自転車の補助輪は外れたし、バイクの免許も普通車の免許も制限年齢に達したらすぐに取得した。大型バイクや特殊車両の免許だって、お茶の子さいさいだった。
 とにかく、大きな乗り物に憧れた。
 それは、初めて三輪車にまたがったときから変わらない感情だ。もはや本能といってもいい。
 普通サイズの乗り物に飽き足らなくなったおれが、軍隊に入り、軍艦や空母を操縦するようになったのは自然な流れだろう。さらには戦闘機も遊び感覚で操縦して、大空の世界も堪能した。
 このおれに、乗りこなせいものはない。
 既存の乗り物に満足しなくなったおれは、新しい乗り物を開発することにした。
 目標は星間飛行も可能な巨大宇宙船だ。乗り物王たるおれの最後の乗り物として、これでほど相応しい乗機はない。
 おれは軍隊を退役すると、さっそくベンチャー企業を起こした。
 軍隊時代に築いた人脈をフル活用し、資金を集め、許認可を持つ官庁には適度に賄賂をばらまいた。
 権限のあるところに金は集まる。その金を利用して、さらに権限を買いあさる。まさに好循環だった。
 おれは軍隊時代の後輩たちをコントロールして、宇宙開発に関する権限を握ると、その権限を背景にさらに資金を集めることに成功した。
 この勢いで軍需産業に参入し、宇宙船開発で得た技術を民需にも応用して、いつしか軍産複合体企業として国を代表する企業にまで育て上げた。
 どうやら、おれには機械だけでなく、経営やとして企業を乗りこなす能力もあったらしい。
 自信を得たおれは、夢に向かってひたすら前を向き続けた。
 太陽系を大きく飛び越える有人宇宙船の開発は、一企業では不可能だ。世界中から協力を得なければならない。
 おれは世界中を駆け回り、崇高なる意義と利権を説きながら、次々と各国首脳から協力を得ることに成功した。
 エリート集団だけでなく、市民からの賛同も事業継続には必要不可欠だ。
 世論を作るにはインターネット空間を押さえることが重要だ。巨額な資金を投じてSNS企業を傘下に加え、異論を容易に排除できる体制を整えた。これで世界中の言論空間を支配したも当然だ。
 長年の夢がいよいよ叶うのだ。だれにも邪魔させないし、反対もさせない。
 世界初の星間宇宙船の建設が始まった。
 あまりに巨大なため地球上では完成させることができず、資材を静止軌道まで打ち上げ、宇宙空間で組み立てる計画だ。
 世界中の首脳がおれの会社に来て、今後の協力体制を議論する。そのついでに、世界中で起こる紛争や、経済問題に関する議論に発展することもある。
 些細なことから、各国の協力体制が崩れたら大変だ。おれが資金援助をチラつかせながら適切なアドバイスを送ると、みんな満足して従ってくれる。
 宇宙船の建設は順調だった。静止軌道上で日々大きくなっていく宇宙船を、画面越しに眺めるのが最大の楽しみだった。
 しかし、おれは老いた。
 おれの目が黒いうちにこの宇宙船が完成するこはないだろう。仮に完成したとしても、老境に入ったおれが乗り込むことはできそうもない。
 だが、この年齢になって満足する乗り物に出会えたことに、おれは幸せを覚えていた。この乗り物を運転する心地よさは、何事にも代えがたい。
 今日もまた世界中の首脳から指示を求める電話がかかってくる。忙しい一日が、また始まる。
 このおれは、いまや地球という最大の乗り物を乗りこなしている。
 夢をかなえた人生に、感謝を。

―――――

この作品を題材として、創作に役立つミニ知識をメルマガで公開しています。
無料ですので、ぜひとも登録を!

【サイトーマガジン】
https://www.arasuji.com/mailmagazine.html
nice!(7)  コメント(0) 
共通テーマ: