SSブログ

第62期おーいお茶王位戦第3局(藤井聡太王位VS豊島将之竜王) [将棋]

藤井王位の1勝1敗で迎えた第3局です。

〔主催者HP〕
https://www.shogi.or.jp/match/oui/

谷川浩司九段が、藤井聡太論を執筆しています。
HTTP://gendai.ismedia.jp/articles/-/83206?page=3
藤井聡太評というと、高野秀行六段の「性能の良いマシンが参戦すると聞き、フェラーリやベンツを想像していたら、ジェット機が来たという感じ」という例えが有名ですが、谷川浩司も藤井聡太を絶賛しています。
若手棋士は序盤は荒くて終盤うっちゃり型ですが、藤井王位は序盤から隙がなく、集中力が半端ない。
さらにメンタル面のコントロールもできている。
本当に弱点らしい弱点のない棋士だと思いますし、だからこそ8割を超える勝率を維持できているのだと思います。
そんな藤井聡太に勝ち越している数少ない棋士のひとりが豊島竜王です。
無敵状態に近づいている藤井王位に唯一対抗できている棋士ですが、豊島竜王は対藤井戦の優位を本局でも維持できるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/62/oui202107210101.html

ということで、将棋です。
戦型はお互いの得意戦法であり、研究も万全な角換わりとなります。
序盤のに少し駆け引きがあり、後手はあえて手損して先手に仕掛けさせてから、4九飛車と回ります。
少考はあるものの、まとまった考慮はなく、お互いの研究範囲であることを伺わせます。
初めての長考は45手目です。藤井王位は昼食休憩を含む45分の考慮ですが、豊島竜王はまだ長考はありません。
事前準備では豊島竜王が上回ったようです。
豊島竜王初の長考は60手目です。ここからが力の勝負です。
後手の模様がよさそうでしたが、70手目の3三桂と71手目の8八玉の交換でやや景色が変わります。
70手目は力を貯めた手ですが、先手の8八玉の方が価値が高く、ここで逆転した気がします。
本格的な戦いが始まると、後手の玉飛接近がもろに祟る形になってしまいました。
金を犠牲に安全地帯へと逃げ込もうとしますが、と金で2枚目の金をはがされては駒損が大きくなりすぎました。
優勢になった藤井王位は117手目まで手堅くまとめて、これでタイトル防衛に大きく近づく2勝目を挙げました。
第4局は8月18日(水)から19日(木)にかけて、佐賀県嬉野市「和多屋別荘」で行われます!
nice!(3)  コメント(9) 
共通テーマ:趣味・カルチャー